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ライブとオンラインとその間

 宮川彬良さんが、Twitterで、『一年後、二年後、オンラインがさらに進んでいろんなことができるようになるだろうけれど、“オーケストラの音”は、どうなるのか?』といった投げかけをされていて、少し考えた。
 
 残念ながら、オーケストラをコンサートホールで聴いたことはなく、“オーケストラの音”について語れることなど何もないのだが、代わりに、というか、野球やサッカーはスタジアムまで観にいくので、うっすらと、考えてはいたのだ。“アフターコロナ”であれ“ウィズコロナ”であれ、スポーツ観戦もそのスタイルを変えなくてはならないだろうなぁ、と。
 
 どう変わっていくのか、変わるべきなのか?

 “オーケストラの音”を楽しむコンサートホールも、野球やサッカーを楽しむスタジアムも、観客席には改善が求められるだろう。
 
 間隔、換気、消毒。
 
 それらは、演者・選手のスペースも同じく。
 
 観客席の改善は、動員数を減らし、チケット代が上がるだろう。同時にオンラインの進化と充実で、ホールやスタジアム以外での鑑賞・観戦が可能になり、こちらは無料なのか、専用チャンネルの年間契約などで、ライブより低価格になるのか。
 
 Jリーグは昨シーズンからDAZNが全試合を中継しており、スタジアムに行かなくても(スタジアムにいて他の対戦を)ゲームを観ることが出来る。もし、スタジアムの席数が減り価格が上がれば、現在のDAZN中継とスタジアム観戦の間に位置する鑑賞方法が必要になってくるのではないだろうか? 
 
 観客の全員が今までと同じ試合数を観にいけなくなるかもしれない。チケットが手に入らず、あるいは、チケット代を家計から絞り出せずに。今までスタジアム観戦していた人たちの欲求や熱量が、ただ中継を観るだけで満たされるとは思えない。

 “オンラインが進化して”、スタジアム以外の別々の場所でゲーム観ながら、互いの歓声が聞ける、チャントを合唱出来るようになる。(多分、“オンライン飲み会”が少し進化すれば可能な気がする)そこの仕組みをゲームの主催者が具体的にどうやって、どのくらいの価格帯で提供できるか。
 三つの観戦方法をまとめて『サッカー観戦』となる事で、Jリーグは継続する事ができ、進化することが出来る、と言えるのかもしれない。

 オーケストラの場合はどうなるのか?正直私にはわからないけれど、今まで“ホールで生演奏を聴く”の1ウェイだったとしたら、やはりオンラインを駆使して2ウェイ、3ウェイで一つのライブ、となるのではないだろうか。

 多分、Jリーグもプロ野球も、今シーズンの開催方法と同時に、来シーズン以降の開催方法を協会やチーム代表等で、考えられているのだろうと思う。
 オーディエンスの側からも、今のうちから積極的に提案した方が良いと思う。感染の不安も軽減され、音楽やスポーツを楽しめる、そんな“明るい未来の娯楽=文化のあり方”を、提供者とともに、作りあげる楽しみを、うちにいるうちに考えてみよう。

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