見出し画像

大津祐樹が常々言っていたこと。引退の理由。

大津祐樹選手が引退を発表しました。
華やかさで美しい。ダイナミックで泥臭くもある。チームのためにハードワークをし続ける彼のプレーに何度心を動かされたことか。。オリンピックでの大活躍、マリノスでは松本山雅戦でのらしさ全開のアシストなど記憶に残り続けるプレーの数々。個人的には2022シーズンのジュビロ磐田vs名古屋グランパスが一番印象深い試合かもしれません。大津選手から「名古屋戦観に来てください。」と声をかけてもらっていて、仕事終わりに新幹線に飛び乗りヤマハスタジアムまで。0-1で負けている中での途中出場。2分間で2ゴール叩き込んで逆転勝利。スターとはこのことかと思わずにはいられない一戦でした。16年に渡り選手として活躍し、僕らに最高のエンターテインメントを届けてくれてありがとうございました。

選手としてのピッチ外での貢献も計りしれません。タオマフの騒動の際、サポーター・クラブどちらにも寄り添った行動で一体感を生み出し、そこからマリノスは一気に優勝まで駆け上がりました。
アンジェポステコグルーが”アタッキングフットボール”の文化を創り、大津選手が”すべてはマリノスのために”という標語とともにフォアザチームという文化を創り、マリノスファミリーとはこうあるべきだという道を示してくれたと思っています。

ここからはオンラインサロンに参加して大津さんのビジネスを手伝い初めてからの話です。
2020年に大津さんと酒井宏樹さんがオンラインサロンを開始しました。なんとなくオンラインサロンな気がしていたので、募集開始の瞬間に加入。加入1番乗りでした。コロナ禍だったこともあり、できることは限られていましたが、オンラインサロン自体はサッカーのこと、サッカー以外の趣味のことを選手と会員で語り合ったり、酒井さんのオリンピック観戦会をしたりと距離が近くコミュニケーションを図れる最高のコンテンツだったのですが、僕は加入の目的はそれだけではなく、大津さんにその旨を伝えました。当時、サッカー選手の引退後は苦しいというニュースが多く出て、いわゆるセカンドキャリア問題がブームになっていたような時期だったと思います。ざっくり以下の内容を伝えた気がします。
「僕自身サッカーをやっていましたが、プロになるなんてあり得ないレベルの選手でした。だからこそプロに強い憧れとリスペクトを持ち続けてサッカー観戦をしています。最近、セカンドキャリアに関するニュースを数多く見て、悲しくなりました。華やかなサッカー選手が、引退してから苦しむ姿は見たくない。引退後も輝いていてほしい。選手のうちはサッカーに集中しろという声があるのもわかります。ただ、選手が選手じゃなくなっても輝くためにサッカー以外のチャレンジをするなら僕は手伝いたい。サポーターとしてできることがあるんじゃないかと思っています。サポーターっていろんな仕事に就いている人がいるので、このパワーを使えばもっとサッカー界は盛り上がると思っています。」

手伝いをする中で大津さんのサッカーやビジネスに関する考えを聞かせてもらうことがあるのですが、大津さんが言っていた中で印象に残っている話が2つあります。記憶に頼っているので、一言一句丁寧に書いていません。ニュアンスをとらえてください。
「サッカー・サッカー選手の価値を最大化するために現役時から始めることが大事だと思ってビジネスをしていますが、サッカー選手である以上、サッカーを第一に考えないといけない。試合で結果を残す・チームが勝つために練習から本気で取り組み続けないといけない。ビジネスとサッカーの優先順位が変わってしまったら、もうそれはサッカー選手としては終わりだと思います。」
「サッカーしかしてこなかったって選手は多いと思います。サッカーがなくなったら何をすればいいかわからなくなる。だけど、サッカー選手になるってやっぱりすごい努力が必要で、そのチャンスをつかみ取った人が社会で何もできないなんてわけがないんです。僕より若い選手がサッカーに全力で取り組みながらも、引退後に社会で活躍できるように、僕がサッカーでもビジネスでも結果を出して道を示していきたいです。」

大津さんが選手として、経営者として走ってきた中での信念だと思います。この信念が引退のコメントにも表れています。
ケガが大きな原因で、100%でサッカーをできなくなってしまった。100%でできないなら選手としては終わり。自分が給料をもらうならそのお金を若い後輩に使ってあげてほしい。大津さんの軸は全くブレていないんだなと感じました。

ここからは経営者としてのチャレンジです。
大津さんがマリノスからジュビロに移籍した際に僕が書いたnoteを読み返しました。僕の気持ちも全くブレていなそうです。

決めていることがある。徹底的に大津祐樹のファンであり続けることだ。大津祐樹がサッカー選手であるうちは、プレーとクラブへの貢献を応援するし、いつか引退を迎え、株式会社Assistの社長としてフル稼働する時がきても、その活動を応援する。僕ができることがあるなら喜んで協力しようと思う。
すべては大津祐樹のために。
今までありがとうございました!これからもよろしくお願いします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?