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【子供の居場所に込めた想い】

長文です。本当に長文です。
今日は僕の誕生日だから、プレゼントの気持ちで読んでくれたらうれしいです。

《はじめに》

今、僕は、佐賀県三養基郡基山町で、子供の居場所作りを始めています。

先日、オープンイベントをしましたが、今も作っている最中です。

この場所には、すでに多くの方から支援を受けております。引き続き、様々な方に関わって欲しいと思っています。

そこで、この場所に至るまでのストーリーや、僕が目指す世界をお伝えさせて頂きます。

《僕の環境》

2016年3月、僕は11年勤めた会社を辞めました。
辞めた理由は2010年に産まれた龍星が、2016年4月から小学生になることに気づいた時、会社員としての働き方、時間の使い方に疑問を覚えたから。
せめて、龍星が中学を卒業するまでは、なるべく多くの時間を一緒に過ごしたい!

そんな想いから、龍星と過ごす時間を最優先にできる働き方を模索して、今の薬局を継承し、新たな生活をスタートさせました。

開業して1年後、離婚をしました。
その結果、僕はシングルファザーとなりました。

《キッカケ》

シングルファザーになり、龍星と暮らす中で、ワンオペ育児での負担を知り、サポートしてくれる人の有り難さが身にしみました。

そうした中で、友人からの紹介や、人との繋がりの中から、サイハテを始めとするコミュニティに龍星と一緒に行くようになり、それまでの生活では知らなかった暮らし方や、生き方を知り、離婚後、生活設計や、龍星を育てていくことに感じていた不安が少なくなるのを感じ、『たとえ、明日僕が死んでも、龍星に愛情を与えてくれるだろう人たちとの繋がりさえ残せれば安心できる!』と感じるようになり、人は一人では生きていないことを改めて強く感じるようになり、お金だけではないエネルギーの循環に目を向けるようになりました。

また、こうした出来事と並行して、数多くのシングルマザーと出会う機会に恵まれ、それぞれの抱えている不安や、苦労を目の当たりにすることとなりました。

《シングルマザー》

離婚後、様々な場所に出向く中で、僕がシングルファザーであるためか、数多くのシングルマザーの方と出会う機会に恵まれました。

その多くの方は、子育ても、生計も、すべて「一人」でなんとかしなくては!と、頼れる相手が周囲に居ても、簡単にはSOSを出さない人達でした。

しかしながら、そのしわ寄せは子供たちにのしかかってしまうことも少なくなく、ワンオペ育児の限界を感じずにはいられませんでした。

僕は自分自身がシングルファザーになって以降、多くの人に救われた経験から、なんとか彼女たちの力になれないか?と自分自身の余暇を、そうした活動へあてることとしました。

《mamagoto projectの発足》

僕は、普段薬局をやっているので、薬局の人として活動を始めましたが、あまりうまくはいかず、また、薬に対する距離感や考え方なども人によって様々なので、僕が薬局の人であることが障壁とならぬように、僕個人の子育て支援に関わる活動を『mamagoto project』と銘打ち、薬局と切り離して、進めるようになりました。

子育て支援を掲げ、発足当時であったシングルマザーの方が「子育てを楽しく楽にする方法」を啓発されていて、ベビーマッサージ教室や、食育講座や、そうした子育てに関連したイベントを無料でお母さんに届けようとしました。

イベントは多くの方にご参加いただけましたが、シングルマザーの方は仕事があるため、参加者の多くは専業主婦で(専業主婦が大変じゃないということではなく)、僕自身が関わりたいシングルマザーにイベントが届くことはありませんでした。

そこで、mamagoto projectの方向を転換して、イベントではなく、個人での動きを子育て支援に反映させることとしました。

具体的には、児童養護施設への寄付、子育て支援に関わるクラウドファンディングへの支援、友人のシングルマザーの子守り、一緒にお出かけ、粗大ごみの回収など

こうした活動は最初こそ、遠慮する方も多かったけど、友人付き合いが長くなるにつれて、少しずつお願い事が増えてきました。

友人となることが、子育て支援の近道であることを実感するようになりました。

《龍星》

そうした生活をする中で、僕の家に泊まりに来るシングルマザーの家族も増えていき、また、子供だけ泊まるようになったりしていきました。

すると、龍星から、「お父さん、家にたくさん人がいると俺嬉しい!いつもは二人だし、学校から帰ってきたら一人だから寂しいもん」と、言われ愕然としました。

様々な場所に龍星が帰属できる場所や人が増え、決して日常で龍星を疎かにしたつもりはなかった僕にとって、「寂しかったんだ」というのは、申し訳なさでいっぱいでした。

《場作りへ》

我が家の近所には龍星の友達も多く、我が家には毎日のように龍星の友達が来ています。しかしながら、「おかえり!」という声が聞こえない誰も居ない家に帰る寂しさを、友達が帰った後の寂しさを、龍星は耐えていたことを知り、僕は、なんとかできないか?と思うようになりました。

その頃に、とあるシングルマザーに出会い、彼女と一緒に過ごす中で、『シングルマザーもご飯を食べる』ということに気づかされ、『食』を内包した子供たちの居場所を作れば、ワンオペ育児やひとり親家庭に関する社会課題のいくつかを解決できる可能性があるんではないか?との思いに至りました。

夕方から夜まで、子供たちが大人と一緒に過ごせる場所を作れば、

子供たちに届けたいこととして
・ただいま!おかえりなさい!が言える
・一人で過ごさなくて済む
・今日一日あった出来事を話せる相手がいる
・親以外に自分を守ってくれる存在が増える
・親以外からも愛情を受け取れる

そんな状況をイメージして、龍星が自力で来れる場所にそういう場所をつくることにしました。

《子供が安心できる場所『ここてらす』》

物件を借りて、現在少しずつその場所を改装しています。
(残置物という名のゴミだらけで、元がスナックだったのでタバコ臭もひどく、様々なほころびだらけなので、やることはいっぱいです!笑)

この場所の名前を『ここてらす』を名付けました。

子子を照らす
子供たちの今ここを照らす
個々の良さを照らす
個々の想いを照らす

そんな場所にしたいとの想いから名付けました。

『ここてらす』が、地域の中で困っているけど自力で乗り越えようとして限界にきているような家庭に届き、その親御さんや子供と友達になって支え合えることができたら、地域が、社会が生きやすくなる気がしています。

加えて、この場所は僕が実現したいことを具体化できる場所なので、他の誰かがやりたいことを後押しする場所にしたい。

カフェをやってみたい!
飲食店をやってみたい!
みんなで集まってゲームがしたい!
好きなことを夜通し語り合いたい!
自分が作ったものを売ってみたい!

など、「やりたい!」と「無理かな・・」の狭間で、動けなくなっている人の背中をそっと押せるような、そんな場所にしたいと思っています。

なにより、僕が、ここてらすに着手するときに、多くの方から、「いいですね!」「応援してます!」と言われ背中を押してもらいました。

《目指す世界》

僕は、お金を稼ぎ、一人で暮らせることを指して『1人前』だと思っていました。しかし、1人では、何一つできず、作れずに、1人前ぶっていただけでした。

そんな中、支えられていることへの感謝から、自分自身もできるこがあれば、誰かの役に立ちたいと、mamagoto projectのような活動をする中で、一見するとお金やイベントなどを与える側の僕が、一番満たされていることに気づかされました。

こうした想いを抱く一方で、誰かの役に立つ場面はそうそうない、実はあるんだけど、なかなか手を差し伸べにくい気がしています。

しかし、ひとたび、大災害などが起こると、まったく知らない人に対しても、積極的に介入して、必死に支援する動きが生まれる。

こうした出来事から、きっと、多くの人は自分が役に立つことを、その対価にお金や物などなくとも、望んでいるのではないだろうか?と考えるようになりました。

そして、現代は、社会のしわ寄せを受け、子供はその犠牲となり、大人もまた余裕を失っていて、日常が、災害にでもあったかのような非日常化している気がしています。

こういう状況の中、ここてらすという場所を作ることで、お金や、物や、力や、想いが集まり、街の中で自然と助け合えるのではないか?いや、きっとそうなる!そう信じてる!

お金を出せる人はお金を
物を出せる人は物を
お手伝いやスキルを提供してくれる人
応援してくれる人、笑顔をふりまきに来てくれる人、
など、様々なエネルギーが循環する気がしています。きっとそうなる!

子育てに関わるネガティブなニュースが流れる一方で、実は多くの人が無関心ではなくて、関わり方がわからないだけなんじゃないかと思います。

自然と大人が助け合う中で、育つ子供たちは、きっと自然と助け合える大人になる。

その先には、子供が自ら命を絶つことがない、生きていくことに絶望して我が子と一緒に死ぬこともない、そういう世界が実現できる気がしています。

以上が、ここてらすを作ったストーリー、想いの部分です。

運営方法についての詳細はまた、別の機会に発信いたします。

ここてらすは、年明け以降、月曜日・水曜日・金曜日の夕方4時くらいから夜の8時くらいまで、無料で子供たちに開放しようと思います。
その時間は、大人が最低一人は常駐できるようにします。

上記の時間以外は、大人や子供が実現したいことを実現できる場として、開放します。

まだまだ、改装中ですが、イベントもいくつか決まっています。
お金や、物、お手伝い、優しい言葉などの寄付も受付中です(笑)

長文を読んでいただきありがとうございます。

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