喋る

自分は昔から喋ることが好きだった。といっても、普段からぺちゃくちゃ喋るのかというと、そうで無い。日常では結構無口な方で、たとえば打ち上げなどの場で人が大勢いるとき、基本的にはずっと黙っている。何か聞かれても、まぁ、と答える程度で、初対面の人からは寡黙な奴と思われることも多い。誰かと会って、本当はもっと色々と喋りたいけれど、なかなか粋な言葉も出ず、当たり前のことをぼそぼそと抜かすだけの自分が嫌になるときもある。

舞台では喋り出すと止まらない悪い癖もあり、以前に演った「ルンルン講座」を見た人ならば分かるだろう、喋りながらある種の躁状態に陥った自分は、そのときも、一人きりで長時間うだうだと喋り続けた挙げ句、知らぬ間に時間が過ぎて予定を大幅に超えてしまった。舞台で喋ることは、全く苦では無い。本当ならば、もう永遠に喋っていたい。

次にまた「ルンルン講座」を演るときは、古畑任三郎について語ろうと思う。


何もいりません。舞台に来てください。