あなたにあげるよ

壁にチラシをぺたぺた貼っていたら、いつの間にか平成が終わっていた。チラシはおよそ100種類。初めは丁寧に貼っていたのに、途中からはどうでも良くなって、雑に貼り散らかした。黙々とテープをちぎり、壁にチラシを貼り続けるだけの作業は、ひとつも面白くなくて、寂しさだけが募った。深夜二時頃、作業が終わって、ぼんやりと煙草を吸う。肯定してあげよう。ぼくは、今までも、これからも、変わらずに、こうして、やっていくのだ。家に帰ったら、冷たいプリンを、食べよう。明日からチラシ処分展をやるので、良かったら見においで。全部あなたにあげるよ。

何もいりません。舞台に来てください。