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note対談『ヒトとロボットでつくるこれからの社会』 感想

 「ヒトらしい、情感の溢れるロボットが世の中にはあるんだな」。お二人の対談にそんな感想を最初に抱いた。小さい頃、多感な時期の原体験があるがゆえに、並々ならぬ情熱、深い想いが、開発されたロボットに込められている。温かい"情感"や"魂"のようなものが根底にあり、それが対談を通して伝わってくる時間だった。「理詰め、論理、合理性、有益性」そんな漠然としたイメージをロボットに対して持っていたが、テクノロジーの使い方、設計思想によって、実現される社会は、私が思うよりもより明るい社会なのかもしれない。以下、特に心に響いた部分。

Q. 人間にしか出来ない事は何か?

・人に影響を与える事、コミニケーション(自分は感情を伝える事と理解)

Q. 人間が機械に勝るところは?

・"学習能力"。驚くべきものがある。AI, ML開発者ならわかると思うが、いかにヒトの学習していく能力が突出しているか。

・"心理的な柔軟性"。状況に応じて適切に振舞ったり、対応を変えたりする事ができるのは、人間ならでは。人は感情の動物であるがゆえ、合理的な行動を必ずしも取る事ができない、それは負の側面喪あるが、上述のような正の側面もある。人の第六感、ムシの知らせ、直感的なものは、今後いかにテクノロジーが発展しようと、ヒト独自のものであり続けるのではないか。

Q. 愛情を「受け取る」のではなく、「与える」意味は?

 人は、愛したい(愛でたい)、愛されたいという感情を持っている。愛されたいという気持ちを持つということは、自分がこのように愛されたいという想い/希望に対して、それに対していかに相手が自分に対して接してくれるか(より正確に言えば、いかに相手が自分に接していると、自分が認識するか)という期待値ギャップが生じる。この期待値ギャップが100%満たされる事はない。すると、自分の中に不満や満たされない想い/感情が生じてしまう。

 一方、愛する(愛でるという言葉が適切かもしれない)という行為は、自分がそうしたいからそうするのであり、そこには期待値ギャップは生まれにくい。懸命に自分の「愛」をその対象に向けて注ぎ続ける。時には、周囲から見れば異常な程に(笑)。すると、心理的な安定性を得られるようになる。この視点は、私にとって、とても有益な学びであり、何かの対象を愛するという行為の意味するところを、別の視点から学べたような気がした。

https://m.youtube.com/watch?v=DskmVRr9G-c


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