近所の公園へ行くと、大きな木が斬られていた。最近トラックが停まり何か作業をしているなと思っていたのだが、そういうことだったのか。この一本木は、小さな公園に似合わず、馬鹿でかい巨木であった。何の木かは分からぬが、天空からは柳のような葉が大量にしだれ落ちていて、夜中に見上げると不気味でさえあったが、自分は秘かにこの木を気に入っていた。去年の秋には、木の根元に小さな墓も立てたのである。一応根元は残されていたが、無残にもざっくりと断面が晒されているのを見て、あ~あ、と呟いた。

真冬の公園、ただでさえ閑散としているのに、これでまたひとつ寂しくなった。夕暮れ時、公園には誰もおらず、曇り空に鳥が鳴いていた。



何もいりません。舞台に来てください。