8月7日『鶴』

森ノ宮よしもと漫才劇場で『鶴』というライヴに出演した。旧知の漫才師、ももが誘ってくれたのだ。18時に会場入りすると、まだ前のライヴをやっている。勿論そこまでお客は入っていない。平日の夕方から偉いなと思う。少し大阪城公園をぶらつき、缶珈琲を買って飲む。今日の空は曇りで、雨降るかなと見上げていたら珈琲が喉でむせて、Tシャツが汚れた。昔知り合いに貰った「途中でやめる」というブランドのTシャツは腹の部分に巨大な白丸が描かれたものだが、その白丸に茶色が付着した。舌打ちしながら会場へ戻り、自分だけコーナーリハを行う。ヤング嶋仲ゲームという、自分の考えたゲームを9つ(多!)やるのだ。スタッフの方に「暴れたりして舞台マイクや幕への破損だけ気を付けてください」と言われる。勿論そんなことをするつもりは毛頭ないが、そのときはそのときで素直に謝ろうと思った。楽屋へ戻るともう開演前、衣装に着替えて一服していたら、スタッフに「嶋仲さん後30秒で開演です」と言われる。

もも、黒帯、イノシカチョウに加えてゲストにヤング、金属バット、ドリンクバーゲンという布陣で、皆知った仲なのでやりやすい。けれども舞台袖にはそれなりの緊張感がある。皆、真剣に他の人のネタを見つめたり、静かに水を飲んだりしている。ドリンクバーゲン北野さんが矢鱈と緊張している様子だったので、楽しみましょう、最終的に北野さんが一番面白くなるんで、と伝えた。

我々は「あずき」というネタをした。これはお気に入りのやつで、愛おしさと切なさと気持ち悪さが混同した物語だと思っている。見る人によっては、キモ、と一蹴されるかもしれんし、愛だな、と思われるかもしれん。

ヤング嶋仲ゲームは案の定盛り上がり、北野さんは大活躍であった。自分は普段から主催ライヴでコーナーを考えているので、ある程度のイメージを想定して作ることが出来る。ゲームにしても、こうなれば面白い、もしこうならない場合はこうしよう、と考えたり、後は出演者たちがいかに自然体で面白くなれるかを考える。自然体という部分が大切で、だから妙にボケなくちゃとか笑わせなくちゃなどと考えず、ただ素直にやれば面白いことをやる。内容に関しては自分のやりたいことを素直に吐き出す。わがままに付き合ってもらう形である。なので、このゲームについても、出演者たちには内容を伝えないまま、ぶっつけ本番でルールを説明している。その方がその場の自然な流れで面白く出来るからだ。これは出演者を信用しているから出来ることでもある。

終演後、新婚のKBに祝いを渡す。といっても金ではない。こないだ百貨店で買った箸と包丁だ。久しぶりにKBと会えて、話せて、嬉しかった。それから皆で打ち上げ、飲み屋でお喋りして帰った。ももは、また絶対やりましょう、と言ってくれた。今日のライヴの配信アーカイブ見逃し視聴があるので(おそらく水曜日まで)、是非購入して観て欲しいです。




何もいりません。舞台に来てください。