何か嫌な人

「電子煙草を吸っている人」
自分も煙草を吸うが、電子煙草というものは吸ったことが無い。あれを悠々と吸っている人間の、表情がどことなく嫌で、また、独特の燻した匂いもまた、嫌である。

「携帯のラインの未読通知が140くらいある人」
他人の携帯の画面がふと見えたとき、ラインなどの未読通知マークが大量に残っている、あれ。自分には理解出来ない。ギョっとして、何故か嫌な気分になる。

「アディダスのパチモンみたいな3本ラインのパツパツのズボンを履いている女」
黒地に白のラインが入った、パツパツのストレッチ素材のズボンがあるだろう。けれどもアディダスでは無く、もっと安価なもの。あれを履いている女。尻の形がくっきりとしていて、お下品である。すぐにやらせてくれそうな趣があり、単なる性処理要員に見える。
※よく考えたらそこまで嫌ではありませんでした。小馬鹿にしているだけでした。

「電車のドアが開き、まだ車内から出てくる人がいるのに無理矢理入ろうとする人」
ホームに電車が到着し、ドアが開く。出てくる人を待てずに、とにかく早く車内に乗りたがる人間。そのせいで、出てくる人と肩がぶつかったりする。その光景を見るたび嫌になる。遊園地の子どもでも、もう少し待てるゾ。ジャーキーを食べる犬でも、もう少し待てるゾ。

「ツーブロックヘアの男」
近頃の若い男に流行しているのが、ツーブロックヘアである。美容師が言うには、この髪型は顔周りがスッキリとするので小顔効果があり、一番無難に男前な雰囲気になれる髪型、とのことであった。何だか自分はいたたまれない気持ちになった。スーパー銭湯など、耳周りを刈り上げた大学生だらけである。それならば角刈りやスポ刈りにでもすれば良いのに、そうではなく、あくまでツーブロックヘア。糞だ、と思う。これは広い目で見ると、美容師が悪いようでもあるが、いや、やはり当事者が悪い。ちなみにツーブロックヘアという言葉を初めて聞いたとき、自分は「ツーブロ」という略語が思い浮かび、きっと皆もそう言うだろうと思ったのだが、不思議なことに誰もツーブロなどとは言わず、ツーブロックヘア、と言う。その辺りも嫌。

「白い靴下を履く男」
女性は良い。男が白い靴下なんぞ履くな、と思う。

「ウイスキーの銘柄を品定めしておいて、ソーダ割りにする人」
美味しいウイスキーはストレートかロックで飲むべきだと思う。店をやっていたときも、ウイスキーは何の銘柄かと聞いておいて、ソーダ割りにする人がいた。はっきり言って、ハイボールの味などどれも同じである。見栄を張るのはもう止そう。

「フグ田タラオ」
サザエさんに出てくる幼児であるが、自分はひとつも可愛いとは思わない。彼は、常に敬語で話している。相手が家族親戚他人、誰であろうと、デス・マス口調を徹底しており、それが異様で、気味悪く、親の教育を疑う。たとえ自分が父親になっても、こんな息子だけは勘弁だ。

「ローリング・ストーンズのベロマークの服を着た女」
お前聴いたことあんのか、と思う。ニルヴァーナの服も同じく。ファンならば何の問題も無い。

「若手の不動産屋」
ストライプ柄のスーツを着て、尖った革靴を履いている。そしてこちらもまたツーブロックヘアである。風俗嬢相手に手荒なセックスをしていそうで、怖い。

「ヒゲじい」
NHKの『ダーウィンが来た!』に出てくるマスコットキャラクターである。ほぼ全身が白い髭の、小さな爺さん。彼は番組中、何度か出てきてはくだらない駄洒落を言って、またどこかへ消える。たとえば犬の生態に迫る回ならば、「いやあ素晴らしいですなあ。まさに、ワンだふる!なんちゃって~」などと言う。その駄洒落を言うときのあざとさがムカつく。ヒゲじいが出てくると、自分はいつも舌打ちをして、もうええねん黙れ、と呟いてしまう。時折、こちらの想像を超えた駄洒落を言うときもあり、悔しい。赤い蝶ネクタイで髭を縛っているのも腹が立つ。

「ラグビー日本代表」
全員レイプ魔に見える。

何もいりません。舞台に来てください。