どうせまた東京

クリスマスに、また、東京へ行く。好きでもない東京になぜまた行くのかと、自分でも呆れる。DV彼氏を持つ彼女のような気持ちだ。呼ばれたら、行っちゃう。主催ライヴと、お呼ばれしたライヴと、二日間の東京滞在である。前回は、帰りの夜行バスを間違えて予約した結果、意味も無く散財した挙句に、自分は廃人と化した。今回はきちんと予約したつもりだが、もしも出来ていなかったらどうしよう。宿は、新宿歌舞伎町の安宿を予約した。金が無い。ライヴ自体は楽しみで、確実に面白い自信がある。問題はそれ以外の時間で、何をして過ごせば良いのか、不安で仕方無い。東京に知り合いは、いるにはいるけれど、今回はクリスマスである。どうせ、皆、恋人やサンタクロースと共に甘い時間を過ごしているに決まっている。どうせ、街もハリボテのイルミネーションで賑わっている。どうせ、自分は安サ店で独りである。どうせ、昼間は無意味な時間をだらだらと過ごして、夜にはライヴをして、ああ良かったなあ、なんて言って、安宿で独り眠れない。畜生。

何もいりません。舞台に来てください。