ヤング・ボーイの憂鬱

真冬の寒さは鋭くて、外にいても家にいても突き刺さり、すこぶる嫌になります。年が明けて、店が潰れて、歳を取って、けれども、これといった実感の無い、うだつの上がらぬ日々を過ごしています。幸せです。

祖母の家に行った。老犬のパピヨン♂と戯れた。祖母の家に男性が来るとき(郵便屋やヘルパーの人)、彼は必ず玄関に立ち塞がって吠えるという。一人きりの祖母を守ろうとしているのだろうか。小さな番犬。しかし、彼は決して自分には吠えない。ゆっくりと近付いてきて、こちらをじいと見つめた後に、足元で寝転ぶのである。今回も、仲良く一緒にごろごろと寝た。大好きだよ。祖母からは誕生日祝に一万円貰った。大好きだよ。

こないだ、「男はつらいよ お帰り 寅さん」を映画館で見た。結論から言うと、最高であった。山田洋次の、ダサ古いエンターテイメント精神と、あくまで日常のひとコマを真っ直ぐと描く演出が良かった。そしてこの映画は、寅さんへの愛がしとどに溢れていた。お客はまばらであったが、所々笑い声も起こっており、おそらく当時は、正月になったら映画館で寅さんを見て笑う、ということが日本人の風物詩だったのだろう。ちなみに自分は、五回くらい泣いた。まさかこんなに泣くとは思わなかった。寅さんを映画館で見たのは初めてであったが、これは、映画館で見るべき映画かもしれない。

自分は普段、酒はあまり飲まないが、珈琲は矢鱈と飲む。喫茶店の珈琲も、缶珈琲も、家で淹れる珈琲も、どれも好きだ。たとえば今日は、朝起きて一杯、喫茶店で一杯、缶珈琲を二つ、夜に家で二杯、飲んだ。あれは豆を砕いて作る汁だから食い物なのだ、と誰かが言っていたが、確かにそんな気がする。珈琲と煙草とチョコレートさえあれば、簡単に幸せになれる。

「水曜日のダウンタウン」は録画して毎週見ている。モンスターアイドルという企画の、オチの付け方に嫌気が指した。それはちょいと違うんでないかい?という感じ。芸人もアイドルも、裏の人間たちに消費されていく様が面白い反面、虚しい気にもなる。ちなみにメンバーの中では、アイカちゃんという娘が断トツで好きである。

「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組も、時折見る。その世界の一流の人が出てきて、仕事ぶりに密着している。毎回、途中でナレーションが女性に変わり、その人の幼少期から現在までを辿るシーンがあるのだが、そこだけがどうも気に食わない。必ず、彼にも不遇の時代があった、といった物語が挿入されるのだ。そうしたお涙頂戴の過去は良いから、今現在の、プロフェッショナルの凄みをもっと教えて欲しい。自分は、プロフェッショナルに共通することをひとつ見つけた。それは、早起きをしている、ということである。プロフェッショナルに昼まで寝ている人間は一人も出てこない。皆、朝早くから動いている。自分が一生出演することの無い番組だと改めて思う。

今欲しいもの。○○○○○○、○○○○○・○○○、○○○○、○○○○○○、○○○○○○○○○、○。そのうち全部揃えるつもりだ。

会いたい人に会えぬ寂しさは、どうやって紛らわせれば良いのだろう。見知らぬ誰かと交換日記をしたい、などと、乙女パスタな32歳。皆、noteをやれば良いのに。そして自分のように、あること無いこと思い付いたことを、適当な文章にして書けば良いのに。

首と、肩と、腰が痛い。首は慢性的に痛く、肩は、以前相方に投げ飛ばされてから痛い。腰は、荷物運びを頑張ったせいで痛い。次いでに鼻水も止まらない。小便も止まらない。唇はカサカサで、口元にはニキビ、そして足は臭い。ヤング・ボーイの憂鬱は続く。

何もいりません。舞台に来てください。