きみの悲しみ教えて

今日は死ぬほど汚かった冷蔵庫の中を一人で掃除した。笑っちゃうくらい、吐きそうなくらい、汚なかった。底に溜まった謎の黒いドロドロを素手で掴んでゴミ袋に放り込み、マジックリンでごしごしして、水気も霜も拭き取った。綺麗さっぱりして、気持ちが良かった。だけど、あの黒いドロドロは一体何だったのだろうか。

もしも、きみが、悲しかったり辛かったり寂しかったりするなら、その気持ちを包み隠さずに教えてよ。今日はちと寒い、明日は雨模様、とか言いつつ、何となくの日々が続いて、何となく大人になっていく。道を歩くにしてもただ呆けていたら、景色がどんどん流れていくだろう。あんまり携帯ばかり見るなよ。あんまり情報を集めるなよ。ふと綺麗なお花を見つけたら立ち止まるような人に、私は憧れる。空に雲、夜は星、道に犬。見つめるきみの目はいつもキラキラしている。キュートな心を忘れずに、甘い心を忘れずに。今度また、チョコレートを口にべったりと付けたまま布団にくるまって裸で抱き合おうか。きっとすぐに朝が来ますよ。

何もいりません。舞台に来てください。