(本紹介)"GRIT やり抜く力" Angela Duckworth ②

ニーチェ: 偉業を達成する人びとは、「一つのことをひたすら考え続け、ありとあらゆるものを活用し、自分の内面に観察の目を向けるだけでなく、他の人びとの精神生活も熱心に観察し、至る所に見習うべき人物を見つけては奮起し、あくなき探究心を持ってありとあらゆる手段を利用する」

Kobe Briantが実践してたことと全く同じじゃないか。

ニーチェ:「天分だの、天賦の才だのと言って片付けないでほしい。才能に恵まれていない人びとも、偉大な達人になるのだから。達人達は努力によって偉業を成し遂げ、(世間の言う)天才になったのだ。彼らは皆熟練工のごとき真剣さで、まずは一つの部品を正確に組み立てる技術を身につける。その上でようやく思い切って、最後には壮大なモノを作り上げる。それ以前の段階にじっくり時間をかけるのは、輝かしい完成の瞬間よりも、むしろ細部を疎かにせずに丁寧な仕事をすることに喜びを覚えるからだ。」

・物凄くがんばるだけでは、やり抜く力があるとは言えない。一流になるための近道はない。専門知識をしっかり身につけるのも、難しい問題の解決法を見つけるのも大半の人が思っている以上に時間がかかる。

・やり抜く力は、自分にとってかけがえのないことに取り組んでこそ発揮される。だからこそ、ひたむきにがんばれる。

・ピート・キャロル(Seatle Seahawks coach)「君には人生哲学はありますか?」

・何かに熱中するのは簡単でも、それを持続するのは難しい。

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 まず、「自分にとってかけがえのないもの」は何か。実は、これすらも、まずやってみなければ、わからないのではないか。自分の人生で成し遂げたいことは何か。自分の人生を貫く哲学はなんなのか。そんなことは考えた事がないかも知れない。ペイトリオッツのヘッドコーチをクビになったピート・キャロルがそうしたように、自分の人生に向き合い、振り返り、人によっては何週間も何ヶ月もメモを書き、資料を集め、内省する必要があるかも知れない。「自分の行動の全てを貫くような哲学を、しっかり持たなければ」と思うような挫折・逆境に直面する機会はそう多くないかもしれないが、それを考える機会は誰にでもあるはず。

人より抜きん出るには、近道はないが、達成を促進するやり方はある。その環境を整える事は出来やすい時代に間違いなくなっている。著者が述べているような、①内から外への働きかけ(自分自身への働きかけ)と、②外から内への働きかけ(他の人から自分への適切なfeedback,働きかけ)の双方から、いかに環境を整えられるか、だろう。


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