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【半導体】

本来は電気を通しやすい導体と電気を通さない絶縁体の中間的な物質をさすが、しばしば半導体を用いて作られる「半導体デバイス」のことを指す。本項ではこれについて説明する

半導体デバイスは大きく、


・トランジスタ、ダイオード、など単一機能のみを持つ「個別半導体(ディスクリート)」、
・LEDやレーザーといった光と電気の関係を扱う「光半導体(発光素子)」
・イメージセンサなどの光を電気的信号に変換する「光センサ(受光素子)」
・複数の素子をシリコン基板上に形成して大規模な回路を作る「集積回路(IC)」
・半導体の機械的性質を利用して加速度や角速度などを測る「MEMS」

などに分類される。このうち圧倒的に市場規模が大きいのは「集積回路」で、2020年の半導体全体の市場規模が4403.8億ドルなのに対し、集積回路の市場規模は3612.2億ドルと8割強を占める。なおその他半導体の市場規模は個別半導体は238億ドル、光関係は404億ドル弱、MEMSは149億ドル程度となっている。

かつて日本は半導体大国として世界にその名を轟かせ、1988年には世界の50.3%ものシェアを占めたが、1986年7月に締結された日米半導体協定の影響もあり、徐々に市場への支配力を低下させ、2019年には10%程度にまでシェアが低下した。ジャイアンを怒らせたスネ夫に居場所はない。しかしここに来てこれ以上の半導体産業の衰退はサプライチェーン、経済安全保障上の深刻な問題を生じさせると同産業の重要性が再評価され、日本政府は急遽本腰を入れて半導体産業の復活を目指すようになり、2021年に「半導体戦略」を策定、2030年までに売上を3倍程度までに伸ばす目標をかかげ、半導体関連だけで総額8000億円近い補正予算を計上した。スネ夫の逆襲が始まる、、、か。

<参考>

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/conference/semicon_digital/0004/03.pdf

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