7月30日『ナイトオブコメディー』


月に一度、我が店ライヴ喫茶 亀で主催している『ナイトオブコメディー』、和訳すると"喜劇的騎士"が今月もあった。何組か出演者がいて、それぞれネタをやり、企画をふたつするライヴ。実は9月で100回(おそらく)を迎える、つまり8年以上やっている。何度かもう辞めようとも思ったが、惰性と向上心を行き来しながら未だに毎月やっている。過去、このライヴに出演していた中から今や売れっ子となった芸人もいて、オマージュというか、似たようなライヴをしようということで、今度よしもと森ノ宮漫才劇場で『鶴』というライヴも開催される。漫才師の「もも」が主催で、他にも面白い人たちが出るので要チェック。配信もあるので、来れない人はパソコン画面で見てください。

8月7日(月)
『鶴』
@森ノ宮よしもと漫才劇場
【出演】
もも
ヤング
金属バット
黒帯
イノシカチョウ
ドリンクバーゲン
開場18:45/開演19:00
前売1,500円 当日1,800円
オンラインチケット1,200円

今日はとにかく暑くて、楽屋のエアコンも壊れていたので皆汗だくになっていた。良い歳した男らが狭い部屋ですし詰めのまま、ふうふう言っていて、開演前は少し吐きそうになった。どうしてこんな思いをしないといけないんだろ、と思って情けなかった。今回はゲストに「ボーカル」「カントリー安藤エキセントリック」のピン芸人二人を呼んだ。どちらも面白かった。安藤くんは20歳の学生で、まだ舞台に立って間もないルーキーなのだが、なかなかセンスと度胸のある男で、しっかりとウケていた。ボーカルは沖縄の変態で、物腰も口調も柔らかいが、ネタは下品なものばかりでいつもウケる。クリスタル大坪さんがネタ中に言っていた「鼻歌と口笛さえあれば楽しく暮らしていける」みたいな台詞が、やけに心地良くて、ずっと頭にこびりついた。トークコーナーではちょっとしつこくてダルいなと思ったが、好きなピン芸人を聞かれて「イエス・キリスト」と答えたのは、流石の爆笑だった。

我々はこないだ山形で披露した「桃太郎」の漫才をした。大してボケもツッコミも無い漫才だが、演っていて楽しい。企画では母性というコンビの片割れ、田之畑真生(たのはたまお)に関するクイズコーナー。謎多き彼の様々な内面に迫るため、昨日の夜、自分は田之畑と電話で話して色々と聞き出した。変テコな部分から切ない部分もあり、情に溢れた熱い部分まで出せるよう、クイズに仕立てた。緊張しがちな彼だが、そのうち良い感じに慣れるだろうし、もっと面白い部分も自発的に出していけると思う。途中、クイズの中で大喜利をやったのだが、村橋ステムが流石の面白さで光っていた。

ライヴの後、阿部崎が見学に来ていたので少し話した。阿部崎という芸人はナイトオブコメディーのレギュラーメンバーだったのだが、去年あたりからずっと休養していて、つい最近舞台に復帰したと聞いていた。元気そうで良かった。無理強いはしないので、タイミングを見てまたナイトオブコメディーに出て欲しい旨を伝えた。また、お客で一人、小説家志望の若い青年が来ており、クリスタルさんを題材にした小説を書いたと言い、その原稿と差し入れのレーズンバターサンドを貰った。出だしを読むと、いきなりライヴ喫茶 亀が登場していて面白かった。またゆっくり読もうと思う。

とにかく汗だくでワイシャツはびしょびしょになった。腹が減り喉が乾いたので、帰りにスーパーで缶ビールと中国産の鰻を買って、家で食べた。笑いにおいて、最後に必要になのは体力である。演る側も見る側も。

次回のナイトオブコメディーは8月13日(日)。ゲストは、にぼしいわし。初めてでも楽しめるライヴにしたい。まだ暑いと思う。


何もいりません。舞台に来てください。