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マッチングアプリで出会った人と結婚したアラサー女の婚活話 #2

29 歳 両親の伝手でお見合い (1人目)

婚活パーティーに参加したことは自分だけでは得難い経験だった。あの日の同僚には感謝している - 完 - 
みたいな目をして、清々しく何もせず日々を過ごしていた。
しかし、「ある日のことだった」が唐突にまた私の元を訪れた。
両親の知人が私にお見合いのお話を持ってきてくれた。
私と同い年の29歳で、詳しくはよく分からなかったが、家柄(今時…?)とご本人の性格もよいそう。
会うだけならばこちらからお断りする理由は特にないしお会いしてみることにした。
以前までの私だったら両親の知人の顔に泥を塗るわけには…!と思っていたに違いない。
婚活パーティーでもらった番号間違いかもしれない好印象カードが勇気をくれた。
どうせ、実際会ったらあちらからお断りだろうという思っていたけれど。

お見合い当日まで

例によって、着るものやお化粧、髪型などは一切準備しなかった。
ボールペンは常に持ち歩いている。
今回のお相手とは両親の知人を通じてLINE だけ先に交換した。
「まずは電話してみたいのですが、ご都合の良い時間帯はいつ頃ですか?」とお誘いいただいたので、21:00 辺りを指定した。
電話は「突然電話をお願いしてしまって申し訳ない」から始まり、「会うことについて無理をしていないか」や「休日何をしているか?」「カフェでいいか?」など確認していただいた。
若干違和感があった。気遣っていただけるのはありがたいが、それにしてもなんだろう…言葉にできない違和感が。
あと、必要最低限の会話ができたら早々に電話切ってくほしいと思っていたのは正直なところ。
電話を切ってから、「今週末の14:00 にこのカフェにしましょう!」と街中のカフェのURLが送られてきた。了解の旨返信した。

ところが火曜日、コロナの感染者数が爆発的に増え、週末には外出自粛を出す見込みというニュースが出た。
少し心配になったのと、自分もわざわざ人が多いところに出向きたくはなかったので「外出自粛が出そうだが、日程を変更するか?もしくは場所を人が少なそうなエリアにするか?」という確認のLINE を打った。
相手からは「大丈夫ですよ!」というLINE が返ってきたので、それなら仕方がないからこのまま行くか。と思ってそのときは終わった。
が、金曜日になって相手からLINE が届いた。
「外出自粛が出たので、日程を変更しよう」という旨のLINE が。
頭の中は?マークでいっぱいだった。
数日前に自分が外出自粛が出そうな旨知らせた上で、日程変更または場所の変更の提案をしたはずだが????と。
直前のキャンセルはお店にも迷惑かかるだろうに何故あの日に日程変更しなかったのか?????
私はたったこの1回だけで相手に対して苦手意識を持ってしまったのである。
(今となってはすぐ人に対して苦手意識を持ってしまうのは私の良くない癖だったなと思う。)

当日

そんなこんなで日程を改めて、相手に苦手意識を持ったままお見合いの日を迎えた。
待ち合わせはカフェの近くにしていた。
実際に会ってみるとにこやかに挨拶してくださって、良い意味で婚活しているとは思えないような方だった。
こんな方がどうして私なんかとお見合いするんだろうかと不思議だった。
約束のカフェにつくと、お相手の方が先にお店に入ってくださった。そして、すぐに出てきて。
「すみません、今いっぱいだそうなので、別のところにしましょう。どこかいいところご存知ですか?」と言うのだった。
カフェ、事前に決まってたのに予約していなかったの……?と少し疑問だったが、今言っても仕方がないことなので検索して近くのカフェに入ることにした。

席に着いてからメニューを眺めていると、「何にするか決めました?」と確認してくれた。
「アイスコーヒーにしようかなと思ってます」というと「甘いものは食べないんですか?」と聞かれた。
お腹も空いていないしダイエット中なのでと3度断ったが、どんどんどんどん勧めてくる。
結局話が一向に進まないと思ったので、一番カロリーの低いコーヒーゼリーをお願いすることにした。
何故そこまで甘いものを注文させようとするのか心底疑問だが、そういう主義なのかもしれない。まあいい。
食べたくもないのにカロリーを摂取するのは本当に嫌だったが、諦めることにした。

注文してしまえば話題が尽きる。
食べ終わるまでの間雑談をつながなければならない。
私ができることと言えば仕事の話くらいなので、「そういえばお仕事何されてるんですか?」と尋ねてみた。
せめてそちらの方向で話を振ってくれないかなと思ったからだ。
それが間違いだったのかもしれない。
お相手から会社の愚痴がエンドレスで出てきて止まらなくなってしまったのだ。
愚痴を言うのは良いのだが、初対面の相手に会社の愚痴を言う神経が理解できなかった。一言だけならまだしも、エンドレスだ。
加えて私は割と会社大好き人間な方。
全く共感できないし、申し訳ないけど初対面の人間に会社の愚痴を延々と並べる辺りあまり信用がおけないな。と思ってしまった。

1時間くらい経っただろうか、お会計をして帰ることになった。
レジでは「お会計は別々で」とお相手が店員の方に伝えてくれた。
レジ前でお財布を出すのはマナー違反とも聞いたことがあるし、若干迷うところだったのでありがたかった。
お会計を済ませてお店を出たところで、スタンプがいっぱい溜まったそのお店のカードを「よかったら500円分になるので。」と渡されそうになったので受け取らなかった。
こんな地道な努力の結晶……カフェでおごってもらうよりも受け取りにくいわ!!!!!!!と喉の先まで出かかったがこらえた。
ところでカフェのスタンプカードがあるのならこのカフェの存在を知っていたはず。どうして一生懸命検索しているときにカフェを提案してくれなかったのだろうか……帰り道に考えたが全く分からなかったので考えるのをやめた。多分そのときは思いつかんかったんやろ、と思うことにした。

帰宅後

「今日はありがとうございました!」というLINE が着ていたので、「ありがとうございました」とだけ返信した。
これで終わりだろうと思っていた。
数日後、両親の知人から「お相手は関係を進めていきたいと思ったそうだが、どうか?」と聞かれたので衝撃だった。
私なんかとでも結婚を検討していこうと思える人間が存在するのかと。あとLINE 知ってるのに直接聞かないのかい!と。
とてもありがたいお申し出ではあったが、それでも私はすぐさまお断りするのだった。
仮に交流を続けたとしても疑問符いっぱいの毎日はストレスいっぱいで私はすぐさま音を上げるだろう。
これが婚活で出会った1人目の方とのお話。

今回新しく得た婚活知識

  • カフェはできれば予約しておいた方が良い。

  • 初対面の相手には愚痴は言わない。言うとしても一言程度で。

  • 甘いものを強引に勧めてくる奴がいる。そしてそれは大変不快だ。

  • スタンプいっぱいのカードは努力の結晶みたいで受け取りにくい。

  • 私とでも結婚を検討していこうと思える人間はいるらしい。


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