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清水茜先生のはたらく細胞しか勝たん!


はじめに

このnoteに書いてあることは一個人の感想です。

作品の作者・出版社等には一切関係がございません。

書くのを決めた理由

ずっとずっともやもやとしていて、この気持ちをどこかにアウトプットしたかったのです。

チラシの裏にでも書いていれば、とも思うのですが、見ていただける形を取ることで、どこかの片隅に、こんなことを考えている清水茜先生ファンがいるのだよ、ということを誰かに気づいて欲しい気持ちもあります。

「はたらく細胞」は素晴らしい作品です

「はたらく細胞」は、清水茜先生の作品です。掲載誌は月刊シリウス。単行本は全6巻。5巻までは2015年3月号〜2017年7月号に掲載された作品が収録され、2017年8月までに発行されています。

2018年8月、9月号、2019年12月号、2020年12月号〜2021年3月号の作品が6巻に収録されています。6巻の発行は2021年2月でした。

月刊シリウス2018年3月号掲載のTVアニメ化記念特別編については、2021年4月発売のはたらく細胞ILLUSTRATIONSに収録されています。

アニメ化は1期が2018年夏期、特別編を挟んで2期が2021年冬期でした。

清水茜先生の「はたらく細胞」が素晴らしい理由①天才的な擬人化のセンス

まだあちこちに残っている清水茜先生のインタビューにもある通り、元々は妹さんの勉強のために細胞を擬人化してみたところから始まったそうです。

普通、擬人化、といってもなんか丸っこくてどことなく細胞っぽさが残ってしまって、いまいち感情移入というか没入感は減ってしまいがちな擬人化もあるなか、白血球を無愛想だけど仕事に真っ直ぐな殺し屋的な存在、赤血球はお荷物を運ぶ子、というキャラ付けがとんでもなく天才だと思います。

先生のデビュー作品、「細胞の話」の設定資料が、はたらく細胞ILLUSTRATIONSには収録されていますが、連載版と遜色ない、というかそれ以上かも、という細かな設定、魅力的なキャラクターがいっぱいです。

②絵がとにかくお上手

いくらキャラクターの設定が魅力的でも、漫画という作品の大きな要素は絵です。

とにかく、とにかく白血球さんがかっこいいんですよ。

読切も嫌いではないですが、連載版の好中球課U-1146番さんの魅力と言ったら!

片目を隠した姿も、見えている瞳が、戦いの時になるとキリリとするところも。

帽子に“白血球”なんて書いてあるし、クイズの◯×の札みたいなやつは飛び出してるしでちょっとかっこいいんだか、というお茶目さもいいですし、あの鍛え抜かれた体躯をぴしっと覆う白い制服姿。長い脚。引き締まった臀部。リアルではありえないくらい、腰はきゅっと、足首もぎゅん、と締まっていつつ、マッチョすぎずガリガリ過ぎずの素晴らしいバランスで白血球さんはじめ免疫系の細胞たちは描かれています。

免疫系でも、記憶細胞さんたち非肉体派の細胞は華奢な描きわけがされているのも素晴らしいです。

赤血球AE3803番も、方向音痴の新人赤血球、という位置付けも、ストーリーを動かす上でも大変魅力的であり、ショートパンツで颯爽と配達の仕事をする姿は、作品の中にちょうどよい華やかさと爽やかさをもたらしてくれています。

男性のキャラがお上手な方は女の子キャラが可愛くない、みたいなこともたまにあったりしますが、清水茜先生の描く女の子はもれなく可愛い、美少女、美女……血小板ちゃんの愛らしさから、赤血球の美少女っぷり、マクロファージさん、制御性さん、NK細胞さんといった大人の美女まで、全部素敵です。

コロナ禍となったり色々事情があったようで、デジタル化されてから少し絵柄が変わってしまった気がしますが、脳細胞さんの美しさは印象深いものがあります。

そう、耽美系の美青年もお上手ですね、桿状核球先輩とか、脳細胞さんとか……

③学級文庫に納めている学校もあるくらいわかりやすく勉強になる

漫画だけど学級文庫に入るっていうのはなかなかないことだと思いますが、少年誌掲載作品でありながら上品であり、楽しみながら細胞のはたらきを覚えることもでき、どうしたら健康でいられるか、と考えるきっかけにもなる古典とも言って良い傑作だと思います。

作品は素晴らしい、だけどもやもやする

理由はひとつではありません。
たくさんの“どうして?”が重なって、今の現状があります。

“どうして?”①休載機関

休載期間のナゾ

2017年7月まではトントン拍子だったように見えます。アニメ化も決まり、アニメ化記念作品が2018年3月号に掲載があります。

アニメ放映真っ只中の2018年8月と9月号から、一年以上休載しています。

なぜ、こんなに休載期間が長かったのでしょうか?

“どうして?”②テーマの変化

テーマの変化

2018年9月号から休載していたはたらく細胞が次にシリウスに掲載されたのが2019年12月号です。

そして、2019年12月号以降、テーマが変化しているように自分は感じるのです。そして、その理由に休載期間の長さも関係があるのでは?という気がしてならないのです。

第26話「たんこぶ」(2018年8月号)

第27話「左方移動」(2018年9月号)

〜休載期間〜

以降、有名な科学者や大企業の監修や協力のもと、休載前のような身近なテーマや、細胞自身に意思があり悩みがあるような描写は減って、権威があったり、需要がありそうな題名の作品が続き、連載終了となる。

第28話「iPS細胞」(2019年12月号)

特別編「乾癬」

第29話「新型コロナウイルス」(2020年12月号〜2021年3月号)


“どうして?”③スピンオフの乱発

スピンオフの乱発

2017年5月-2020年8月 はたらく細菌
2020年12月-2021年2月 はたらく細菌Neo
2017年9月-2022年1月 はたらかない細胞
2018年-2021年 はたらく細胞BLACK
2019年2月-2021年5月 はたらく細胞フレンド
2019年7月-2021年6月 はたらく血小板ちゃん
2019年-2021年 はたらく細胞BABY
2020年-2022年 はたらく細胞LADY
2020年-2022年 はたらく細胞WHITE
2022年2月- はたらく細胞イリーガル

なんでこんなにスピンオフを出す必要があったんでしょうか?以上。
スピンオフのアニメ化なんて自分の中では論外。

2023年1月 なんとまた新しいマッチョというスピンオフが発表となりました 呆れ過ぎて悲しさを通り過ぎている状態…

“どうして?”④はたらく細胞ILLUSTRATIONSについて

はたらく細胞ILLUSTRATIONSについて

出して頂いたことにはめっちゃ嬉しいしありがたいし、ことあるごとに見返しては感動のためいきをつくくらい素晴らしいものではあるのですが。
わたしは探しました。清水先生が何かコメントでもくださっていないかなと。

手書きの文字でなくてもいい。描き下ろしの白血球さんが見たかったなんて贅沢は言わない。

だけど、どこにも無かったですね。

このイラスト集を出すにあたっての、清水先生の気持ちについて書いてある文章は。6巻、最終巻も同じくノーコメントだったのには違和感があります。

“どうして?”⑤6巻発売時、全巻ブックケースのごたごた

2021年2月、単行本6巻発売。
ほぼ4年ぶりの新刊ですよ。最終巻とはいえ、ファンとしては待ちに待った。

Twitterで、最終巻買ったよ、のツイートの中、どうやら”全巻が入るブックケースを配布している書店があるらしい“という情報が。

ファンとしては、月刊シリウスも購入して6巻発売の記事もチェックしていました。シリウスの公式アカウントも、はたらく細胞公式アカウントも。

何度見ても、どこにも、公式からはそんな情報は出されていませんでした。

清水先生のイラストを使用したケースです。めっちゃかわいいです。ケースが欲しいため、複数冊買った人もいたようです(わたしもですが)(まあ保存用としてありがたく置いてあるのでいいのですが)。

だけど、公式から何の情報もないのは”どうして?“

“どうして?”⑥何があったの清水茜先生?

何があったの?どんな揉め事だったの?

今はもうWeb上から消えてしまっていて、自分は魚拓なども取っていないため原文を読み返すことはできないのですが、確か2021年2月、最終巻が発売されたころ、ネット記事で清水茜先生のインタビューが掲載されました。

休載していた理由みたいなことで(記憶違いで、そういう文脈でなかったかもしれませんが)、誰かとトラブルがあった、自分も至らなくて関係がうまくいかなかった、みたいな内容が書かれていました。

一体何??

どこの誰と揉めたの??

休載期間が長かったのはそのせいなの?

作風が無難な感じになっちゃったのもそのせい?

”どうして?“⑦

記事はもうありません。

だけど熱心なファンの記憶には残ってしまっています。

大人の事情があると思いますので全てを明らかにすることは難しいかもしれませんが、ファン心理として、もし作品のファンの言動等で清水茜先生を悩ませていたとしたらと心配というか、申し訳ない気持ちになります。

清水茜先生の作品が大好きで、はたらく細胞が大好きで。

”スピンオフがあるからいいじゃん“とは、わたしにはなりませんでした。

どうしてスピンオフが許せないのか①

“もし”スピンオフ乱立が、清水茜先生のお悩みの原因だったら、許せないから。

どうしてスピンオフが許せないのか②

ファンアートからのネタ拝借が、と噂される作品もあったようです。

事実かどうかは不明ですが、もしそうなら公式としての矜持はないのでしょうか。

商業主義、これが出版ビジネスの世界の普通なのかもしれません。
ですが素人のいちファンとしては残念に感じますし、清水茜先生がご承諾されていらっしゃるのか疑問にも感じます。

どうしてスピンオフが許せないのか③

偽物っぽさが受け付けない。

おかしな例えですが、本命に会えなくて偽物とデートさせられてる気分になってしまうのです。

いくら監修、と書いてあっても、本当かしら?◯◯はこんな風じゃない!と思ってしまって……

あと、単純に清水茜先生の絵柄やお話のセンスも好きなので、やっぱり違うなぁという印象が拭えないのです。

この気持ちはなんだろう?そうだ恋なんだ!

ずっとずっと、それこそ年単位でモヤモヤを抱えてきました。

そしてふと気づいたのです、これは恋。

わたしは清水茜先生の作品に恋をしているのだ、と。

つらつらと書き連ねてきたことはあくまでわたしの清水茜先生への恋心なのです。

でも清水茜先生が幸せでいらっしゃるならそれでいい

恋は人を自分勝手にすると言います。だからこの文章はとにかく自分勝手です。スピンオフを大好きな人からは総スカンでしょう。

だけど、わたしは清水茜先生の作品に片想い中なので、どうか許してやってください。

そして、一ファンとして、清水茜先生の幸せを心から祈っています。

だから、もし清水茜先生が現状お幸せならいうことはありません。どうぞお幸せに。

もし、お仕事でお悩みなら……こんなことを考えているファンも、少数、というか一人だけかもしれないけれど、いるんだよ、ってことは知っていただけたら、嬉しいです。

2023年4月発売のブルーレイボックス…

この文章を書いている2023年1月。

4月にブルーレイボックスが出るそうですね。

白血球さん役の前野さん、赤血球ちゃん役の花澤さんのラジオも復活するそうです。おめでたいことです。

いろんなお店が独自のオマケを用意しているようですが、わたしは清水先生が何か一声、一文でもメッセージを寄せてらっしゃらないか、そればかりを探してしまいます。今のところ見つからないけど……

恋ですね。切ない、たぶん叶うことのない、片想い。

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