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マッチングアプリで出会った人と結婚したアラサー女の婚活話 #4

30歳 お見合い (2人目)

婚活を始めようと思っていることを姉に話すと、丁度婚活中の人がいるから紹介してあげるよと言ってもらえた。
お相手の年は同い年。身長が私よりも低いが気にならなければ……と。
自分より身長低かったら介護の時楽でよさそう。と思って紹介をお願いした。

数日後、お見合い相手と、仲人さんと、私。
3人で高級ホテルでランチをする予定が組まれた。
カフェとかで気軽に会うことを勝手に想像していたので、心底驚いたし気後れしてしまった。
仲人さんの存在は正直謎だったけれど、婚活といえば仲人さんがいるものなのかなと思ってあんまり突っ込まなかった。(今となっては謎である。)
3人でランチしているときは基本的に仲人さんが話を回してくれていた。
仲人さんがいらっしゃらなかったらきっと沈黙が辛かったろうなと思いながらランチを食べ終えた。
今後も是非交際を続けていきたいのでよろしくお願いしますと言われて、私でよければと承諾した。
私でも良いっていう人やっぱりいるんだ、と思った。

1回目のデート

ランチから数週間が経っていた。
お相手からなんのお誘いもなかったので、交際を続けるというのは社交辞令というか思いやりで、実はお断りだったのだろう…と思い始めていた。
そんなときお相手が、ミュージカルに行きませんかというLINEをくれた。
特に予定もなかったしお断りする理由もなかったので承諾した。
そして、現地集合してミュージカル見てすぐに現地解散した。
一体何の時間だったんだろうかと思った。

2回目のデート

それからまた数週間経って。
滝を見に行きましょうと言われて見に行った。
車で移動があったので少し話せた。
こちらから出身地を聞いてみたり、色々雑談をしてみようと試みたが特に盛り上がらずに終わってしまった。
私がお相手に問いかけて回答をしてもらっても上手くリアクションできず、ずっと一問一答形式になってしまうのだ。難しい。
そして滝を見たらまっすぐ帰ってきた。
悪い人ではなさそうだけれど……と思った。

3回目のデート

それから数日後。
美術館に行きましょうと言われて見に行った。
行ってはみたものの、お互い特にアートについて造詣が深いわけでもなかったので、淡々と美術館を通過した。
そう、通過という言葉がぴったりだった。
そのまま解散になりそうな雰囲気だったが、折角時間作って出てきたんだし勿体ないなと思った。
美術館代を出してもらったので奢りますと言ってお昼ご飯を一緒に食べてみた。
ぎこちないまま世間話もどきをしてただただ気疲れして帰った。
悪い人ではないのは間違いなさそうだけれど……と思った。

帰宅後

姉にお相手とどうするのか、あんまり結論を先延ばしにするのも良くないと言われた。
私としてはまだ3回しか会っていないし、結論を出すもなにも、何も分からないというのが本音だった。
それでも少し考えてみることにした。
そこでようやく、お相手の顔を思い出せないことに初めて気が付いた。
苗字は読めるけれど名前の読み方すら分からない。最初に聞いた気もするけど。
会う時だって、ミュージカルとか滝を見に行くとかしているけれど、いつも「これは一体何の時間だったんだろうか」と思っている。
(この記事の見出しには便宜上デートと書いているが、この時の私にはデートだという意識すらなかった。)
悪い人ではなさそうだが、誘ってくれているのも行き先も実は仲人さんの指示で、仲人さんの言う通りにしか行動できない人なのかなとか疑ってすらいる。
やっぱりまだまだ結論が出せるようなフェーズではないなと思った。

4回目のデート

それから数日後。
平日の夜に会いましょうと言われたので会った。
会って話しかけられたら「ああ、こんな顔だったっけ」って思い出せるんだけどな、と思った。
目的地は夜景を見られる公園だそうだ。
姉の言葉のおかげで今後のことを考えながらドライブすることができた。
悪い人ではないんだけど、この人は仮に私と結婚しても幸せではないと思う。
もっと一緒にいて楽しい人が別にいると思う……と思いながら、ひたすら沈黙にならないようにがんばって世間話をした。
公園で夜景を見て1時間ほどドライブをしただろうか。
近所のコンビニまで送ってくれた。
そして、「話したいことがあるんです。」と言われた。
これは……まさか告白!?と正直思った。
が、その逆だった。
「4回会ったけど、交際相手として見られないのでもうこれまでとさせてください。」
私は顔も名前もうろ覚えの人に清々しくフラれてしまったのだった。

顔も名前もうろ覚えの人にフラれて帰った後

何とも言えない気持ちだった。
自分はまだ顔も名前もうろ覚えの、好きでもない人にフラれてしまった。
告白もしたわけでもないし付き合いたかったわけでもないのにフラれて不思議な感覚だった。
断るつもりだったなら何故今日1時間もドライブしたんだろうか?
普通にLINEでお断りしてくれればお互い時間を無駄にせず済んだのでは…?
などの疑問も次々わいてきた。
悲しくはないしお断りされて良かったと思うけれど、涙が出てきた。
自分の感情がまるでよく分からない。

ただ、フラれたとき。
「4回会ったけど」というのは一体どういう意味なんだろうか。
わざわざ会う回数をカウントしていたのか?
4回会うことにそんな深い意味はあるのだろうか?と不思議に思ってネットで検索してみた。
すると、婚活では大体3回目のデートで告白して真剣交際することが王道パターンらしいことが分かった。
(そしてここで、今までのは「デート」だったのかと気が付く)
そして、女性の場合3回以上会っているのに断られた場合は、大体何か女性側がやらかしていると書かれていた。

自分は果たして何をやらかしたのだろうか。
最近どんどん体重が増えてきていたし、遂にお相手の許容値を超えたのだろうか。
(今の私は最初っから最後までやらかしてばっかりやないかと思うのだが、当時の私は本気で分からなくて体型のせいかなと思ったのだ。)

よくは分からないがしかし、結論的にはお断りされて良かったし、この話はここまでと思おう。
そもそもお断りされているのだからこれ以上できることは何もないが。
仮にこのまま恋人関係になったり結婚したりしてもお互い幸せではなかっただろうし、本当に良かった。
しかも、お相手はきっぱり断ることなく関係を曖昧なままにしてフェードアウトすることもできたのに、お断りしてくれたのはありがたい。
お断りしてくれなければ、私は上手く察することもできず、かなりの時間を無駄にしたに違いない。
断られて初めて心の底からお相手のことを誠実な人だったんだなと思った。
逃がした魚は大きかったかもしれないな……。

今回得た婚活の知識

  • 婚活してるって意思表示しておくと、誰かを紹介してもらえることがある。

  • 仲人さんがいるケースがある。

  • 顔も名前もうろ覚えの好きでもない人にフラれるのは結構ショック。

  • お付き合いしていない人とでも、2人ででかけると「デート」らしい。

  • 大体3回目のデートで付き合うか付き合わないかが決まるらしい。

  • 関係性はフェードアウトすることもできるそうだが、きっぱりお断りした(された)方が相手のためになる。

    • 逆にフェードアウトするタイプの人もいる。

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