DJ

「ここ数日間のわたしは、顔こそ真顔でしたが心は涙雨でした。毎日眠れず、肉体の疲労は限界を超えていました。食事もろくにせず、一日一食、卵ご飯を一膳食べる程度で、後はほとんど喫煙に費やしたものですから、喉は焼けて肺は腐りました。誰かと会話をしても、うわの空、はははと力無く笑うばかりです。やるせない虚無感が身体を覆い、何も手につかず、薄っぺらに呆けて…、控えめに言っても、あかん奴でした。弱さを誤魔化しても仕方ありません。しかし、わたしの涙雨は、決して誰にも知られることは無いのです。悪いのは全てわたしでしょう。不健康な暮らしをいい加減に辞めたい。もう少し強くなりたい。そう思っていたら朝になります。恥ずかしいことばかりで、嫌になる。太陽が覗いたので、キャ、と顔を覆った。いっそのこと、持ち物全てを投げ出して、飛びたい、そう思いましたが、そんな勇気も覚悟も無く、うつ伏せになって小刻みに揺れるだけの日々です。天使は一体どこにいるのでしょうか?いつになれば春はやって来るのでしょうか?」

「もう春は終わったよ。仕方の無い奴だ。じゃあ、この歌を聴いてくれ。『春のからっ風』」

「とても沁みました。明日から、また、頑張ります。今はとても楽な気持ちです」

「とっとと帰りな」

何もいりません。舞台に来てください。