「一瞬」を創る

物書きという職を選んでから
いろんなことがあったのだけど
忘れられない」と思う
思い出が、幾つもある。


一緒に創作をした人はもちろん
作品を受け取り喜んでくれた方、
それでなにかを生み出して下さった方……
おおげさに思うかもしれないけど
作品に関わったすべての方に
出会えてよかった
」と思うように、
いつからかなった。

シナリオに関わらせていただいた作品で
「友達が出来ました!」など
縁が生まれるキッカケになった報告も多く、
そういう形で影響を与えられることもあるのか、
ああでも自分も好きだった作品がキッカケで
かけがえのない、夢を応援してくれる親友もできた、
今度はそういうものを贈る側になったのだなと思ったりもする。


家庭用ゲームも、ソーシャルゲームも、
それぞれ与える体験は違ってて、
それぞれ違う魅力に溢れていると
10年ぐらい前から思ってて。

10年経った今も「どっちも良い」。
どんな媒体であれ、その媒体で与えられる
『ならではの体験』を生み出したい
」と、
仕事の相談が来るたびに
「今回は、どんなものを与えられるだろう」
と必死に思考を巡らす、そんな時間を繰り返しています。

グラフィックやシステムのクオリティーが
高い作品が多くなってきている
ので、
アカツキの水野さんと話した内容でもあるのですが
いよいよ「『ならではの体験』をどこまで企画段階で創れるか」が
作品の差別化に繋がってくる

そこまで考えて創らないと
「どれも同じように思えてしまう」という
フェイズに入っている、と強く思う
(そうした危機感を抱く制作会社も増えたのか
スマホゲームを主軸とした
原作からIPの設計をお願いしたい
」と
自分に相談が来ることも多くなりました)

https://voice.aktsk.jp/5118/


最近では
「こういう媒体で、
こんな体験を与えられるんですね」と
また違った作品の提供の仕方を知り、
子供のように喜んでしまうこともありました。

そうして学びと挑戦を繰り返し生まれた作品が、記念日に
今日という1日の為に、海外から来ました!」と
はちきれんばかりの笑顔で応えるファンを生み
「同じ作品が好きな者同士」で
日本の人たちと楽しそうに話している、
そんな光景を直に見た時は、やっぱり
「たまらない」「忘れられない」
「この作品を創れてよかった」と
心の底から思ったりします。


「作品を通して、忘れられない一瞬をつくる」
「作品を受け取ることで、現実に影響を与える作品を創りたい」

ゲームに限らず、
アニメでもマンガでも小説でも詩でも、
どんな媒体でも。


今後も、忘れられない体験を創り、
忘れられない思い出を積み重ねていきたい。

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