ひとりぼっちのアイツ

繁華街へ出るとクリスマスソングが流れていた。今年ももうすぐ終わるね。流行り病のせいで、仕事で大変な目に合ったり、学校へ行けなかったり、遊べなかったり、世界中が薄暗い中で、鬱屈と過ごした人も多いと思う。自分は、元から社会的に底辺暮らしだったこともあり、それほど鬱屈とはしなかった。ぶぅぶぅ文句を垂れるのを辞めて、つまらないものともオサラバしたら、身軽になって、今を楽しもうと思えた。面白いアイデアや愉快な想像は、いつもそばにいてくれた。誰かに会いたいと、素直に思うことが出来た。いつ大地震がやって来てもおかしくない。戦争が起こってもおかしくない。破滅は、案外、目の前にあるかもしれぬ。それに、死ぬことは怖いけれど、生きていても仕方無い気もする。けれども、そんなことは、どうでも良いことなのかもしれない。だから…、それで?

なうあんどふぉーえばー。今も、これからもずっと。あいむのっとざおんりーわん。ぼく一人じゃない。すたーてぃんぐおーばー。もう一度始めよう。

ひとりぼっちのアイツが、教えてくれる。

何もいりません。舞台に来てください。