#22 お客様は神様なんかじゃないから、堂々と客を選べばいい。
こんにちは、夫婦でダンススタジオを営むシマムラ(妻)です。
「お客様は神様だ」なんて信念を掲げているお店は今どきもうないのかもしれないけど、「オレはお客様なんだから、神様だ」と思っている客は大いにいそうだ。
いや、別にうちのスタジオに神様ぶってるメンバーがいるわけじゃないので、そこはどうぞあしからず。
ただ、ちょっと思うところがあったので、今日はこの話。
まあ思い返してみればわかるが、日常のあちこちに、神様ぶる客は確かにいる。
飲食店で店員さんに料理を提供してもらっているのに偉ぶる人とか、
タクシーの運転手さんに乗せてもらってるのに偉ぶる人とか、
混雑した電車内で謎に偉ぶってて邪魔な人とか、とか。
偉ぶってる客に「あなたは神様じゃないんで」って教育するのはまず不可能だから、こっちができるのは “拒否” 一択。
「あなたはうちに来てくれなくていいです」
そう言って、ピシャリと来店や利用をお断りすればいい。
でも、みんなやさしいから、そうハッキリは言えない。
わかるよ、わかる。
そこで、有効なのは「スクリーニング」だ。
■神様ぶる人が来ないよう仕向ける方法を考えよう
お店を経営しているとか、サービスを提供しているとか、集客したい人に限らずだけど、神様ぶるような人を撃退するには、
まず、物理的に近付けないことだ。
たとえば、あなたは飲食店経営者だとしよう。
そこでできる “近付けない撃退法” は、こうだ。
単価を上げる
まともなエリアに出店する
お店のクリエイティブ(外観、内装、メニュー、広告など)を洗練させる
神様ぶりにくい雰囲気を醸し出す
ターゲットを意図的に絞って明示する
(あえてそれぞれの詳細説明は省こう)
あまりにざっくりした表現になるが ”神様ぶるお客様” というのは、まともじゃない。
常識的な、建設的な話はできない。
そういう人が近付きにくいよう、上記したようなことで防御力を高める。
そうすれば、直接的な言葉でお断りするまでもなく、多くの ”神様ぶるお客様” 予備軍は近付くことなく、予備軍のまま去っていく。
それでもぐいぐい近寄ってくる予備軍もいるが、まあある程度の防御はできるだろう。
■うちのスタジオはビジュアルとテキストで防御固めてます
幸い、うちのスタジオに ”神様ぶるお客様” はまだいないが、長らくダンススタジオ経営をやっている夫に聞けば「そのうち来る」とのことだ。
”神様ぶるお客様” の予防策を徹底しようという意識はそこまでないが、来てほしくない人物像みたいのはあるから、そこに対しては予防をしている。
わたしが予防しているのは「頑張りとやる気がまったくない子」だ。
(そして、得てしてこういう子の親は ”神様ぶるお客様” 度が高い傾向にある)
「いやいや、まだまだ子どもなんだから、頑張れない子のやる気を引き出すのも習い事の講師の役目でしょ」
という声も、まあ理解できるし、本来はそうであるべきだろう。
でも、やる気ってのは誰かに引っ張り出してもらうもんじゃなくて、自分で沸き上げるものだとわたしは思う。
湧き上がるようにサポートしてやれ、とも言われるかもしれないが、家族でもない第三者が褒めておだてておんぶに抱っこしてあげないとやる気が出ないなんて、なんとも激甘。
そして、申し訳ないがうちは個人経営のしがないダンススタジオなので ”子どものやる気を引き出す” という親でも大苦戦する子育ての難題を解決してあげるには、いささかマンパワーが足りない。
そうではなくて、わたしたちは ”やる気があるけどうまくできない子” に、めっちゃうまくなれる方法を教えて、成長を見守り、サポートしたい。
そんな子が集まってくるよう、うちのスタジオは ”ビジュアル” と ”テキスト” でスクリーニングをかけている。
スタジオのイメージカラーはブラック。
外観も、看板も、チラシも、カードも、ホームページも、練習着も、オールブラック。
ポップで可愛らしいデザインにすると本格感が薄れるので、本格的にダンスを学んで上達したいと本気で燃えている人にささるよう、ブラックを採用している。
また、ホームページやチラシにはスタジオコンセプトをのせ「頑張りたい子を応援したい」「もっともっと頑張りたい子はここにおいで」というメッセージを強く打ち出した。
それが功を奏したのか、有難いことに現在のメンバーはみんな頑張る子ばかり。
レッスンで教えるやりがいもあるし、成長を見るのも楽しい。
わたしたちはお金をもらう代わりにダンスを教えているわけだけど、それ以上のものを子どもたちからもらっている気がする。
メンバーの子どもたちやその保護者の方は、お客様だけど、神様じゃない。
わたしたちはみんなと仲間(メンバー)でいたい。
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