わたしの身体

わたしの身体は、身長が180センチほどで体重が60キロほど、つまりどちらかというと長身の痩せ型になる。最近は少しお腹もたるんで、下腹部は見事オッサンのようにぼってりとしているが、首は細く、肩幅は狭く、腕は棒のようであるが猿のように長く、指も長い。体毛は濃く(陰毛は剃っている)、足はそれなりに太めで、尻は柔らかい。肌は綺麗では無いが、そこまで汚くもない。筋力はまるで無く、爺のようなひもじい身体付きをしている。もしも自分が女ならば、まず抱かれたくないと思う。

生まれたときは体重が4000グラムを超えていたそうで、巨漢赤子(ビッグ・ベイビー)であった。祖父いわく、これは強い男になるだろう、と思ったそうだが、全く弱い男になってしまった。小学生の頃には既に今のような体型となり、背の順では後ろから二番目であったが、体重は軽かった。

自分は、背が高いことは良いとして、痩せっぽちであることが子供の頃から嫌だった。というのも、祖母や祖父や親戚に会うたびに、痩せてるなぁちゃんと食べてんのか、と嘲笑われて、それが屈辱であったのだ。中学時代は、とにかく飯を大食いしたが、部活もしていたためか、やはり太ることは無く、50キロ前後であった。一番太っていたのは高校三年の冬である。受験を終えた自分は、滅茶苦茶に太ってやろうと思った。とにかく食べまくり、寝て、動かず、飯やお菓子や酒や炭水化物を摂取し続けた。正月など餅を食い続けて、引き篭もり、ひたすらに怠けた。そのときで、70キロくらい。少し顔も丸みを帯びて、おお!太ってるゾ!と思ったのだが、いつの間にか、戻っていた。

一人暮らしを始めてからは、極めて質素な食生活、食事栄養のバランスも悪く、夜中にラーメンや牛丼を食べて、珈琲をがぶ飲みし、チョコレートで歯を真っ黒にしている。が、煙草のせいもあり、太らず、60キロ前後を行ったり来たりしている。未だに親戚に会うと、ちゃんと食べてんのかぁ、と調子に乗られる。

何もいりません。舞台に来てください。