東へ③

朝起きて、新宿駅地下街にある喫茶ベルクでモーニングを食べる。その後、電車を乗り継ぎ大山駅へ、友達のSくんと、その友達のSちゃんと合流する。三人で丸鶴という中華屋へ行き、炒飯とラーメンを食った後、ぶらぶらしながら、レンタカーを借りて爆走しようか、と盛り上がる。そうしてレンタカー屋へ行くと、6時間で6900円が最安値だと言われる。一旦外へ出て、灼熱のコンクリートを彷徨いながら、座り込み、どうする?正直2時間くらいの爆走でええよな…、ちょい高いよな…、と弱気になる我々であったが、Sちゃんは、このまま帰るのは癪だ、6900円か、これはロックを試されているのだ、など訳の分からぬことを叫び出して、ほんならおれ夜に飛行機で帰るから成田空港まで爆走しよう、と自分が言うと、それだッ、となり、結局車を借りた。

Sくんの運転であったが、15時から心療内科へ行かなければならない、と言うので、一旦Sくんは病院へ行き、その間、Sちゃんと二人で三軒茶屋の喫茶セブンへ行く。ここは、一階が老舗の渋いサ店で、二階が喫煙部屋になっている。珈琲を飲みつつ、煙草が吸いたくなれば螺旋階段を登り、二階へ上がらなければならない。広々とした、豆電球が灯る書斎のような喫煙部屋で、窓の外を見ながらニ、三本吸うと、また階下に降りて珈琲を飲む。そうして、またしばらくすると、ちょっと吸わへん?と言って上へ行く。店員も喫煙部屋で煙草片手にくつろいでいたりするから、面白い。Sちゃんとは、実は昔に一度だけ会ったことがあるのだが、じっくり喋るのは今日が初めてであった。

Sくんが病院から戻り、Sちゃんの友達の金髪のバンドマン(名前失念)も合流して、四人体制で首都高速を爆走した。湾岸線、レインボーブリッジを渡り、千葉へ向かう。Sちゃんの選曲で音楽を爆音で流しながら、皆でB'zを歌ったりした。統合失調症のSくんの運転はやや危なっかしく、途中何度か死にかけたが、夜には無事に成田空港に着いた。そこで皆とバイバイした。おそらく、既に6時間は超えていたと思う。

飛行機ブーン電車スーン、で帰宅。顔面がトロトロになっていた。

何もいりません。舞台に来てください。