分かるんですけど

分かって欲しいと思う。私が想っている色々なことを。けれども、多分、そんなに伝わってはいないだろう。それは私が弱いせいもあるけれど、あなたたちが阿呆なせいでもある。一番の恐怖は、分かったような気になられることだ。え?分かるんですけど。少なくともあなたたちには分かるまい。私が何を想って生きているのか。この目で何を見ようとしているのか。きっと、あなたたちには分かるまい。

いつになれば、私たちは分かり合えるのだろう。いつまでこうして、じっと距離を伺うつもりなのだろう。理解されぬまま何も無くただぼんやりと時間だけが過ぎていく。私は、正直なことを言うと、あなたたちのことなど、どうでも良いのかもしれぬ。だって、あなたたちのことが、ちっとも分からない。それなのに自分ばかり分かって欲しいなんて、ワガママではないかい?

何もいりません。舞台に来てください。