ウズメディア番外編 【ハースストーン コントロールメイジ デッキガイド】

こんにちはウズメです。
普段はヴァンガードの記事を書いてますが、今回は思考の整理も兼ねて趣味でハースストーンのデッキガイドを書きます。
今回解説するリストはTansokuさんがMT優勝した際に使用していたもので、調整グループで共有していたので練度には自信があります。
約10000文字で長いですが、その分情報量は多く、対面視点でも役に立つ知識が多いです。
構築の国内競技プレイヤーの質の高いガイドは貴重だと思うので、良かったら最後まで是非。

ちなみに昨日はドルイドを書いたのでまだの人はこちらも是非。


リスト

【デッキコード】

AAECAf0EDtTqA9jsA53uA6CKBJiNBOWwBI21BOnQBJjUBLjZBKneBLrkBJfvBL7wBA3S7APT7APW7AOTgQSfkgShkgT8ngT7ogTx0wTK3gTb3gT67ASEkwUA

デッキの概要

凍結で盤面打点を抑えながら、空中打点で攻め込むデッキ。

環境に30枚と40枚、2種類の型が存在するが、それぞれゲームプランが大きく異なるため、一概にどちらの方が強いと比較できるものでない。

30枚は言わずもがな《魔導師ドーングラスプ》を代表するシステムカードへアクセスし易い。
構築面でも《氷の接触》を採用することでバーストの強化、《マルチキャスター》で追加打点へのアクセスなど、攻めを意識したミッドレンジデッキに該当する。

対するXLは《魔導師ドーングラスプ》へのアクセス率は下がるものの、ライフ+10のアドバンテージを活かして相手の息切れを狙うプラン、キーカードを引くまでの時間稼ぎが可能となっている。
デッキが10枚増えているが、その10枚は《ブリザード》《大魔術師のルーン》のように使用すると1ターンゲームが伸びるものを採用しているため、それら複数引き込んでも事故らずに安定した立ち回りが可能。
デッキのコアカードとして採用してされている凍気スペルのバリューも間接的に上がるため、動きに一貫性がある。

勿論アーキタイプはコントロールに該当する。

多彩なスペルで幅広い状況に対応可能なため、詰みが発生し辛く、リスト公開性の競技シーンでは日の目を浴びている。

肝心の立ち回りだが、基本的には凍結でライフを守りながら《即発の骸骨》トークンを駆使して盤面への対処。
隙があれば盤面を無視してフェイスを詰めることで、こちらが有利な状況でダメージレースを開始する。

やってることは単純で終盤でも1ターンにカードを1.2枚使用してエンドすることも少なくないので、案外プレイの自由度は低い。

とはいえ、限られたリソースでのやりくり、適切なタイミングでフェイスを詰める必要があり、本人が認識していないプランミスが発生しやすいので60点は誰でも出せるが、90点以上のプレイをするのは難しい印象。
他人のプレイを見ているとミスに気付くことが多い。

手札を浮かせる方法は複数あるが、主にマリガンと不要なミニオンを抱えることが鍵となるため後述する。

カードの解説

【氷風】
0コス凍結。
ノーコストでライフを守れるので0マナにしては破格の性能。

凍気スペルなので《凍気織りのダンジョニア》からドローしても強く、《深海の喚起師》も実質的な装甲として使用できるため採用するスペルが増えるデメリットは少ない。

しかし、盤面が複数並んでいる状況では1枚で対処しきれず、最終的に他のカードでボードクリアをする必要があるため単体では評価値が低い。

テンポデッキに対して相手の盤面を一時的に無視してライフを詰めるのにも一役勝ってくれるため、1枚なら腐りにくくゲームプランも広がるが、2枚目は手札に吸い付いてしまうとXLデッキの欠点が強まるため避けたい。

ライフをある程度守れるならさっさと使用していいが、《骨々ドカン》があるなら巻き込めるミニオンの自壊を防ぐ目的での凍結を狙ったり、10マナ以降に3体凍結で擬似的な《ブリザード》としての運用も狙う。


【海の案内人サー・フィンレー】
擬似的なドロソ。
単に《魔導師ドーングラスプ》へのアクセス率を高めるだけでなく質変換が非常に強力なため常に使用した際のバリューを意識する。

中盤以降は強い札を毎ターン切っていく展開になりがちなので、必然的に弱いカードが手札に残る。
役割を持てずに序盤にプレイしなかったミニオンを除去札に変えられるため、試合中にどこかで絡む前提で序盤から評価値が低いカードは全て温存するといった一点張りのプランも時には強力。
一度リソースが増えればそのままゲームをコントロールできるデッキだが、何もない時はとことんリソースが薄いデッキなのでドロソとして運用できる手札管理を意識しておけばトップ期待値が上がる。

マリガンでキープする価値も十分あるが、中盤まで死に札を抱える必要があるため《魔導師ドーングラスプ》へのアクセス率を最優先で高めたい相手以外には素直に返していい。

小技としては《シオター》絡みで一役買ってくれる。
盗ったカードをボトムに送ることで相手の《シオター》のカウンターケア、8マナのタイミングで使用して《魔導師ドーングラスプ》を引いたタイミングで即使用可能な状況を維持。
また、自分の《シオター》で相手の手札を確認した際に強い札が多ければこちらが送りつける《海の案内人サー・フィンレー》は終盤まで実質的な死に札となる。

余談だが《ガーロックの荒らし屋》《マーロック・ホームズ》《貪り喰らうものミュターヌス》を追加で採用することで不足しがちなリソース面を補いつつ、動きの再現性を高めるのは非常に魅力的な構築案だと思うので、今後のメタ次第では重いミニオンを削っての採用を検討したい。
XLデッキが嫌いで構築を軽くしたい人にオススメ。


【山火事】
ヒロパバフ。
唯一の火炎スペルなので《魔導師ドーングラスプ》で確定復唱が可能。
ヒロパをメインのバーストとして構えるデッキだが、このカードだけで相手を倒し切るのは不可能なため、あまり重要ではない。

《魔導師ドーングラスプ》が引けている試合では積極的に発動を狙うが、それ以外には長期戦で《モードレッシュ・ファイヤー・アイ》を狙う際のカウント稼ぎでのみ使用する。

スペルサーチで引いてしまった際に弱いので個人的には1枚採用にしたいカード。
マリガンでも序盤のボードが重要なアグロ以外には返す。

先述した《海の案内人サー・フィンレー》での質変換を狙う際も発動せずに抱える。

攻撃的なリストの30枚デッキであれば積極的に引き込みたいカードだが、凍気スペルを引き込むことを優先したいので、過剰評価されている。


【風邪っ引きの魔術師】
小回りの効く。
aoeが1ターン早まるのでアグロに対しての耐性が上がるだけでなく、初動で《魔力なる知性》《未解決事件》のコストを下げれた際には序盤にリードできる。

そこまで強くないが、《骨々ドカン》で巻き込んだり、《大魔術師のルーン》のコストを下げて同一ターンにヒロパの使用が可能になるため、長期戦でも役割を持て、腐りにくい。
コスト軽減がさほど意味を成さないなら《海の案内人サー・フィンレー》での質変換を狙うか、任意のスペルを引き込むまで抱える。

また、《魔導師ドーングラスプ》が引けている際は序盤の《シオター》ケアで必ず抱える。

アグロ以外にはマリガンで返して中盤のキーカードを探しに行く。


【堅いアリバイ】
僅か2コストで1ターンの延命が狙える。
凍結と比較すると《ダマラセヒトデ》ケアや、バースト耐性がある。
2マナなので《ブリザード》よりも優先して使うことが多い。

凍結と差別化できるのは使用するとボードロックが狙える点。
これは単に7枚埋まっているときだけでなく、《骨々ドカン》のヘルス調整、6体で《ブラン》+aの動きのケアでも応用可能。

詰めの段階では意図的に自分のボードを空けておくことで《デナスリアス陛下》でのヒールを1に抑えて確実にリーサルを狙うこともある。

欠点としてはライフが減ってからは1点クロックでもリーサルを狙われることくらいだが、序盤から計算して凍結を適切に使用できれば大幅な延命が可能。
逆にいえばメイジと対戦しているプレイヤーは予めバーストを切っておいたり、《デナスリアス陛下》を欲張らずにヒールで使用しておく必要がある。

《シオター》とセットで使用することで1ターン確実に延命しつつ、《ダマラセヒトデ》《デナスリアス陛下》と言った凍結に対する解答を盗って返しに凍結を安全に通すのも強力。

特に長期戦では負け筋を消せる動きなので《堅いアリバイ》《ブラン》《シオター》のコンボは意識したい。

こちらがリーサルを見据えてからは相手の《シオター》のケアで雑に切る。


【満開の雪花】
2.2.3という標準スタッツを持ちながらヒロパコストの先払い、凍結できる優れもの。
序盤のトレードで使用したい相手にはテンポで使用したいが、それ以外には凍結かコスト先払いが有効なタイミングまで温存しておく。

勿論、このカードも大した役割が持てなければ《海の案内人サー・フィンレー》での質変換を狙う。

ボードバフがあるアグロに対しては後攻でコインで1ターン目にプレイしてヒロパ、返しにもう1度ヒロパをすることで序盤から主導権を握りにいくこともある。

アグロには2ターン目に使用したい唯一のカード。


【ダマラセヒトデ】
沈黙。
除去は他のスペルが足りることが殆どだが、足りない際の誤魔化しやバフが乗ったミニオンの処理に困ったら使用する。

ナーガプリーストのような序盤からバフが乗る相手に対しては序盤から使用可能な点が優秀。
ミラーやシャーマンには自身の凍結を解除してダメージを稼げるので小回りが効く。

《シオター》で取られる裏目が大きいので中盤以降、凍結を連打するなら序盤でテンポプレイしておく。

シャーマンナーフ後の環境では腐ることの方が多いので、この枠は《ゴルゴン・ゾーラ》《腐り錆びのクサリヘビ》《寄るべなき魂》《貪欲な道化師》のどれかに変更したい。


【ブラン・ブロンズビアード】
ミニオンをプレイするターンはマナが中途半端に余ることが多いが、このカードを組み合わせるだけで強力なアクションになる。
主に《シオター》《スィヴィーラ司令》《深海の喚起師》《無鉄砲な弟子》と組み合わせることが多い。

言わずもがな《ケルサス・惨ストライダー》《ブラン》に任意の大型雄叫びミニオンを組み合わせる動きも強力。
《魔導師ドーングラスプ》を引き込めない試合での勝ち筋となるのでバーストが不足しているなら抱えておく。


【レナサル太子】
XL。
余談だが登場後、私のMTは8デッキ中7デッキがXLで残り一つはキャリエルを引き込む確率を上げたいコントロールパラディン。



【凍気織りのダンジョニア】
スペルドロー。
基本的には《山火事》以外なら何を引いても3マナの役割を果たす。
凍結トークンは小回りが効き《骨々ドカン》のカウントも稼げるため、序盤にテンポを取れるならそれを維持するために《氷風》など見切り発車で使用していい。

《山火事》を引いてしまった際は動きが繋がらずに手札1枚損をするので、初手にあるならセットキープすることもある。
このカードのバリューを安定させるなら《山火事》1枚採用が理想。


【魔力なる知性】
ドロソ。
安定して運用可能な唯一のドロソで、1度使用すれば《魔導師ドーングラスプ》での再利用も見込める。
上手く動きの起点になればそれままゲームをコントロールできるため《シオター》ケアも考慮して、引けているなら優先的に使用する。



【夜隠の内殿】
場所。
3コスで3体凍結+トークン3枚生成はマナレシオがぶっ飛んでいる。
とはいえ、ラグがあり、凍結を重ねてボードロックのプレッシャーを与えて動きを抑制したいためトークン生成がデメリットになることもある。

1度使用すると次に使用できるのは2ターン後ということを踏まえて、2ターン後困らないように使用タイミングを見極めたい。
雑に使用して凍結が足りずに困るパターンはあまり見ないが、雑に使用して次の起動を急ぐべきなのに温存してしまっているケースは頻繁に目撃する。
ライフが40あるので凍結ミニオンのサイズはさほど重要ではないので基本的にテンポを重視する。

ボードを並べることでライフを詰められるなら相手が更地でも自分のミニオンに使用してトークンを出すほうが長期的に見て得をすることも多いので、繰り返すがテンポ重視。

後攻はコインで貼るべきが迷うタイミングが多いが、《魔導師ドーングラスプ》がないならコインを使って起動を急ぐほうが、aoeを1ターン早めるよりも安定してゲームが伸びる。
目先でボードを綺麗にできなくても《骨々ドカン》や2枚目以降のトークンは相手からすると非常に厄介で動きを歪めることが可能。


【ヴァーデン・ドーングラスプ】
凍結。
中盤まではボード処理手段がないなら予め凍結させて置くことでダメージを与えにいく。

主に《氷風》《夜隠の内殿》《ブラン》と組み合わせる。
内2枚は3コスなので後攻であればこのタイミングでコインを使用して6ターン目に盤面干渉を狙うことが多い。
加えていうとこの動きはこちらのボードにある程度ミニオンが並び、《ブラン》は処理も要求できるので7ターン目も続けて盤面打点を抑えやすい。


【スィヴァーラ司令】
呪文複製。
抱えておいて、任意のスペルを複製する。
引けているならゲームが伸びるスペルを優先的に使用して回収を目指す。

特に《堅いアリバイ》《ブリザード》は自身を使用したターンに残りマナで延命できるため相性がいい。

序盤に《魔力なる知性》を引けているならドローの複製を急ぐために雑にスペルカウントを稼ぐこともある。
長期戦では《ブラン》とのセットで大幅に延命が可能で、特に《魔導師ドーングラスプ》が遅れた試合でバーストを間に合わせることも可能。


【狂乱公爵シオター】
ハンデス。
先述したように《デナスリアス陛下》《ダマラセヒトデ》といった凍結へのカウンターを盗れるだけでなく、相手の手札を確認する動きも《堅いアリバイ》をどのタイミングで使用するかの指針となる。
序盤にある程度失速させるだけでも安定して長期戦に持ち込めるので十分。

序盤に相手の《シオター》にキーカードを盗られた際に盗り返したり、《シオター》使われる前に盗ることもあるので、マリガンでは確定キープ。


【深海の喚起師】
スペルドロー。
同スタッツで複数ドローが見込めるマルチキャスターと比較した際にXLメイジでは、こちらに軍配が上がる。

中盤に使用したい《ブリザード》のような重いスペルをピンポイントで引き込みに行けるのは勿論、装甲が付くのでテンポロスを誤魔化せる。
《魔力なる知性》を引いた際は追加のマナは要求されるがドローが繋がる。
長期戦では手札だけでなく装甲を目的としたプレイも可能なため、《山火事》以外にアクセスできれば非常に優秀。

改めて思考を言語化すると、やはり《山火事》は1枚採用で引けたら《魔導師ドーングラスプ》の最大値が上がり、マリガンでのキープもデッキの弱いスペルが消えるため正当化されるのが噛み合ってるように思えてくる。

比較対象の《マルチキャスター》は《山火事》のマリガンキープを強要される。
魔力スペルの《魔力なる知性》は引けているならドローが足りていて、4ターン目にプレイしても1.2枚しか引き込むことが出来ない。
30枚デッキならスペルカウントを稼ぎやすいので問題ないが、XLは上振れ加速カードにしかならず、XLデッキの欠点が悪目立ちする。


【未解決事件】
序盤にテンポプレイするだけで最低限ライフとボードを維持しつつ、後の凍結や《骨々ドカン》に繋げられる。
お互いが順当にマナを使った場合、5ターン目は再利用可能になった《夜隠の内殿》以外に特別強い動きがないが、4ターン目にトークン生成をしていれば、5ターン目はヘルス調整をして6ターン目に繋がるため、序盤を誤魔化すのに最適。

単体で無理にキープするよりはブリザードやドローを優先的に探したいが、序盤からマナカーブ通りに動けた際はフェイスを詰められるので比較的早いマッチでは小型とセットキープする。


【無鉄砲な弟子】
aoe。
《魔導師ドーングラスプ》使用後は一気にフィニッシャーとなり、ヘルス調整をして1ターンに複数武勲を狙える。

基本的にマリガンでキープすることはないが、アグロに対してはテンポプレイしたり、ボード除去が不足している試合で《モードレッシュ・ファイヤー・アイ》のカウントを稼ぐ目的で使用することがある。

ヒロパが育ってからは《シオター》のケアで早めに使って置くとリーサルターンをズラされずに済む。


【ケルサス・惨ストライダー】
コンボパーツ。
《ブラン》とのコンボだけでなく、スタッツが優秀なため細かく差をつけるのにも役立つ、扱いに差が出やすいカード。

テンポプレイをするだけでも最低限、除去強要できるのでボードが均衡しているなら積極的に素出ししていきたい。

7ターン目に《海の案内人サー・フィンレー》とセットでプレイして手札を整えつつ大型ミニオンを探す動きもゲームの転換点になる。
また、長期戦では《シオター》と組み合わせることで《デナスリアス陛下》を盗って逆転も可能。

強い状況が限られているが、このカードでしかできない動きが多く、凍結と組み合わせたテンポプレイも強力なため基本的には確定枠。


【ブリザード】
aoe。
中盤に大型ミニオンが並ぶ相手にはマリガンでキープする。


【骨々ドカン】
aoe。
相手のミニオンを巻き込むだけでなく、自分のトークン再利用だけでも《不可避なる終末のケルスザード》のバリューが上がるため6マナ分の仕事量を見込める。

相手からすると非常に厄介なカードなので、手札になくてもヘルス調整でプレッシャーを与えて不利なトレードや、盤面のミニオンに擬似的な挑発がつくように誘導できるとXLデッキの下振れを誤魔化せる。


【集団動物変身】
aoe。
《堅いアリバイ》《ブリザード》を連打していても《魔導師ドーングラスプ》がなければいつかは負けてしまうという欠点を補える。
これ一枚で相手の息切れを狙うプランが失速しやすく、ドルイドのような高バリューのデッキでも安定してコントロールできる。
勿論、勝手に相手がケアしてくれることもあり、《ダマラセヒトデ》に頼っているプレイヤーにミスリードで勝てるのも魅力。

基本的には《大魔術師のルーン》とセット採用という認識。
唯一の7マナスペルであるため、ランダムに唱えられるスペルの中に《魔力なる英明》があればアクセス可能で、盤面さえ凍れば後々除去が間に合う可能性が高くなっている。

一枚だと引き込める確率は低いが、ゲーム中1度使えるというだけでもコントロールデッキとしての質が大幅に向上し、《大魔術師のルーン》の期待値も上がる。
《魔導師ドーングラスプ》で再利用することも可能で、デッキ、手札どちらにあっても2回の発動が見込めるため1枚で十分。

このカードに頼り切ったプランは《デナスリアス陛下》に弱く、盤面に並んだ羊トークンでクロックを刻まれて追い込まれることもあるので、あくまでも間接的に他の除去札のバリューを上げる目的で採用している。


【魔導師ドーングラスプ】
フィニッシャー。
ヒロパがあまりにも強力なためそれだけで勝負を決めることが可能。
基本的には引けたタイミングでさっさと使用して《シオター》を避ける。

ある程度育つまでは武勲を積極的に狙うが、ボードを返す算段がないのに自分のミニオンにヒロパで武勲をしたり、数ターン後にリーサルを見据えられるのに過度に武勲を狙うのは避けたい。

《山火事》は引けているなら、ある程度育つまでキープしておいて武勲のヘルス調整をされた際に使用する。

呪文復唱は使用ターンに隙が生まれないように引けているなら種類を絞る。
例えば凍気はそこまで役割が見込めなくても7ターン目を見越して《堅いアリバイ》《ブリザード》予め使用して《未解決事件》の使用は避ける。

魔力は《シオター》のケアが不要なら1ターン着地が遅れても、まだ使用していない《魔力なる知性》を使用して4枚ドローを狙う。
《集団動物変身》は《魔力なる知性》も使っていて発動が不確定なこともあるが、《ブラン》と組み合わせたり、凍気と合わせて一定の確率でボードを抑えられるようにして狙うと無駄がない。

火炎は先述したようにヒロパが育つなら温存して武勲を安定させる。


【モードレッシュ・ファイヤー・アイ】
フィニッシャー。
条件さえ満たせれば非常に強力。
ドルイドのような相手にはヒロパを積極的に使用してカウントを稼ぎaoeの総量を増やす。



【不可避なる終末のケルスザード】
フィニッシャー。
テンポプレイでトークンが複数並ぶだけでも強力なためバーストが不足しているならボードを取るプランに切り替えることもある。



【大魔術師のルーン】
ドロソ。
盤面打点を抑えながら一定の確率でドローが見込める。
手札が不足しているなら盤面に関係なく使用して後続確保を狙う。



【デナスリアス陛下】
フィニッシャー。
《シオター》の裏目があるが、適当に耐えているだけでリーサルを狙えてヒールとしても優秀。
《魔導師ドーングラスプ》使用後は《海の案内人サー・フィンレー》でボトムに送り《シオター》のケアをする。
過度に試合が伸びた際に足りないバーストを出すのがメインなのでマリガンではキープしない。


マリガン

基本キープ
《魔導師ドーングラスプ》《魔力なる知性》《凍気織りのダンジョニア》《夜隠の内殿》《狂乱公爵シオター》《深海の喚起師》

vsアグロ
《山火事》《風邪っ引きの魔術師》《満開の雪花》《ヴァーデン・ドーングラスプ》《未解決事件》

vsコントロール
《海の案内人サー・フィンレー》

vsボード
《ブリザード》

基本的にはこのキープ基準。

XLデッキなのでドローの試行回数を稼ぐことが勝率に直結するため、これに該当していてもマナカーブが被るキープは避ける。
また、マリガンで戻したカードは引き直した際に引けないため、《ブリザード》のような重いカードでも安易に戻すと再び引き込むのが難しくなるので、XLということも踏まえて注意する。

3マナに限り優秀なカード多いのでマナカーブに関わらず複数キープすることが多い。

ゲームプラン

vsドルイド 40-60

《魔導師ドーングラスプ》へアクセスできればいくら装甲を積まれても簡単に突破可能。
マナを稼がれてもボードへの対処は容易なので過度に警戒せずに序盤はドローを優先。
ある程度はボードを無視してダメージをもらってもいいので、その際は追加でボードロックも考慮する。

《ダマラセヒトデ》を常に警戒して、追加の《バトルマスター》などの採用をどこまで割り切るかで使用するスペルを選択しつつ、《大魔術師のルーン》まで繋げたい。

詰めの段階では《堅いアリバイ》で《デナスリアス陛下》のヒールケアをする。

《月明かりの導き》での《デナスリアス陛下》複製に注意したい。


vsローグ 50-50

大きく分けて二つのプランがある。

・序盤からテンポプレイをして小型ミニオンでフェイスを詰める

・無理にミニオンはプレイせず初動を遅らせて息切れを狙う

基本的には自分の手札と相談して、序盤からミニオンを並べられるなら前者を優先。
ボードを凍結している間にクロックを刻めると案外リーサルが近い。
特にミニオンを並べる過程で《満開の雪花》《凍気織りのダンジョニア》が絡むと武器での打点を抑えられるため急なリーサルを避けつつ、こちらがリーサルを見据えてから《堅いアリバイ》で確実に延命を狙える。

後者はサブプランで相手のプレイ次第では通用しないことが多い。
無理にミニオンを並べてスペルの的になることは避けたいが、システムミニオンをずっと抱えて置く余裕はないため必要であればその都度出してドローを優先する。
《腐り錆びのクサリヘビ》があれば安定した耐久が見込めるのでローグが流行っている環境では採用して狙っていきたい。

構築次第で55-45に改善可能。

vsボード系 65-35

凍結を連打して息切れを待つ。
中盤まで無理にボードクリアを狙わずに並べ合いに持ち込みトークンを活用しつつ、《骨々ドカン》を狙う。
相手のライフは30なので無理なトレードをするくらいなら積極的にフェイスを詰める。

構築案

①vsローグ

in
《腐り錆びのクサリヘビ》×2

out
《山火事》
《ダマラセヒトデ》

ローグのドラカに特化したプランを受けることが可能。
スペルサーチの安定性が上がったため、序盤からミニオンで攻めるプランも狙いやすい。
交換可でドローが通常より回りやすくなったのでラダーでも幅広く対応可能。


②マーロック

in
《ガーロックの荒らし屋》×2
《マーロック・ホームズ》
《貪り喰らうものミュターヌス》

out
《山火事》
《ダマラセヒトデ》
《ケルサス・惨ストライダー》
《デナスリアス陛下》

デッキの回転率を優先した形。
5マナのカードが採用されていないため、《ガーロックの荒らし屋》はマリガンでキープ可能。
不足していたリソース面を補いつつ、《デナスリアス陛下》への対抗手段も増えるため、《魔導師ドーングラスプ》にアクセス率を上げつつ、終盤は安全に試合を進めていける。
メタを考慮しないなら最も強い構築。

最後に

改めて思考を言語化したら《山火事》の欠点と、マーロックの可能性に気付けたので良かった。
今後はあんまり書かないかもしれませんが、MT後なんかに気が向いたら書くかもしれません。

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