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ディスプレイ広告って死んだの??

■ディスプレイ広告は死んだのか問題

最近、ディスプレイ広告について講義する機会を得ました。

ディスプレイ広告というと、私の中では「今一番熱く」て、
これから先はディスプレイ広告の攻略にかかっている、くらいに思っています。

しかし、講義を終えた後に社長が一言。

「ディスプレイ広告って引きが悪いね」

YouTubeとかFacebookとかに比べて、参加者の興味が薄い、と。

ということで、
(講師のせいではないかという疑問はさておき)過去に開催されたYouTubeとかFacebookとかTwitterとかの講義を見てみました。

社長の言う通りでした。

この温度差はいかにして生まれたのか、
そしてディスプレイ広告は死んでしまったのか…

今回はディスプレイ広告について考察します。


■ユーチューバー、ツイ廃、タグる

なぜディスプレイ広告の関心が下がっているのでしょうか?

ディスプレイ広告というと、媒体はGoogle・Yahoo!になります。

GoogleやYahoo!は、長らく人々から利用されていますが、昨今のSNSの普及によって、以前に比べると存在感が薄くなっている気はします。

ということは、そもそもGoogle・Yahoo!を利用する人が減ったということでしょうか?

この仮説を検証するために、2019年の日本におけるトータルデジタルとスマートフォンでのインターネットサービス利用ランキング、「Tops of 2019: Digital in Japan」を見てみましょう。
(※視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社が発表したランキング)

▼2019年におけるトータルデジタルでの日本人口に対するリーチ(利用率)TOP 10サービス

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GoogleとYahoo!がトップです。
パーセンテージも2018年当時と比較してほぼ変化なし。

利用率は高いまま…

しかしここで、気になるデータがもう一つ。

▼2019年日本におけるスマートフォンアプリ利用時間シェアTOP 10

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利用時間、すなわちエンゲージメントのランキングを見ると、利用率とは異なる順位になっています。

確かにみんな、GoogleやYahoo!で調べ物はするし、そこからサイトに飛ぶこともするんだけれど、それよりもSNSや動画見ている時間の方が長い。

サイトを閲覧する時間よりも、動画やSNSを閲覧している時間の方が長いので、広告も「動画やSNS」に配信されているもののが目にするというわけです。


■めんどくさい子ほどかわいいとは思うのですが

個人事業主、フリーランス、副業。

個の時代、個の時代と言われるように、「ずっと一つの会社に属してお給料をもらう」以外の働き方も、ずいぶん当たり前になってきました。

今まで広告を出したことがない人が、個人的に広告を打ち出すという機会も増えます。

今までは完全にユーザーだった人が、広告を出すとなったら、
「自分が良く目にする媒体」「最近流行っている媒体」から始めようと考えるのは、至極当然という感じがします。

そしてみなさん、広告を出すことがメインの仕事ではないのです。

本業の売上を上げるために広告という手段を使おうとしているのです。

となれば、広告に手間暇をかけている場合ではありません。

より簡単に出稿できて、管理もできるだけ簡単なもの。。

さよならディスプレイ広告。
あなたは1ミリも選択肢には入りません。

新規性もなく、あとなんとなくめんどくさそう。
それがディスプレイ広告の立ち位置なのでしょう。


■もはや一周回って一番新しいんじゃないかっていう

じゃあディスプレイ広告ってもうやる必要ないのか?

という話に関して。

個人的には、

いや、だからこそやりたいです!!!!

というのが回答です。

Google・Yahoo!の広告の中でも、検索広告はどんどんクリック単価が上がってきて、商標名ではない一般キーワードで獲得するにはかなり体力がいる。

最近注目を集めるYouTubeやSNSの広告は、今まさに競合ひしめき合っている状況で、今後闘いはさらに熾烈を極めることが予想される。

その他にも新しい媒体はたくさん出てきているけど、ノウハウがなさすぎる…。

となるとやはり、「ディスプレイ広告を使いこなせる」というのは、
それだけでかなり価値があると思うのです。

最近、Googleのディスプレイ広告でカスタマーマッチが使えるようになったから、Facebookの類似オーディエンスみたいな配信もできるよ?

Yahoo!ディスプレイ広告がGoogle Authorized Buyersに接続したり、Google広告がYahoo! JAPAN広告枠に配信可能になったりしたから、配信面が変わって新しい獲得うまれるよ?

かけ合わせできつるターゲティングの種類がどんどん増えているから、まだ競合他社が発見できていないターゲティングを発掘できる可能性が高まっているよ?

と、最近ディスプレイ広告界隈では新しい話題に事欠かない状況であり、
やっぱり私的には「これからはディスプレイ広告だ」という認識に変化はないです。

とはいえ、世間の関心が相対的に下がっているのは事実。

社内でも、昔に比べるとディスプレイ広告の事例が減っていることは明らか。

ということなので、やはりまずは私自身が事例を作っていくべく、テストを繰り返す必要があります。

今実施している朝活にて、前回はプレースメント分析を行ったので、次はターゲティングのかけ合わせについての分析を行い、まだ試したことのないターゲティングも試してみます。