すみれとしみくん
[登場人物]
・しみくん
主人公。高校2年生。本名は『しみず たかゆき』。すみれからは昔から「しみくん」と呼ばれている。
・すみれ
主人公の幼馴染。高校2年生。たびたび小学生に間違われるのが密かにコンプレックス。
【本文】
2020年を迎え数日たった今日は、始業式だ。
本来ならもう制服に着替え学校へと向かわなければいけない時間だが、僕はいまだに部屋の中にいる。なぜかと言うと
「布団から、出たくない...!!」
冬の朝...温かい布団の中...そして...極寒の布団の外...!
「あぁ行きたくない...布団の中から出たくない...冬の朝は嫌いだ...」
僕はとある事情があって1人暮らしをしている。なのでこんな時に起こして くれる家族はいない。
「このまま休んでしまおうか...」
そう思っていた矢先、突然部屋の扉を 力強く開ける音がしたと思ったらその直後には体全体に
ドスン!と言う衝撃と重さが広がった
「しみくん!!起きろーーー!!遅刻するぞー!!!!」
部屋に入るなり僕の体にまたがってきたのは幼なじみのすみれだ。そのまますみれは布団をひっぺがし...僕は煽られるがままにあっという間に制服へと着替え外へと出た。
「全くしみくんは、いつもこうなんだから!」
僕の横でプンプン怒っているすみれを見て
「あ~。布団の中で毎日ごろごろするのは春休みまでお預けか」
と 心の中でつぶやきながら、すみれが持っている僕の家の合鍵をどうにかして 奪うことが出来ないかと、考えを巡らせていた。
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