見出し画像

初めて買ったCD

確か1992年か93年頃、当時中学校1年生だった僕は、ご多分に漏れずフジテレビの土曜23時台のバラエティ番組を毎週見ていました。

この枠のテレビ番組は、確か当時Panasonicの一社提供と呼ばれる枠だったかと記憶しておりますが、その番組のCMで流れたのが福山雅治さんの「恋人」という曲でした。

CDラジカセか、ポータブルプレイヤーか、そんな商品のCMだったと思うのですが、福山雅治さんご自身が「恋人」という曲のサビ部分を歌っている、という映像でした。

僕はそのCMを見たときに、福山雅治さんのビジュアルとも相まって「キャー!キャー!いい曲ー!」と心の中で悲鳴を上げ、もう一回聴きたい、もう一回聴きたい、といった具合になりましたのです。

当時ネットなんかはありませんので、もう一度聴くには、「CDを買う」or「そのCMがまた流れる瞬間に立ち会う」しかなく(少なくとも中1の僕には)、Panasonic一社提供のその番組(たしか夢モリ)を欠かさず見て、そのCMが流れたら毎回「キャー!」となっていたのです。


そんな日々からしばらく経ったある日、PanasonicのCMは新しいものに変わりました。

僕が準備していた「キャー!」は行き場を失い、プカプカと空中に浮かんだ後、ボタッと地面に落ちました。


これはもうCDを買うしかない!


中1の嶋田は近所のCD屋さんへ。

福山雅治コーナーで「恋人」の文字を探しまして、見つけたのが「Calling」というアルバムでした。

その時点での所持金では買えなかった僕は、当時毎月2~3000円貰っていたお小遣いを数ヶ月貯め、ついに人生で初めて自分のお金で買った音楽、福山雅治「Calling」を手に入れたのでした。


ここまで書いて、今の僕が強く思うのは、暇にまかせて長い文章を書いちまったなあ、です。

まあええか。


この「Calling」というアルバムをむさぼるように聴き、それは僕の音楽観への初期衝動となり、その後の人生でハマる事になる様々なミュージシャンへのスタート地点になりましたのよ。

要は、めちゃんこ影響を受けたアルバムなのです(その後、僕はお笑い芸人になるので影響もクソもないぜ)。

くだんの曲「恋人」はバラードでして「キャー!」なのですが、例えば「自分が好きな曲」(他のミュージシャンも含めて)を挙げると、ほとんどがバラードなのです。

これはもう、福山雅治さんの「恋人」によって音楽的な性癖が決定付けられたとしか言いようがないのです。

もっと言いますと、「Calling」に収録されている「All My Loving」や「言い出せなくて…」、「遠くへ」、「MELODY」などもいい曲なのですが、それらもむさぼるように聴いた嶋田は、さらに福山雅治さんからの影響を受け、身の丈に合わないナルシズムを手に入れてしまい(福山雅治さんがナルシストだと言っているわけではないですよ、憧れてしまったという事です)、大人になった今でもその感覚を持っていて、ことある毎にそんな自分に気付き恥ずかしくなる、という現在の嶋田に繋がるのです。


要は、福山サイコー!なのです。


ちなみに、「ON AND ON」といつアルバムも購入しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?