8月

おーい、8月だッ。8月にッ、なッてしまッた。このまま永遠に暑いのならば、もうここから抜け出すしかない。汗臭い服を全て燃やして、裸で冷たい水を浴びよう。

今日は、一日、家にいた。

郵便局とコンビニへ行ったくらいで、この暑さ、どこへも行く気にはなれぬ。たまにはきちんとした昼飯を、と思って、鶏肉とキノコを炒めた。後は、卵を3つほど茹でて、トマトを切り、サラダも作った。卵はまだ茹で上がらないのでそのままにして、先にテレビを見ながら飯を食っていた。台所の異常に気付いたのは、30分ほど経った頃だった。慌てて火を消したのだが、鍋の湯は全て沸騰してしまって、カラカラの鍋で卵の殻が焦げていた。大事には至らなかったが、それを見て、今日はもう家にいよう、と思った。あまりにぼんやり腑抜け過ぎている。外へ出ると、死ぬような気がしたのだ。

ポップコーンで映画を見た。映画といっても、携帯の画面で見たのだが、ロイ・アンダーソン「さよなら、人類」。ストーリーを説明しろと言われても上手く出来ない。美しいスケッチを何枚か見るような、映画だった。出てくる人間がどれも愛おしく滑稽で、とても面白かった。明日もう一度見ようと思う。

夜中に散歩した。公園のベンチでチョコレートを齧りながらアイス珈琲を飲んでいたら、少し離れたところに黒人の男が立っていて、イヤホン聴きながらずっと歌を歌っている。と言っても、恐い感じでは無く、優しい静かな外国語の歌を、身振り付けながら、とにかくずっと歌っていた。

明日は早起きしなければならない。もうこんな時間である。皆さん元気ですか。

何もいりません。舞台に来てください。