『Angel Beats!』を観て、嶋仲はどう泣くのか。


自分は普段ほとんど芸人と遊んだりすることが無い。ほとんどというか、ゼロに等しい。舞台後の打ち上げに行くことはあるが、何も無い日にわざわざ予定を合わせて遊ぶ芸人といえば、先輩の山が動く寺岡氏くらいだと思う。

寺岡氏が最近凄いアニメ作品を観たと言う、それが「Angel  Beets!」で、10年ほど前の作品なのだが、自分はタイトルも何も知らなかった。氏は「Angel  Beets!」を観てえらく感動した、泣いた、鬱が治った、生きる希望を与えられた、と言うから、それは滅茶苦茶に凄いことだと思う。で、果たして嶋仲は「Angel  Beets!」を観てどう泣くのか?という話になり、亀で4回に渡るイベントが行われた。そうして1~13話を全て見終えた自分は、結果からいうと泣かなかった。

感動的な物語だった。テーマは生きることと死ぬこと、死後のまだ魂が彷徨うような世界で、残酷な運命を背負わされた若者たちが神へ抗うために対天使の部隊を作る(「Angel  Beets!」≒天使を倒せ!)、時に仲間と青春を謳歌したり、議論団結しながら、戦う意味を考えて、そしてやがて、自分は誰かのために一体何が出来るのか?誰かを救うことが出来るのか?それが希望となるのか?ということに悪戦苦闘する。戦いに付随して、バンドを組んで演奏したり(Beets!≒ビート)、野球したり、ゲームプログラミングや催眠の話もある。様々な要素を織り込みながら、最後に残るテーマは、愛。誰かのために生きること。誰かのお陰で生きられること。生きるための鼓動(Angel Beets!≒天使の鼓動)。こう書くと壮大なスペクタクルアニメかと思うが、実際は学園モノのドタバタで、キャラは皆立っていてギャグシーンも多く、萌え要素もある。その辺りがアニメの凄いところだ。シリアスとコメディーを行き来しながら、観ている人に何かを訴えかける。

自分は泣きこそしなかったが、初めてこういう風な日本アニメの作品(ジブリやクレヨンしんちゃんとかじゃないアニメ)を最初から最後までちゃんと観れて、良かった。終わってからすぐなので上手く感想も言えないけれど、いつか未来にまた想い出すような、印象的な作品でした。舞台でも寺岡氏が言っていた話だが、「恋」と「愛」の違いは、なるほどなと思う。その通りだと思うし、愛はひとつで十分な気がする。






何もいりません。舞台に来てください。