「優勝できたらアフロを切っても良い」
自分にとって望ましくない結果が出た時に、さらに自分にとって過酷な罰を与えるコトを先に宣言するコトで、人びとの耳目を集めたり、自にプレッシャーをかけたりするコトがある。
例えば、よく聞くトコロでは、「もし、○○できなければ、坊主になる!」あたりだと思うのだが、大抵は、当事者以外にとっては、本当にどうでもいいコトだったりする。
まぁ、それでも、「もし、次の試合で負けたら、引退する!」あたりだと、その選手のファンにとっては一大事かもしれないが(ちなみに、「浪速のジョー」こと辰吉丈一郎さんは、未だに現役選手らしい)、「もし、賞が取れなければ、離婚する!」と言われも(そして、実際に離婚されても)、「あぁ、そうですか」と、死んだ目で答えるしかない。
とはいえ、それでも、自分にとってネガティブな結果が出た時に、さらに、ネガティブなコトをして悔しさを表現したり、謝罪の意を表明しようというのは、まだ、納得できる行動である。
そんな中での、冒頭の一節。
これは、今回のブラジルW杯に出場しているベルギーのマルアン・フェライニ選手の発言。 同選手はアフロヘアーが有名だそうで、さらに、今回のベルギーチームは史上最強とも言われており、実際、優勝も狙えるという評判の中で飛び出した言葉だそうだ(ちなみに、どこかの国の代表も、史上最強と言われていた)。
だが、W杯優勝というのは、おそらく、非常にポジティブ(それも、とびきりの)なコトだと思うのだが、それによって、自慢のアフロを切るという、おそらく、自分にとってかなりネガティブな行動をとるというには、一体、どういう論理なのだろう?
「(これだけ期待されているのに)優勝できなかったら、(お詫びのために)アフロを切る」なら、まだ分かるのだが……
で、この手の「誰も頼んでいない自己罰」系のハナシを聞くと、いつも思い出す件がある。
確か、大学1回生の時だったと思うのだが、当時、TM NETWORK(TMN?)が「DIVE INTO YOUR BODY」という曲で「ザ・ベストテン」にランクインした際、木根さんが、突然、「もし、この曲が1位になったら、サングラスをとる!」と言い出したのだ。
これも、まさに、「ポジティブな結果に対するネガティブ行動」。
しかも、さらに、そうする理由が、「ファンに夢を与えるため」……
その発言を紹介していたトットちゃんも、さすがに「?」なテンションだったように記憶しているが、自分自身、その発言を聞いてから20年以上経った今でも、ことあるごとにこの発言を思い出し、
「1位を獲得する → ファンに夢を与えるために、サングラスをとる」
という論理が理解できずに苦しんでいる。
幸いというか案の定というか、その次の週以降、同曲は1位になるどころか、結局、ランク外になってしまい、その件はうやむやになってしまったのだが、今回、このハナシを書くために、ちょっとネットで調べていると、その後、木根さんは、何度も普通のメガネで(つまり、サングラスをはずして)テレビ出演していたらしい。
そのコトで、FANKS達に、夢は与えられたのだろうか?
……というか、アフロにせよ、グラサンにせよ、メンドクさくなってやめたいんだったら、別に、変な理由をつけずに、黙ってやめればいいのに。
【追記】(2014.07.12)
「W杯優勝したら切る」と公約のフェライニが自慢のアフロをバッサリ – サッカーキング
やっぱり、切りたかっただけやん!!
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