マシュマロの作り方

最近はマシュマロのことばかり考えている。昔からマシュマロが好きで、今でも時折買って食べることがある。名前も見た目も味も、良い。けれども自分は、マシュマロというものがどうやって作られているのか、原材料が何なのか、といった知識がまるで無いのだ。マシュマロのことを何も知らないくせにパクパク食べては、うめえ、ちょっと焼きてえ、などとほざいている。もし隣にマシュマロ博士が現れて、あのね、マシュマロっていうのは…、と説明されたら、うぜえ、ちょっとしばきてえ、と言うだろう。

グーグルで調べれば、すぐに出てくることは分かっている。分かっているけど、自分はそれを敢えてしない。梅雨の語源や、たくあんが何故黄色いか?といった数々の謎も、グーグルで調べようとはしない。いつか知るときが来るね、そのときが楽しみだね、とあの娘と二人で約束したのさ。知らないこと、分からないこと、がある時間を楽しみながら、様々な想像をする。勿論グーグルには普段滅茶苦茶お世話になっていて、地図や乗り換え時間も調べるし、エッチな画像も見たりする。だけどマシュマロの作り方だけは、頑なに調べない。たとえば友人と話していて、マシュマロってどうやって作るんかな、と言ったときに、すぐにスマホを取り出すような輩とは仲良くなれない。自分はあくまであなたと一緒に想像したいのだ。

まず間違いなく砂糖は入っているとして、それだけであのふわふわ感ともちもち感は出ないだろう。自分の予想では、卵白、メレンゲではないかと睨んでいる。そこにバニラエッセンスか何かを足して、固めて冷やすんじゃないかな。それか一度熱で溶かすか。何にせよ、ふわふわの秘密があるはず。今度一度作ってみようかな。クックパッドなんて見たら終わりだよ。

何もいりません。舞台に来てください。