マイ・ライク・ソング

なんか知らんが好きな歌、というのがあるだろう。隠れた名曲、つうんですか?そんな大層なもので無く、有名でも無く、フェイバリットでも無く、ベスト10にも入らないかもしれないが、でも、好き。そんなマイ・ライク・ソングを、7曲、ノージャンルで紹介します。

①「羊の歩み」
奥田民生の、何かのアルバムの一曲であるが、好きな歌である。題名も良くないですか。歌詞も良いのです。ささやかな名曲、という感じ。この人の歌には、ちょいちょい動物の名前が入った歌があって、「コアラの街」という歌も素敵です(マーチの駄洒落やわな)。

②「心細いな」
この歌を聞くと理由も無く泣きそうになる。うる星やつら、アニメのエンディング曲である。歌手の方はラムちゃんに似た美女で、確かハーフの人である。そのため、「ダーリン」の部分だけ発音が矢鱈と良い。曲も歌声も好き。

③「スキ・スキ」
ドン・コヴェイさんは外国のソウルの人で、自分はローリング・ストーンズの初期のアルバムに入っている「マーシィ・マーシィ」という歌がとても好きなのだが、実は、それはカバー曲で、原曲はこのドン・コヴェイさんのものだった(しかもギターは若手の頃のジミヘンである!)。それを聴いてぶっ飛んだ自分は、それから幾つか聴いた。この「スキ・スキ」も、ステッペンウルフがカバーしているが、断然、自分は原曲派だ。歌のリズムが最高で、いわゆるソウルの、ズンチャッ、ズンチャッ、である。「スキスキスキ…」という歌声も良い。ところで、「Sookie」とはどういう意味なのだろう?自分は知らないので賢い人は教えてください。そして余談だが、HISの「スキー・スキー」という曲名は絶対この曲から来ている、と思っている。

④「シリー・ラブソング」
これも外国の歌です。ポール・マッカトニーがやっていたウイングスというバンドの曲で、この歌にはポールの才能がすべて凝縮されている。題名は「馬鹿げた恋の歌」という意味。この歌のサビは、「アイラブユー」と繰り返すのみである。(ジョン・レノンの「ウーマン」のラストもそうだね!)演奏も最高で、ベースの音が特に好き。ウイングスは、嫁さんとやっていたバンドで(ジョンも嫁さんとやってたね)、この頃のポールはとてもハツラツとした感じがする。これも余談であるが、RCサクセションの「たとえばこんなラブソング」の歌詞は、絶対ここから来ていると思う。

④「ナビが壊れた王子様」
昔、自分はあややが好きだった。友人には馬鹿にされたが、それでも好きだった。今思うと、可愛さより何より、自分はこの人の歌の力強さが好きだったのだ。この歌は、素敵な恋を夢見る女性が主人公で、王子様が白馬に乗ってやって来るのを待っているのに全然来ない。もしかして、ナビが壊れたの?という歌詞である。何という空想だろうか。「女生徒」のような感じがする。

⑤「ああエキセントリック少年ボウイ」
これは物凄い名曲だと思う。歌詞も、歌も、全てが好きで、カラオケでもよく歌う。出だしが「最近だんだん分かってきた ぼくが死んでも誰も泣かない 色んなことが見えてきた 見たくはないものばかりだけど」という。ブルーハーツを凌駕するほどの名フレーズではないか。そして自分は、浜ちゃんの歌声が滅茶苦茶好きなのです。

⑥「わすれじのレイド・バック」
サザンも好きで昔はよく聴いた。最近の歌は知らないが、初期のサザンは今でも好きである(この歌は初期ではないが)。この人の歌詞には、性的な要素をほのめかすものがよく現れる。この歌も、心が離れつつある男女の情景と切ないメロディー、という雰囲気だが、よく聴くと、ベッドで上手く勃たへん男の言い訳、のような歌詞である。「指でさぐることなどつらい イン・ユア・ソケット」という歌詞が当時は分からなかったが、今は分かる。ソケット、とは上手く例えたものだ…。

⑦「体操しようよ」
ちょいちょい清志郎が出てきたので、RCサクセションから一曲。自分はこの曲が大好きで、散歩しながら、よく一人で口ずさむ。可愛らしくてほのぼのとしているが、最後の「バーイバーイ またね」のところで、胸がジンとする。自分もあの娘が体操している姿を見たい。

何もいりません。舞台に来てください。