志磨枝千草

読書が好きです。書籍を手に取って読んでもらえたら嬉しいです。

志磨枝千草

読書が好きです。書籍を手に取って読んでもらえたら嬉しいです。

最近の記事

「感情」は飛んで来ては去っていく鳥のようなもの

自分の感情を深刻にとらえすぎないほうがいい。特にネガティブな感情は重く受け止めなくていいのだ。 ギリシアの哲学者たちは、ネガティブな感情を取り除いた心の状態を「アタラクシア」と呼んだ。落ち着き、心の安らぎ、揺るぎのなさ、冷静さ、平静さを表す言葉である。アタラクシアに到達した人は、不運に見舞われても取り乱すことはない。  - p.101 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 古代から現代まで、人間の

    • 人間は、自分の感情より他人の感情を読むほうが得意

      進化の観点からいえば、自分の感情を把握するより、他人の感情を読むほうがはるかに重要だ。人間は、「自分の感情より他人の感情を読むほうが得意」だということは、すでに事実として立証されている。  - p.100 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 アンガーマネジメントやマインドフルネスといった自分の感情を如何にコントロールするか、というのが昨今のトレンドです。認めるべきはコントロールできるような代物で

      • 車の平均速度は「たったの六キロ」程度

        私の乗っているランドローバーのディスカバリーでは、およそ「時速五〇キロ」という結果が出る。しかし、この計算は正確ではない。 正確には、車の購入費を稼ぐための労働時間(a)とか、車の保険料や維持費とか、ガソリン代とか、交通違反の罰金を支払うための必要な労働時間(b)も考慮に入れ、この両方の労働時間(a+b)と渋滞時間の合計(c)を走行時間に加える必要がある。 元カトリック神父の社会評論家、イヴァン・イリイチは、まさにこの方法を使って、アメリカにおけるさまざまな車の「平均速度」を

        • その度に真剣に悩んで決断していると脳が疲弊し、もっとも安易な選択肢を選ぶ

          どうして状況に合わせた判断をしないのだろう? 週末に仕事をする必要に迫られるときもあるだろうし、その分、月曜や火曜に休みをとってもいいのではないか。柔軟性は強みになるというのに。時に、ものごとが常に流動的に変化するいまのような時代においては。 だが私は、いまでは違う見方をしている。  - p.63 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 本書では「決断疲れ」という言葉を使っている。何かといえば、今の

        「感情」は飛んで来ては去っていく鳥のようなもの

          「ああいう人だから」とわからせたほうが勝ち

          ウォーレン・バフェットは、「事後交渉は受け付けない主義」だという。 バフェットに会社を売却したければ、チャンスは一度。売り主は、一度しか、売却価格を提示できないのだ。  - p.65 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 裁量が増えたり、家族を持つようになると決断することが増える。「以前はこの決断だったが今回は同じ決断ではよくないのでは無いか」と、毎回柔軟に考えたりする。この方が柔軟で、周りにもフ

          「ああいう人だから」とわからせたほうが勝ち

          これからはどんな依頼も「五秒」で決断する

          ウォーレン・バフェットのビジネス・パートナーであるチャーリー・マンガーが実践しているという「五秒決断ルール」をまねることにしている。 「すばらしい何かが見つかる機会なんて、そうそうあるものじゃない。だから、頼み事の90パーセントを断ったとしても、チャンスを逃したことになんてまずならない」からだ。  - p.58 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 物凄く時間を掛けて熟考した結果出した結論が、最初

          これからはどんな依頼も「五秒」で決断する

          有能な人材を採用したければ、最初の37名は面接しても全員不採用にすること

          数学者のあいだで「秘書問題」として知られる命題である。驚くべきことに、この秘書問題の適切な解法は、たったひとつしかない。 まず、「最初の37人」は、面接はしても全員不採用にして、ひとまずその37人の中でもっとも優秀な女性のレベルを把握する。そしてその後も面接を続け、それまでの37人のうちもっとも優秀だった人のレベルを上回った最初の応募者を採用するのだ。  - p.37 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 よ

          有能な人材を採用したければ、最初の37名は面接しても全員不採用にすること

          飛行機が「予定ルート」を飛んでいる割合は?

          ちょっと想像してみてほしい。あなたはいま、フランクフルト発ニューヨーク行きの飛行機に乗っているところだ。「飛行中、機体が予定されたルート上を飛んでいる」のは、飛行時間全体のどのくらいの割合だと思うだろうか? 飛行時間全体の90パーセント? 80パーセント? それとも70パーセント? 正解は、なんと、「ゼロパーセント」だ。  - p.29 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 航空会社が飛行機が飛ば

          飛行機が「予定ルート」を飛んでいる割合は?

          大海の孤島に誰かを連れて行くとしたら、あなたは誰を選ぶだろうか?

          あなたのパートナーだろうか? それとも友人の誰か? コンサルタントやあなたが知っている中でもっとも頭のよい教授だろうか? それともあなたを楽しませてくれるエンターテイナー?  もちろんそうではないだろう。孤島に連れて行くなら、「ボート職人」がいいに決まっている!  - p.26 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 SNSの時代、全ての人がジャーナリストになったかのように世の中の様々な事件に対して

          大海の孤島に誰かを連れて行くとしたら、あなたは誰を選ぶだろうか?

          考えるだけのほうがラク、行動するほうが難しい

          彼の思考はいつも、「起業のアイデアに将来性はある。だがうまくいくかどうかは、計画をスムーズに実行に移せるかどうか、そして予想されるライバル企業がどう動くかにかかっている」というところまでは進むのだが、そこでストップしてしまう。  - p.24-25 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 最近、直感の重要性が高まっている。指先でキーボードを叩けばあらゆる分野の情報が事細かにアクセスすることができるか

          考えるだけのほうがラク、行動するほうが難しい

          何を書くかというアイディアは、「考えているとき」にではなく、「書いている最中」に浮かぶ

          何を書くかというアイディアは、「考えているとき」にではなく、「書いている最中」に浮かぶ  - p.23 ロルフ・ドベリ著『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』 より抜粋 考えてみればそう。絵描きは絵を描いている最中に次の絵が描きたくなるし、漫画家は連載中に次の連載を、数学者は解いている時に新しい方程式を思い浮かぶ。 全て完璧に考えてから行動しよう、なんて考えてたらいつまで経っても何もできない。できてない。行動力のある人は既

          何を書くかというアイディアは、「考えているとき」にではなく、「書いている最中」に浮かぶ

          どんなに少数でも自分が正義だと思っているときには、絶対に意見を曲げない

           アメリカやヨーロッパの人は、どんなに少数でも自分が正義だと思っているときには、絶対に意見を曲げないんです。100人が反対していても、「いや、俺はこれが正しいと思っているから」という人に対しては、「だって100人が反対しているから」と言っても関係ないんです。  日本人の場合、いくら正しいことを主張しても「でも100人がこう言ってるから」って言われたら、「そこはちょっと折れようよ」となりますよね。これは日本以外の国であまり見ません。 《中略》 アメリカ人にとっては、それは賢いと

          どんなに少数でも自分が正義だと思っているときには、絶対に意見を曲げない

          300人ものエリートや財産を海底に沈めてでも「リスクテイク」した

          奈良・平安時代に日本は遣唐使を中国に派遣しました。  当時の船は20メートル程度の大きさで、航海の技術は未熟なものだったそうです。なんと、中国に渡る船の約半分は沈没してしまいました。50%の確率でしか中国に渡れなかったのです。  それでも、1隻の船には100人ほどの遣唐使が乗りました。彼らは、当時の高官や留学生で、いわば「超エリート」の人たちです。  遣唐使のときは4隻の船を出しました。なぜなら、行きの船で2隻が沈み、帰りの船では1隻が沈む計算になるからです。  300人もの

          300人ものエリートや財産を海底に沈めてでも「リスクテイク」した

          行動目標しか設定されていなければ、時にメンバーは「作業」の奴隷に

          チームに行動目標しか設定されていなければ、時にメンバーは「作業」の奴隷になります。チームに成果目標しか設定されなければ、時にメンバーは「数字」の奴隷になります。しかし、多くのチームが意義目標の重要性を十分に認識していません。 意義目標を設定することによって、メンバーは自らの生むべき成果や取るべき行動について、意思を持つことができます。「何をやるべきか?」だけでなく「何故やるべきか?」が分かれば、新たな「何をやるべきか?」が見つかるからです。  - p.44 麻野耕司著『TH

          行動目標しか設定されていなければ、時にメンバーは「作業」の奴隷に

          「目標を確実に達成するのが良いチームだ」という誤解

          「目標を確実に達成するのが良いチームだ」という誤解  - p.32 麻野耕司著『THE TEAM 5つの法則』 より抜粋 目標設定には3分類あると紹介されています。 意義目標 - ex.) 日本全体のチーム力を高める 成果目標 - ex.) 10万部売る 行動目標 - ex.) 「チームの法則」を、事例を交えて分かりやすく伝える本をつくる  - p.37 麻野耕司著『THE TEAM 5つの法則』 より抜粋 本書では「意義目標がなければ作業と数字の奴隷になる」と指摘して

          「目標を確実に達成するのが良いチームだ」という誤解

          「ヘタに行動を起こして目立ったり非難されたりしたら嫌だから、とりあえず自分の降りる駅まで我慢すればいい」という集団主義に陥っている

          これは20年前の話ですが、日本の税理士事務所に勤めているアメリカ人から、こんなエピソードを聞きました。  あるとても暑い日、彼が電車に乗っていた時のことです。車内はすごく暑いのに、誰も電車の窓を開けようとしない。「窓を開ければ涼しくなることは分かっているんだけど、それに反対する人がいたらどうしよう」という感じで、窓を開けることを皆躊躇している。結果、みんなで厚さを我慢しまくっていた中、耐えられなくなった彼が窓を開けたら、みんながすっきりした顔になって「窓を開けてくれてありがと

          「ヘタに行動を起こして目立ったり非難されたりしたら嫌だから、とりあえず自分の降りる駅まで我慢すればいい」という集団主義に陥っている