ジャズ・コンポジション「ブルースとソングフォーム」
バークリー音楽大学の教授が執筆したジャズ・コンポジションを書くための理論書をコツコツ読み進めていきます。
出典はこちら
フォーム
音楽を分かりやすくするためには、構成を十分に検討する必要があります。
ジャズにおけるフォームで最もよく見られるのはABAフォームです。
A:メロディorヘッド
B:インプロヴィゼーション(即興)orソロ
提示部→転回部→再現部と現れる、クラシック音楽におけるソナタ形式と似たような形を持っています。
1960年代以降は、スルーコンポジションスタイルというセクションの繰り返しがない曲がより一般的になってきました。
ブルース
ブルースのルーツは19世紀のワークソングやフィールドハラーと呼ばれる労働のために歌った曲に端を発っします。
ブルースは幸福から絶望に至るまで多くの感情を表現してきましたが、不幸を皮肉的に捉えた作品が目立っています。
ブルースはジャズとは常に区別されて、リズムの違いや演奏スタイルの違いなどはっきりと異なる様式に基づいていますが、長きに渡って多くの共通する部分が見られます。
ブルースの大きな特徴といえば、大変有名なブルーノートを含むブルーススケールでしょう。ブルーノートはジャズだけでなくポップ、ロック、カントリーなど色々なジャンルで多用されていきました。
ブルースフォーム
ブルースフォームは12小節と短く、コードプログレッションがシンプル、メロディ様式も明確に定義されているので、ジャズコンポジションの作曲練習として最良の課題です。
トラディショナルなブルースフォームは以下のようになっています。
第1フレーズ:トニック(4小節)
第2フレーズ:サブドミナント(2小節)+トニック(2小節)
第3フレーズ:ドミナント(2小節)+トニック(2小節)
この基本フォームを元に例えばビバップ風だと以下のようにリハモナイズされます。またコーラスの最後から冒頭部へ繋ぐコード進行として、ターンアラウンド(ターンバック)というものが挿入されることがあります。
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