和歌山へ

和歌山まで車でぶんぶんして、よりみち菊谷という場所で漫才をしてきた。「ゆめ・やりたいこと実現センター」は障害者への学習支援などを行っている団体である。お呼ばれして、障害者の方たちの漫才体験講座、我々は講師として、漫才の楽しさを実践形式で教えた。これで3回目。久しぶりに会った青年が私の顔を見るなり笑顔で、シマナカさん!会えて嬉しい!とハイタッチ。何と素敵な笑顔だろう。自分には障害のある友達もいるし、だから、障害があるとか無いとかで妙に気を遣ったりすることは無い。別に、障がい者では無く、障害者って書いても良いと思うし、友情には関係の無いことだ。

漫才も皆で楽しく実践して、盛り上がった。相方は障害者相手にもバシバシとツッコむ。何言うてんねんお前!わけわからんわ!といくから、皆ケラケラ笑ってた。和歌山テレビの撮影も来ていたので、ひょっとしたら映るかもしれない。みかんクッキーとお酒と奈良漬けを貰った。

よりみち菊谷は、引きこもり支援の活動の場になっている家、といっても元々は大正時代に建築された広大な邸宅である。当時の立派な医師が作られた建物で、医院でもあったから、診察室や入院室、応接間、中庭などあり、どの部屋も洒落ていて、迷路のようだった。本棚が置かれた部屋がいくつかあり、さまざまな本が読めるライブラリーにもなっている。皆で好きな本を紹介する時間もあった。私は家から持ってきた、佐々木マキ「やっぱりおおかみ」と筒井康隆「カーテンコール」を紹介。帰りに本棚で好きな本がありましたら一冊お持ち帰りください、と言われて、吟味、「ワニくんのレインコート」という可愛らしい絵本をひとつ貰って帰った。

何もいりません。舞台に来てください。