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【ウマ娘】今更ながら位置取り調整とリード確保の効果を再確認してみた

最近、各所でやや過剰に評価されている気がしないでもない、「位置取り調整」と「リード確保」の効果を再確認してみた。

2023年8月24日のバランス調整で実装された仕組みなので今更ではあるのだけど、自分でも詳細を把握できていなかったなぁと思い、再確認してみたくなった、というのが本記事の動機。

バリバリの解析情報になるため、その手の情報を忌避する方は回避推奨。もっとも、「3秒速度スキル」とか「このコースで有効加速になるスキル」とかも解析情報なのだけど…。

▫️公式情報

公式サイトのお知らせページにはバランス調整実施時に公開していたはずの詳細説明が見つからなかった。削除されちゃった?
当時の公式説明文は有志がまとめた攻略Wikiで確認することができる。

▫️解析情報元

某有名な解析情報まとめサイトより。
多くの情報発信者はここの情報を参照しているらしく、二次、三次…と孫引き利用されているものと思われる。もちろん、このサイトの情報が正しいという保証はどこにも無いので、本稿で以下の内容は「正しいと仮定したなら」という前提ということをご了承願いたい。

▫️位置取り調整

発動位置

  • レース区間11/24〜15/24で発動する

1/24〜10/24がポジションキープ区間、5/24〜16/24が中盤なので、ポジキ終了後の中盤区間で発動することになる。

発動条件

公式の説明は散漫でとっちらかっているが、要点としては下記になると思われる。

  • 最速スパート可能+αの余剰スタミナ(正確にはHP)があること、且つ

  • (大逃げ・逃げ以外)先頭のウマ娘との距離が大きく開いているか、近くにウマ娘がいること

余剰スタミナの詳細はよく分からないが、解析ページの「持久力温存」の項で、「レースを終了するために必要な量の1.035 ~ 1.04倍のランダムな量のHPを確保するように持久力温存が発動する」と読めるので、「余剰HP=最速スパート可能な量の1.05倍以上」かな?

先頭のウマ娘との距離については、脚質ごとの係数やレース距離による係数が関係するが、コントローラブルではないので気にしてもしょうがないように思う。

位置取り調整で得られる目標速度の効果量

ここからが本題。得られる目標速度の計算式は下記の通り。
((パワー/1500)^0.5 × 2.0 + (根性/3000)^0.2) × 0.1 × 脚質係数

脚質係数
大逃げ 0.2
逃げ 0.8
先行 1.0
差し 1.0
追込 1.0


上記からまず言えることは下記の2点。

  1. レース距離が短くても長くても得られる速度は変化しない=短距離ほど相対価値は高い

  2. スタミナ量は発生する/しないの判定には影響するが、得られる速度には影響しない

次に、実際に得られる速度効果量を求めてみよう。
他の人が計算した例でも、下記計算結果と合致していたので間違っていない…と思う。
緑色のセルが、1回の位置取り調整(2秒間)で得られる目標速度の効果量だ。
パワー根性の値を参照するので4パターンに分けて計算してみた。

位置取り調整で得られる速度効果

実装当初から「効果量控えめだな」と言われていた通り、隠し味的な速度上昇効果しか無いことが判る。例えば、1200mレースにおいて短距離直線⚪︎で得られる速度効果は
0.15×3秒×1.2=1.62m=0.648バ身
速度スキルの効果量が相対的に低くなる短距離においてもなお、位置取り調整は3秒白スキルの約1/3の効果量しか無い。

2024/1/17訂正
盛大に計算間違ってました。すみません🙇 以下訂正。

1200mレースにおいて短距離直線⚪︎で得られる速度効果は
0.15×3秒×1.2=0.54m=0.216バ身
位置取り調整とほぼ同等。短距離においてはそこそこ価値はあるかも。

一方、2400mレースにおいて中距離直線⚪︎で得られる速度効果は
0.15×3秒×2.4=1.08m=0.432バ身
位置取り調整の倍の距離を稼ぐため、距離が伸びるほど相対的に位置取り調整の価値が低くなるのは間違いない。

次に、パワーと根性の影響について見ると、両者とも1200と1400の比較では誤差程度の違いしか無い。パワーの方が根性よりも若干影響が大きいが、微々たる差だ。

最後に、脚質別の効果量について見ると、大逃げは不遇の扱い😢
大逃げを出して「持久力温存が出ちゃう!」と気にする人が居るが、雀の涙ほどの効果しか無いので気にする必要は無さそうだ(最速スパートできるなら)。

なお、位置取り調整は2秒継続した後に1秒のクールタイムがあり複数回発動することがある。公式説明では

レース中ウマ娘が初めて「位置取り調整」を発動したときにアイコンが表示されます。

とあり、2回目以降の発動有無は確認ができない。仮に4回以上発動するなら合計して3秒白スキル以上の効果量があるが、実際はどうだろうか? 4回発動には最短でも12秒必要。レース区間11/24〜15/24という短い距離の中で、そう多くの発動は期待できないような気もする。ただし、長距離レースほど同一区間を走る秒数は長くなるため、発動回数が増える可能性は高くなる。

▫️リード確保

発動位置

  • 位置取り調整と同じくレース区間11/24〜15/24で発動する

発動条件

  • 自分より後ろの脚質のウマ娘が、規定の距離よりも接近した場合に発動する

  • デフォルトの発動確率は20%だが、賢さが高いと発動率が上がる(詳細不明)

規定距離の計算式
脚質係数 + 0.0003 × (レース距離 +1000)

脚質係数は以下の通り。

リード確保の脚質別係数

表の見方例:大逃げと先行の接近では係数7.0を用いて計算する。
つまり、大逃げは逃げの接近だけではなく、先行・差し・追込いずれかの接近が条件を満たせば確率で発動する。

距離例として、2400mレースでのリード確保発動条件規定距離は以下の通り。

2400mレースにおけるリード確保発動条件規定距離(m)

うーむ、大逃げが逃げに中盤で3m以内に接近されるのは既に危い状況なのでは…。
逃げが先行に5m(2バ身)以内というのはまだ勝負はこれから、という感じがする。
差しと追込は中盤で位置取りが大差無いことが多いので、差しが追込に4m以内に接近されるという条件は頻発するはず。その点で、脚質では差しの恩恵が最も大きいかもしれない🤔

リード確保で得られる目標速度の効果量

ここからが本題。得られる目標速度の計算式は下記の通り。
(根性/2000)^0.5 × 0.3 × 脚質係数

脚質係数
大逃げ 0.2
逃げ 1.0
先行 1.0
差し 0.8

位置取り調整はパワーと根性を参照したが、リード確保は根性のみだ。
スタミナは発動条件にも関係しないが「発動するとスタミナを消費する」という点は位置取り調整と同様なのでちょっと紛らわしい。

次に、実際に得られる速度効果量を求めてみよう。
根性の値を参照するので2パターンに分けて計算してみた。

リード確保で得られる速度効果

いやぁシブい。位置取り調整も控えめな効果量だったが、リード確保は輪をかけてシブい効果量だ。根性1200と1400の違いも微々たるもの。

発動後2秒継続で1秒クールダウン、複数回発動あり、というのは位置取り調整と同じなのだが、こちらはデフォの発動率が20%(+賢さ判定)という条件が加わるので複数回発動の期待値は大きく下がる。リード確保の発動有無は、ハナ差アタマ差の決着の時に影響するかどうか、というレベルだろう。

▫️まとめ

上で見てきたように、位置取り調整とリード確保の効果量はかなり控えめだ。複数回発動が実際どの程度発生しているか不明だが、レースの勝敗を左右するほどの効果では無さそうに思える。

では、スタミナに余裕を持たせることに意味はあまり無いのか? というとそんなことは無い。その理由としては2点挙げられる。

  1. 位置取り調整とリード確保の発動によって、相応のスタミナを消費すること

  2. 距離2101m以上のレースで発生する「スタミナ勝負」では、余剰HPの量に応じてかなり高い速度効果を得られること

前者はスタミナを消費しても最速スパートできる余力を持たせることに意味がある。逆に言えばバランス調整以前よりも多くのスタミナを盛らないと最速スパートできないことがある。

後者の例で言えば、2400mレースにおいてざっくり計算でスタミナ1200と1250を比較すると、0.7バ身以上の差がつく。スキルで言うと継承バルカローレ1個分。これはかなり大きいだろう。

一方で、中盤で位置取り調整とリード確保が出るかどうかは、さほどこだわらなくていいのかなぁ…というのが現状の感想になる。まぁ出るに越したことはないのだけれど。

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