カーテンコール

ラジオでも話したが、筒井康隆の新刊を買った。これがおれの最後の作品となるだろう、ってまたまた。刊行に関するインタビュー記事があるのだが、面白いので必見です。筒井康隆を初めて読んだのは中学の頃で、父親の本棚にある短編集の「おれに関する噂」をこっそり読んで大好きになった。それから色々買い漁って読んだ。ブラックユーモアもあればSFもある。エロチックなのから、切ないもの、難解過ぎて未だに読みきれないものもある。時には非常に暴力的なおふざけ、たとえば、ヒットした自分の青春小説に出てくる女の子を別の小説に出して陵辱したり、そういうハチャメチャなことをあっけらかんとやる。文学界のレジェンド、なのに関わらず、当たり前みたいな顔で常識を破壊しては、いつも小説という枠組みの中で新しい実験を繰り返している。根底にあるのは関西人特有の毒と笑いで、邪悪に微笑みながらちょっかいを仕掛けてきては、今どんな気分や?って聞いてくるような…。だけど小説家としての矜持は揺るぎなく、言葉の自由というものをずっと大切にしている人、その辺りがとても好きなのです。今回の「カーテンコール」は短い小説が25本!収録されており、まだ途中だが今のところどれもおかしい。最高です。


何もいりません。舞台に来てください。