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「私に向いている人は誰か」の前に、「私は結婚に向いているのか」という問題がある

■耐えきれなかった父

放任主義とまではいかないものの、私の両親は基本的に子どもたちの私生活に口を出したりはしませんでした。

そんな家庭で育った私も、一度だけ父に言われたことがあります。

「お前...そろそろ結婚とか考えたほうが...」

確か、長女が離婚して次女が結婚して四女が同棲を始めたタイミングだったと思います。

一向に浮いた話をもってこない三女に対して、父はそれはまぁ言いにくそうに声をかけたわけです。

あれから2年。

自分の結婚への意識はさておき、結婚という市場には興味があります。

ということで今回は、市場調査も兼ねて結婚相談所に行ってきました


■なんか最近、恋愛とか結婚とかの話ばっかしてるな...

本当は先週行くつもりだったのですが、先週は予約が埋まっていて今週になりました。大人気。

あとから聞いた話ですが、コロナが流行ってから、結婚相談所の登録者数は増えているそうです。

それとともに成婚者数も増えているみたいですね。

そんな中、相変わらず結婚したい気持ちもわからぬ私は、店内に着くとすぐに奥に案内されます。

マリッジコンサルタントの方と一対一で話をするためです。

まずは手元のアンケートに回答。

結婚歴はあるか、年収はいくらか、たばこは吸うか、などを記載します。

ちなみに、「タバコを吸う」に◯をつけると、マッチング相手が一気に減るそうです、男女ともに。

みんな嫌いなんだね、たばこ...


■問われる私の生活力

アンケートに答えたら無料カウンセリングスタートです。

相手を探す方法は全部で7つ。

相手に望むことやカラー診断の結果から相性の良い人を見つけ出す条件マッチングや、

価値観に関する質問一覧を記載して、価値観の合う人を見つける価値観マッチングなど。

項目は例えば、記念日は大事にするタイプか、料理はするか、かたづけの習慣はあるか、といった私が軒並み0点を取りそうなものばかりで、まだ始まってもいない婚活に、早くも心折られそうになりました。

そして、広告代理店に勤める人間として反応せざるを得なかったのが

インプレッションマッチング

インプレッション...?

広告の表示回数...?

何事かと思って詳細を聞いたら、

大量に並んだ顔写真の中から気になる人を見つけるという、

顔面最優先のマッチング手法でした。

大事だもんな...顔...


■理想の結婚相手

あらゆる探索方法の中で、近年依頼が増えているのが、

マリッジコンサルタントに完全お任せ

というものだそうです。

とにかく、「私に合う人を探してください!」と一任して、ぴったりな人が見つかって対面したら5,000円払うという仕組み。

ちょっと成果報酬っぽい?

「忙しい人が多いからですかね??」

とマリッジコンサルタントの方に質問したら、

「ううん、単純にめんどくさいって人が多いの」

とのこと。

ひたすら人の顔一覧見て合う人決めるのとか、途方ないもんなぁ...

ということで疑似体験として私も、相手に求める条件をいろいろ聞かれます。

「身長は?」

「まぁ、私より高ければ...」

「体型は?」

「まぁ、どうしたの?ってレベルで太っていなければ...」

「お酒は?」

「まぁ、暴れ散らさない程度なら...」

「たばこは?」

「まぁ、どっちでも...」

「他に理想とかありますか?」

「他...あ、私猫飼ってるんで猫と一緒に暮らしてくれる人がいいですね!三毛猫で3歳ですごくかわいくて、

面談終了。


■ギリギリでいつも生きていたいから

最近では20代の入会が増えているそうで、23歳で入会している人もいるとか。

私と同年代の20代後半も多く、30代の入会者とそこまで数が変わらなかったです。

もっと限定すると、入会が増える年齢は、

29歳と39歳

これはなんかもう説明不要というか、

やっぱりギリギリにならないとなかなか動かないものですよね、うん。

それでも、30歳で入会するよりは、29歳で入会した方がお得なのです。

なぜなら、20代なら入会金が5万円なのに対し、30代は10万円かかるから。

倍違う。

29歳になれば私の天中殺も終わってるし、その時に結婚欲が高まっていたら、入会しますね。


■あなたの夢を聞かせてください

自分が求めているものと、相手が求めているものが可視化されているって、婚活の場に限らず有益です。

人対人の直接的なコミュニケーションも重要ですが、どうしても対応する人によってムラがあるので、「誰がやっても条件が同じ」もの、それこそアンケートのような形で情報が残っているって便利。

ということで、広告代理店としてクライアントさんと契約を結んだ際も、「契約時アンケート」をとっておくのがいいのではないかと思いました。

広告代理店に求めるものは?

現状の課題は?

ビジネスをどんなふうに拡大したい?

夢は?

といった情報を事前にもらっておく。

運用開始前にクライアントさんのことを知れますし、広告代理店側で担当の変更がある際も、後任がこれを参考に心の準備をすることができます。


■結婚せず退会する未来に1票

アンケートの結果は、後々の分析にも使用できます。

アンケートでこういう回答をしていたクライアントさんは、このタイプのコンサルタントと相性がいい、とか、

同じ課題を持つクライアントさんでも、実際に担当してみたらこのパターンとこのパターンの悩みに細分化されることがわかった、とか。

それはそのまま会社のデータとして蓄積され、新たなサービスの基になる可能性もあります。

広告代理店も、コンサルタントにしろ施策にしろ提案にしろ、「マッチング」の連続で成果を作っていきます。

マッチングのためには、情報が多いに越したことはありません。

同じコンサルタントとして、まだまだマリッジコンサルタントから学べることがあるかもしれない、それを学ぶために入会するのもありか?と思った結婚相談所体験でした。