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素人時代1(ライターズスクール)

アカウントを取得して約1ヵ月。ここに何を載せようかいろいろ考えた。

せっかく自由に課金もできる媒体ならば、ただのblog的な記事ではなく「作品」を置きたいと思った。

話は逸れるが、あたしは最近断捨離にハマっている。毎日自室の引き出しひとつ、棚1段、というふうに、少しずつ「この先の人生に不要なモノを捨て、好きなモノだけを残す」作業はとても楽しい。

そもそも引越しを重ねるうちモノはどんどん少なくなり身軽になっているが、まだまだ要らないモノは出てくるし、無意識にしまって忘れているモノを見つけることも多い。

ある日書棚を整理していたら、大昔通っていたライターズスクール時代のファイルが見つかった。1996年、まだ文章でお金を稼ぐ術を模索していた頃のものだ。

このスクールで学んだことは今に活きているし、卒業後にやった編プロのバイトで生まれて初めて文章でお金をもらったことは、プロになる夢が目標という現実味のあるものへ変化したきっかけでもある。

さすがに授業のノートは載せないが、当時課題として書いた小説をプロの物書きになった今公開するのは面白い試みではないかと思った。

今から18年前、会社員だった27歳当時のあたしは(最初の)夫と結婚生活を再建中だった。別居から戻り、夫に支えられながら「いつか作家になりたい」夢をひそかに追っていた(その後離婚してしまったが)。

あたしの稚拙な文章を「才能がある」とおだて、ライターズスクールに通うことを勧めてくれたのも当時の夫だった。ある意味「最初のファン」になってくれた彼がきっかけを与えてくれなかったら、島田佳奈という作家は生まれなかったかもしれない。

島田佳奈が誕生するまで後押しとバックアップしてくれた人物はもうひとりいる。事実婚ではあったが前の夫より長く暮らした、ペンネームの名字にもつけている元彼だ(彼については作家になってから随所で語っているので、ここでは割愛する)。

「作家になりたい」夢が芽生えたのは22歳の頃。たまたまワープロを友人から譲ってもらい、何を書こうか考えたとき「小説を書いてみようか」と思いついたのがきっかけだった。

毎晩寝る間も惜しんで夢中で書いた。書くことの楽しさに目覚め、いつしか「多くの人に読んでもらえるプロになれたら」と夢を描くようになった。

夢が目標へと変化し現実になるまでは、途中脱線した(SEになりたいという別の夢が先に現実となった)ため15年かかったが、自分としては決して遅咲きだったとは思わない。楽に叶わなかったからこそ保ち続けた自身の情熱を愛しく思えるし、年輪を重ねたことで多少は厚みのある文章が書けるようになったのではないかと考えている(おそらく十年後には今の文章も稚拙だと思うのだろうが)。

素人時代の作品は、今読むと恥ずかしい。商業媒体に書くことや不特定多数の読者に読まれることを意識していない当時の文章は、ピュアで青臭い情熱がプンプンしている。たぶんきっともう、今のあたしには書けない種類のものだ。

島田佳奈という人間を知る人も知らない人も、よかったら読んでみて欲しい。
(アップに伴い、若干の加筆修正アリ)

■『1ミリの宇宙』『サマー・ドリーム』

■『はずれ馬券』『優しい毒』





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