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過去、現在、未来。羽田慎之介の真価を問う


2024年5月11日、正午12時の公示がTLを賑わせた

「村田怜音」

TLには村田一軍昇格に賛否両論があった
「一軍経験ならいいんじゃない?」
「今じゃない、埼玉西武解散しろ」

だが俺は違った。村田怜音の上に書いてある人物にしか目がいかなかった

                    「羽田慎之介」
ついに、ついに悲願の一軍昇格が叶ったのである。
プロ3年目にて初めての一軍。長いようで早かったようなこの感覚は一体何なのだろうか
嬉しさが込み上げていく中、1つの疑問が浮かび上がった。

「あれ?中継ぎ起用なの?」

一軍昇格前のファームでは先発調整をしてきたのにも関わらず、中継ぎでの起用の方針を示した
速いストレート、徐々についてきたスタミナ、かろうじて見れる守備能力
先発で起用されるのは時間の問題だと感じていた。
だが蓋を開いてみればベンチ入り
勿論TLは大騒ぎ

「辞めちまえ埼玉西武」
「もう終わりだよこのチーム」

俺のその意見の人間だった。
せっかくなら先発で見たい!という気持ちが大きかったが故、この結末は少し落胆するものがあった。
しかし、考えてみれば平良海馬(埼玉西武)、山本由伸(ドジャース)も当初は中継ぎ起用。このレールを正しく渡れば羽田も同じルートがあるのではないかと期待している。

そして初めての一軍登板
ベルーナドームではなくエスコンフィールドでの登板だった。
後に詳しく書くが、一軍初登板のあの日、あの時の感動は絶対に忘れないだろう。

このnoteでは羽田慎之介について書いていくつもりだ
羽田の過去を知り、今を見て、未来を考える。
そんなnoteに出来たらいいなと思っている。
拙い日本語があるとは思うが、暖かい目で見守ってくれると幸いである。




①怪我に苦しんだ高校生活

プロ入り後を語るのもいいがまずは高校時代の彼から見ていきたいと思う
       「八王子学園八王子高等学校」
この学校を聞いてピンと来た人はいるだろうか
少なくとも自分は分からなった。
しかし2016年の甲子園に出場しており、それなりの実力を持っているということがわかる。

そんな中、彼は1年次からベンチ入り。
順調に進んでいった野球ライフだったが、2年次の秋の大会で悲劇が起こる。
左肘の骨膜炎を発症してしまう。いわゆる野球肘というやつだがその炎症がきっかけで翌年の3月まで満足に投げられない状態が続く。
しかし3年生の春季大会で復帰登板を果たす

条件付きの登板となったが最速149km/hを計測
直接西武スカウトが投げている姿を見ることはできなかったと言うが、その内に秘めた計り知れないポテンシャルに惹かれたのだろう

3年生の夏。多くの高校球児が汗と涙を流し、それぞれが目指す目標に向けて練習に励む中、羽田は左肘の骨髄浮腫に苦しみ、マウンドに立つことはなく終わってしまう。

そんな中、プロ野球ドラフト会議の時期が迫ってくる。1度は進学を考えた羽田だったが監督からの後押し、医師からのキャッチボール再開のOKサインが出ていたことからプロ志望届けを提出に至る。

そして当日、2021年度ドラフト会議で埼玉西武ライオンズから4位指名を受けた。
本人は

「もう少し、下位で指名されると思っていました。正直、驚いて、その後、少しホッとしました」

日刊スポーツ

とコメント。ここから彼の野球人生が再スタートしたのである。

②課題が浮き彫りとなった1年目

2022年3月下旬、プロ野球の公式戦がスタートした。それぞれのチームが優勝という高い目標を掲げながら、試合に臨む
そんな中、羽田慎之介は二軍戦にすら登板してなかった。
それもそうだろう。ほぼ怪我明けの状態の選手をいきなり二軍戦でバンバン投げさせられたらいつ暴動が起こってもおかしくない。
そう考えたらじっくり育てたのは正解と言えよう。

体づくりに励みながら迎えた6月10日の二軍戦
6回表に「怪物」が現れた

高校時代の最速を更新する151km/hを計測し気怠げに投げる姿に自分は惚れてしまった。かっこいい.....

しかし課題は浮き彫りとなった。
変化球の制球、クイック時の投球、守備能力の荒らさ、牽制球が吹っ飛ぶ
そんな課題を残しながら残した成績は

5登板 0勝2敗 7回2/3 奪三振率7.04 与四球率3.52
防御率7.04

お世辞にもいい成績とは言えないが高卒1年目ということで大目に見て欲しい

防御率こそあれだが奪三振率は7.04と悪くない数字を残していることからストレートの球威、思った以上に曲がるスライダーが効果的だとわかる
逆に与四球は3.52と出ているが投げているイニングが少ないため、あまり参考にならないかもしれない
ただ、WHIPは1.565とよろしくない数字が出てるのもまた事実。安定した投球が求められる1年となった。

1度2022年度の羽田の投球を見たいという方はこの動画がおすすめ(多分俺の説明よりも動画みた方がわかりやすい)

③公式戦初勝利に喜び、怪我に泣く

2023年シーズン、自分は彼を一軍で見たかった。
結果は残せずとも必ず収穫があるはず、それを後の投球に繋げられればそれでいいと思っていた。
実際、開幕当初は二軍でローテを回していた。
課題はあるも公式戦初勝利を飾り、このまま行けば....と思ってたところに悲劇は起こる。

                「左肩の怪我」
二軍戦にて、捕手の古市が2塁に投げたボールが羽田に直撃した以降、彼の姿を見るものはいなかった。
もともと怪我体質だったのは承知の上だったのだが、いざその現実を目の当たりにすると言葉が出なかった。
辛さは本人にしか分からない。ただ推しが3軍にすら登板しないつらさが分かるだろうか

そして月日は流れ、9月20日、独立リーグの石川戦で復帰登板を果たす。

結果は1回2奪三振(多分)無失点
1.5ヶ月ぶりくらいの登板で威力のあるストレート、打者が仰け反る程のスライダーを見せてくれたのである。

終わってみれば2023年は一軍登板はなし
二軍成績は

8試合 1勝2敗 29回1/3 奪三振率 8.59 与四球率4.60
防御率2.15 whip1.057

奪三振率は上昇、whipも投手の平均を大きく上回る成績を残してくれた。
球速も公式戦では155km/hを計測
157km/hも計測したそうだが真偽は不明である。
しかし与四球率は昨年と比べて悪化。
四球を出すことが悪いとは言わないが、入団当初から懸念されていた問題であった為、心残りだった。

当時の監督、松井稼頭央は一軍で先発を予定していた。

https://www.nikkansports.com/baseball/news/202310090001119.html

大型左腕への球団の期待は大きく、松井稼頭央監督(47)も途中の故障がなければ今季中の1軍先発を検討していたほどだった。

日刊スポーツ

なんか....もったいないよね.....

④伝説が始まった、悲願の一軍登板

オフシーズンは高橋光成率いる筋トレ部と自主トレを施行。体重も84kgから96kgに増量

NEXTブレイク候補にも源田、蛭間、今井が口を揃えて羽田慎之介の名前を出した。彼を一軍で見れるのはそう遠くないと誰もが確信しだろう。

開幕は二軍となったがそこでとんでもない成績を残す。
一軍昇格前の二軍成績は
6試合 4勝0敗 防御率0.33
と素晴らしい成績を残した。この前の登板ではプロ、いや自身初の完封勝利を飾るなどしてアピールをかさねた。

舞台は整った。そして一軍昇格。
前日の浜なんとかさんが炎上しなければ昇格は無かったのかもしれなかったが、結果としてアピールが実ったのである。

ベルーナでのプロ初登板とはならなかったが
5月14日の日ハム戦のエスコンフィールドにて初登板を果たす。
最速155km/hを筆頭に常時150km/hを超える球をポンポン投げていた
古賀の捕逸があった為、一失点してしまったが他球団のファンにもインパクトを与えたのは間違いないだろう。

その後はこの1試合の登板のみで抹消されてしまったが、今後一軍の舞台で見れることは間違いないだろう

初勝利の日には涙を流しながら記念グッズを買いまくる姿が目に見える。

⑤彼の未来、憶測の先にあるものは

上記では彼の経歴、そして今を見てきた。
彼はこの先どのような選手になるのか。
未来のことであるため、憶測で語らせて欲しい。

個人的な理想は生涯埼玉西武でいて欲しいという希望がある。
ライオンズジュニア出身、実家がベルーナから近すぎ
これらの条件が揃っている中で国内FAをしたら膝から崩れ落ちると思う。
もちろん、メジャーの舞台で戦って欲しい希望もある。
しかし自分はライオンズで投げる羽田が長くみたいのだろう。
ただ、今まで語ってきたことは自分の理想論だ。きっと、こんな上手くいくとは思っていない。いつかは挫折するだろうしそもそも俺の問題では無い。
ユニも持ってないし、グッズも自分1人の力じゃ手に入れることもできなかった。
しかしこの未来は羽田慎之介自身がどうなるかによって変わる

ただこれだけは言えよう

              「羽田慎之介を愛している」


ここまで読んでくれた人に深く感謝を!

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