Favorite Music #2

Summary
・今日はJimmy Eat Worldだよ
・きっかけはやはりELLEGARDEN
・アルバムを聴くということ
・変わるもの、変わらないもの

シンプルイズベストという言葉がありますが(文法的にはSimple is the bestになるのでしょうか)、近年のシンプルという言葉には少々惑わされます。
シンプル=単純ではなくて、本質的で簡潔である、そんな風に考えてます。

どうも、私です。

今でこそエモいなんて言葉も一般的になりまして、エモと呼ばれる音楽ジャンルが確立されて久しいですが、私にとってのエモ(Emo、イーモ)といえばJimmy Eat Worldです。

Jimmy Eat Worldですが、簡単に紹介をしますと
・1993年結成、アメリカ合衆国の4人組バンド
・1995年にベースが入れ替わった以降、以来25年間メンバー変更無し
・2001年発表したアルバム"Bleed American"が100万枚以上の大ヒット
・同作よりシングルカットされた"The Middle"は当時ビルボードで5位まで上り詰める

毎回出てくるのか、という感じですが、彼らを知った出発点もやはりELLEGARDEN。
高校生かそこらのサイモン少年がELLEGARDENの名前だけでRockin' onを立ち読みしていたときに記事の末尾に「彼らのサウンドが好みであればJimmy Eat Worldも是非聴いてみてほしい」的な一文があったことで名前を知りました。

その後すぐに調べたりした訳ではないのですが、当時のビールのCMでこのJimmy Eat WorldのSweetnessという曲が採用されており、そのキャッチーで爽快なメロディーに、これはただ事ではない!すぐにCDを聞かなければ!と焦ったのを覚えております。(下記動画が多分当時見たCM)
なんとなく雰囲気もエルレに似てるしね。
Wikipediaで調べると、このCMで日本でも人気が出たそうな。

ただ、当時はバイトもままならない高校生、どうしようか悩んでいた矢先、ママンが古本屋に行く用事があるというんで、このJimmy Eat WorldのCDがあったら買ってきてほしいと頼んだのです。

半々くらいの期待で待っていると、さすがママン、しっかりと見つけ出し買ってきてくれたのです。(さりげなくお代も母親持ち、今思うと寛大な母でした。)
せんきゅーあいらーびゅーまむ!と狂喜乱舞しながら受け取ったCDがこちら。

・・・

Sweetness入っとらんやんけ!
しかしながら中学校くらいまではママンに服を買ってもらっていた私、ママンが買ってきたものを無駄にしない精神は人一倍なのです。
返品を頼むのも申し訳ないし、なにより聴いてみなければわからないだろう、と早速一聴。

・・・

さすがママン。

結果から言ってしまえば、このアルバムは今でもたまに聴くぐらいお気に入りです。
何がそんなに良かったか。
良さの説明として、私がこのCDによって彼らから教わったのはアルバムを聴くこと、ということでしょう。

作曲をされている側からすれば非常に不愉快な見解かもしれないですが、全曲を通して聴けるアルバムってそうそう無いと思っております。
特にファンでも無いようなアーティストであれば尚更のことだと思います。
2、3曲聴きたい曲があって、その他は捨て曲と呼びロクに流しもしない、下手をすればリッピングやダウンロードすら行わないということもあるでしょう。

全曲を聴く為の条件ですが、超ロマンチストな私はそのアルバムにストーリー、流れのようなものが欲しいと思っております。
全曲神曲で作られたベストアルバムのようなアルバムも良いのかもしれないのですが、それはそれで食傷というか、途中でお腹いっぱいになってしまう気がしております。

という意味で個人的にこのアルバムは完璧なのです。
全然Jimmy Eat Worldのプロファイル等を検索したことはないのですが、大きなタイアップ等を獲得はしたことなくてもとにかく真摯に音楽に向き合い続けている姿勢がアルバムとして具現化されているのでは無いかと感じます。

まず初めに彼らの音楽の魅力は以下のように考えてます。

・ボーカル、コーラスワークが非常に綺麗
・メロディラインが日本人好みっぽくて超キャッチー
・音楽として非常にシンプル、音数が多くなくて聞きやすい
・男らしいヘヴィなサウンド展開もある

一言で言うと超聞きやすい。それにつきると思います。
そしてこのアルバムとしてどういう点が好きかというと以下です。

・1曲目"Big Casino"のイントロのワクワク感
・冒頭から3〜4曲連続で展開される嫌味のない曲達ですっかり聴き調子に
・終盤を迎えたときに唐突に現れるタイトル曲"Chase This Light"
・アルバムを締めくくる"Dizzy"のまたかっこいいこと
・ボーナス曲がボーナスでいいのかってクオリティ

それぞれを簡単に説明していきます。

・1曲目"Big Casino"のイントロのワクワク感
→男女と一緒。最初の最初が一番大事

・冒頭から3〜4曲連続で展開される嫌味のない曲達ですっかり聴き調子に
→1番バッターが塁に出た後どうするか、ということ
 このアルバムに大物スラッガーがいるとは思えないが全員安打が狙える布陣

・終盤を迎えたときに唐突に現れるタイトル曲"Chase This Light"
→個人的にはこれが好きで何度もアルバムを通して聞いちゃう
 アルバムのタイトルなんにしようか、っていって9曲目のタイトルだよ
 しかもChase This Lightっていうフレーズが出てくるのも曲中盤
 さすがに流しモードの私も飛び跳ねて勝手に震えました
 このフレーズを聴く為に私はこのアルバムを聴いたのだ、ってなった

・アルバムを締めくくる"Dizzy"のまたかっこいいこと
→ELLEGARDEN信者としてはアルバムの最後はやはりミドルテンポなエモ曲
 ボーカルのシャウトに近いブリッジ(Cメロ?)がもうゾックゾクする

・ボーナス曲がボーナスでいいのかってクオリティ
→海外のCDだとよくある日本盤ボーナストラック
 限定に弱い日本向けのマーケティング手法かなと思ってたけど、
 このアルバムに関しては何故アルバムに入れなかったか分からない存在感

そんな感じです。
結局アルバムも起承転結がしっかりしててほしいですよ、というのが私の願い
①一曲目のイントロで心を掴めるか
②3〜4曲目まで聞かせてほしい(4曲目くらいにリードトラックってよくあるよね)
③中盤は流し聴きしちゃうけど雰囲気良い曲だと嬉しいな
④終盤に入るときにグっとくる一曲が欲しい
⑤締めは壮大であれ、アルバムの伏線を回収しつくせ

最近だとthe 1975のアルバム作りとかも凄いなーって思います。
その話はまた今度にしましょうか。

書き出してしまうと要は本当に私の好みに合っていたというだけの話なのですが、この変態的な感想をもとに思うところのある人は是非好きなアーティストのアルバムを一枚通して聴いてみてほしいです。
そのアルバムをどんな風に仕立てたかったのかな、と行間を探ってほしいです。
そんな人とはおいしいお酒が飲める気がします。

サブスクを始めてみて、とても便利ですが、どんどんレコメンド曲で溢れて、”アルバム”、”LP”という概念が今後薄れてしまうのかなあ、とも感じました。
今後もアーティスト達がアルバムという商品を意欲的に制作してくれることが私の願いです。

話が多いに脱線しました。

舞い戻ってJimmy Eat Worldですが、”Chase This Light”以外にも良いアルバムを多く出してます。
前半で話した”Sweetness”はバンドの説明で記載した”Bleed American”に収録されており、こちらもアルバム全体を通して好きです。

そして昨年には"Surviving"という新譜も出しております。
このCDには記事の冒頭で添付した"555"という曲が入っております。

ビデオのインパクトに最初は曲が頭に入ってきませんが、ちゃんと聴いてみるとSweetnessとは違った風合いを感じると思います。
ただそれでいて”超聞きやすい”と形容した魅力は全く削がれていないでしょう。
そう、最後に説明しようと思う彼らの良さは冒頭で零した”シンプルイズベスト”です。

先回紹介のthe HIATUSはもっとダイナミックな変化でしたが、それとは少し異なりJimmy Eat Worldは制作する曲を変化をさせていく中でも彼らの音楽の本質は変わっていないように感ぜられ、数年を経て新譜を手にした際も私が初めて聴いたときと変わらないキャッチーさで染み込んでくるのです。

これが私の考えるシンプルイズベストです。
変わるけれど、変わらない。本質的でいてとても簡潔。

特に社会人になってからはシンプルイズベストであることの難しさに常に頭を悩ませています。
このnoteだって気付けば3500字をオーバー。。
早く文章もシンプルに書けるようになりたい。
なんともままなりませんが、今日も音楽は僕に元気をくれるのです。

念のため、私のお勧め曲を記載しておきます。
興味が湧けば是非アルバムでどうぞ。

・Sweetness / 「Bleed American」収録
・Here You Me / 「Bleed American」収録
・Futures / 「Futures」収録
・Dizzy / 「Chase This Light」収録
・Movie like / 「Invented」収録
・Sure And Certain / 「Integrity Blues」収録

では、また。

26th, July, 2020

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