電波に恵まれない暮らし

自分はマンションの5階に住んでいるのだが、どういうわけか部屋の中にいると携帯の電波がうまく繋がらない。特に、部屋の端にあるベッドのあたりで携帯を見ると、電波の棒が一本しか立っていないことも多々あり、その度に苦労する。

メールの送受信程度ならば可能だが、電話をするときは電波のよく入るベランダまで出なければ途切れることも多々ある。また、画像や動画の検索もベッドの上ではスムーズに進まない。寝る前のひととき、布団で寝転びながら、たとえば芸能人整形疑惑検証の画像を見ようと思っても、なかなか読み込まない。イライラは募り、仕方が無いからむっくり起き上がる。そして夜中にベランダで釈由美子の画像などを見ていると、ふと、自分は一体何をしているのだと我に返る。

思えば、電波に恵まれない暮らしをしてきた。昔住んでいた家賃2万円の6畳ワンルームは、都会とは思えぬ最底辺の部屋だった。部屋の中は圏外で、ベランダも無い。電話やメールをする度にわざわざ外へ出ていた。おまけに小ゴキブリが毎日のように発生し、窓はひとつで開ければ隣マンションの廊下、換気も悪く、風呂の浴槽は割れていた。

今や、生活に電波は必要不可欠である。この文章を投稿するだけでも電波が要るのだ。ジーザス。恵まれないわたしに、どうか電波をお与えください。

何もいりません。舞台に来てください。