公認心理師の島幸樹イマココblog

公認心理師。教育と福祉が特に専門です。 学習塾の経営、心理相談や研修事業の運営などを…

公認心理師の島幸樹イマココblog

公認心理師。教育と福祉が特に専門です。 学習塾の経営、心理相談や研修事業の運営などを経て、2024年ハートトラスト株式会社として法人化。発達の気になるお子さんの学習支援、心理サポート等を行っています。

最近の記事

気のせいにしておこう

なんとなく身体がだるくなってきたり、なんとなくイライラしたり。 また、誰かと一緒にいてもコミュニケーションがなんとなくうまくかみ合わなかったり、なんとなくうまく事が進まなかったり。 なんとなく、 なんとなく調子が良くない。 と思っているとお昼下がりに最近よくあるゲリラ豪雨。 気圧が急激に変化します。 台風が発生したときや近づいてくるときなどもそうです。 お天気病といったり低気圧不調といったりもします。 個人差がありますが、人によってはかなり敏感に影響されるようです。 で

    • 私は何を期待したのだろう

      こういうの気をつけないといけないなぁ… と先日私が反省したことを書きますね。共感いただける方がいらっしゃったら幸いです。 ラジオを聞いていたら、かつてヒット曲を生み出した歌手の方がDJをされている番組がやっていて、何気なく聞いていました。 だいたいいつも何気なく聞いています。 で、その人のトークをしばらく何気なく聞きながら、ふと思ったんですね。 「あんなに素敵な歌をたくさん歌っていたこの人も、しゃべったら普通のおじさんなんだなぁ…」と。 「それか、時が経って今では普通のお

      • 傷つきと気づき

        「傷ついた治療者」という言葉があります。 他人の心の傷を癒す立場の人は自らも傷ついた経験をしていて、苦しんだり悩んだりしながら克服したからこそ、相談者や患者の傷を癒すことができるということです。 精神科医のフロイトやユングも傷ついた治療者として自身の学説を生み、また治療を行ってきた人ですし、カウンセラーや医者以外で身の回りにも、何かに苦しんでそれを克服したからこそ他人のそれに向き合えているという人はたくさんいるのではないでしょうか。 ところで、私は支援の仕事に関わる一方、学

        • 避けるほどに追いかけてくる

          昼間は夏だけど、夜になると秋。 9月になりました。 この前の台風は大変だったけど、あの前後で季節の感じも少し変わったように思います。 夏も終わりですね。 打ち上げ花火を見上げながら、ずっとこんなだったらいいのにと感じたり。 汗をかきながら食べたかき氷。頭がキーーンってなったなぁとか。 真っ黒に焼けた子ども達の表情を見て、こっちまでにやけてしまったこと。 まだ何か置きっぱなしにしてきてるような、でもだんだん遠ざかっていく夏の思い出。 同じ夏を一緒に過ごして一緒に感じたあの感覚

          ひとりの時間

          お昼を一人で外食することが多いです。 ラーメンとか、牛丼とか、回転寿司とか。 先日そんな話を中学生たちとしている中で 「回転寿司は一人で行けない」ということをそこにいた一人が話してくれました。 牛丼やラーメンは一人でもOKだけど、自分は行かない…という意見が子ども達の間ではほぼ共通認識だったようです。 私も中学生だった時期があるので、彼らのその認識に意外な感覚はありません。 「うんうん、そう思うよね」って思います。 ただ、ラーメンにせよ牛丼にせよそして回転寿司にせよ、一

          「入れて」が言えない

          いつもありがとうございます。ハートトラスト代表、公認心理師の島幸樹です。 《うちの子、お友だちに「入れて」が言えないんです。どうすればいいですか?》 と相談されたことがあります。 「人見知り」な性格、「恥ずかしがりや」の子。 それで済んでしまうなら、その親御さんも悩んではいないし、相談もされないはずですよね。 今日は、そのご相談のお返しに関連して、ブログなのでそれにちなんだお話をいたします。 1.「シャーペン、貸してもらえますか?」 中学生の男の子を見ているときの話で

          だったらどうする

          竹野内豊さんが出ているタクシーのCM。 「どうする?」っていうシリーズがいつも面白いです。 ピンチにおちいって、どうしようもないときがあります。 また、やりたかったことがなかなか思い通りにうまくいかなくて、あきらめてしまいそうなとき。 そう、神様はどういうわけか、時々私たちをこうやって悩ませてくるんです。私たちに何を求めているのでしょうか。 「正範語録」というものには、こう書かれています。 真剣だと知恵が出る 中途半端だと愚痴が出る いい加減だと言い訳ばかり 私はこ

          本当の気持ち…

          ゴミの日。 可燃ごみの日なのに、ペットボトルを数本だけコッソリしのばせて、シレッと出してみたり……。 いやいや、そんなことやってはいけないことです。 それに、ゴミ収集車が行った後に、うまくいったかどうかをそっと見に行ってみると、案の定、自分が出した例のペットボトルだけが持っていってもらえずそこに置いてあり、しかも「決められた日に出してください」と書かれた張り紙までがベタっと貼り付けられてあったりして……。 だいたい、そんなものです(汗 職場でちょっと嫌なことがあった。 イ

          地図は土地そのものではない

          いつもありがとうございます。 ハートトラスト代表 公認心理師の島幸樹です。 「〇〇さん、その服、かわいいね」と声を掛けると、関西人の人の多くは「そう?これ、安かってん!」と答えるらしいです…笑 服の値段のことを言ったわけでないのに。 これは謙遜だったり照れだったりもあってそう答えてしまうということはあるだろうし、また「安い値段で買うことができた」ということにその人の価値観の高さなのかもしれません。 またある方は、「ありがとう! これね、△△で最近買ったばかりなんだよ」とか

          地図は土地そのものではない

          「道徳」と「SST」(ソーシャルスキルトレーニング)

          いつもありがとうございます。 ハートトラスト代表 公認心理師の島幸樹です。 子ども達と一緒に過ごす中で、SSTつまりソーシャルスキルトレーニングを行うことがあります。 「SSTをするぞー」という時間をあえて設けることもあれば、学習の時間や遊びの時間の中でヒョイと挿入することもあります。 実際、後者の方が多いし、また後者の方が現実の社会により近いわけだから私は好きです。 「さあ、SST講座の時間です」とあえて作るというのは、実験室の中で実験に必要な条件を整えて行うようなものな

          「道徳」と「SST」(ソーシャルスキルトレーニング)

          やった通りになる

          毎日暑い日が続きます。 子どもたちは今、長い(短い?)夏休み。 私は20代30代を学習塾経営者、学習塾講師として生きてきたので、 夏→夏休み→夏期講習 といった図式は夏になれば今でも頭に浮かびます。 「夏を制する者は受験を制する」という言葉がありますが、やはり夏にやった成果は秋冬で出てくるものです。 そして40代の今は、それが夏に限った話でもなければ、受験に限った話でもなさそうだなぁと考えるようになりました。 先日私はこのブログで、「すべてはタイミング」だということを書きま

          「ありがとう」にも、いろいろ

          いつもありがとうございます。 ハートトラスト代表 公認心理師の島幸樹です。 毎日毎日暑い日が続きます。 「暑くて暑くて、溶けてしまいそうです」という挨拶がよく聞かれます。 まさか本当に溶けることはないでしょうけれど、これが挨拶というものです。 「ありがとう」というのは一般的に、何かプレゼントをもらったときや、親切にしてもらったときに、相手の人に伝えるメッセージです。 そしてその「ありがとう」には、いろいろな「ありがとう」があります。 仲の良い友達、家族、先生、先輩、後輩、部

          「ありがとう」にも、いろいろ

          すべて、タイミング

          仕事で行ってるある場所では、部屋に水槽が置かれてあります。 その中には、よく見ないと気づかないくらい小さな小さなメダカが元気に泳いでいます。 よく見ないと気づかないけど、よく見るとかなりたくさんのメダカがいることがわかります。 つい最近までそこにメダカはいなかったのです。 卵でした。 ここ最近その卵が孵り、今では小さな小さなメダカたちが元気に泳いでいます。 庭にゴーヤを植えたのですが、茎も葉も蔓も伸びてくるんだけど、ゴーヤがなかなか実りません。 追肥したり蔓に巻く場所を教え

          一人だけ違う子を、みんなと一緒に近づけるという難題

          みんなが鬼ごっこしているときに、一人だけそこに参加しないA君がいました。 皆さんならそのA君を見たとき、どうしますか? ある療育施設では、その子を上手に説得してみんなと鬼ごっこするように持っていく声掛けをしました。 スタッフの一人はみんなと一緒に遊ぶことが面白いことを強調し、別のスタッフは「ひとりだけそんなわがまま言ってはいけません」と語気を強め、また別のスタッフは「先生、困っちゃうから後でお母さんに連絡しとくね」と吐き捨てるような言い方をしました。 私もはじめはA君を誘

          一人だけ違う子を、みんなと一緒に近づけるという難題

          エビデンスベースドの弊害の話

          教育とか福祉とか心理とかの世界では、エビデンスってとても大事。 どうして、なんで、そのことが言えるのか。そこをはっきり裏付けがないまま議論を進めると話がワチャワチャするだけで前に進まない……ことがある。 だけど、エビデンスベースドっていうのは、ある物差しを用意して、その物差し前提で現実の1つを理解しようとする方法論だから、教育とか福祉とか心理とかの世界においてはエビデンスエビデンスしすぎてしまうと、もっと本当は味わいのある現実感を見失ってしまうという危険かつつまらないこと

          エビデンスベースドの弊害の話

          無理にがんばって気分を変えようとしなくてもいいという話

          春なのに卒業ですか?   ここ最近はラジオを聞いていると新旧の卒業ソングがよく流れる。それもそうだ、3月だから。 その季節になると人はそんな気分になる。   そして外側の季節とは別に、個々人の内面にも季節というものはあるようで、ここ最近同じ曲ばかり頭の中でループしている、同じような雰囲気の音楽ばかりがグルグル回ってるというのはよくある話だ。 どうもこの頃そういう気分らしい、と。   心理学には「気分」と「情動」という言葉がある。 別に心理学でなくても日常的に使う言葉なわけだけ

          無理にがんばって気分を変えようとしなくてもいいという話