Ⅰ 魔術師
魔術師は大アルカナでは一番のカード。スタートを表し、強いカードです。0から1になるということは何も無いところから1になる。つまり生み出す能力を持つということ。何にもでもなれるし、どんな事でも始められます。
しかも魔術師は老人ではなく、若い人です。若いからこそ生み出す力に溢れ、可能性も秘めています。若いパワーは恐れを知らないですから。
愚者のカードは左を向いて過去とありましたが、右は未来を意味します。そのことから考えると魔術師は正面を向いており、現在をみているのです。今と向き合い生きていることで本当の自分とも向き合っているのです。
魔術師は白い服に赤いストールのような布を纏っています。白は純粋、潔癖、清潔を意味し、赤は情熱、愛情、積極的を表します。魔術師が何かに対し情熱的で真っ直ぐな気持ちを表しているのでしょう。
また魔術師の足元に咲く花は白と赤(百合と薔薇)なので、より気持ちを強く表現しているのかもしれません!
白いユリの花言葉は「純潔」「威厳」「甘美」です。 フランスでは白い百合に聖母マリアの純潔のイメージを重ね、「清浄」「高貴」「無邪気」の意味があります。
日本での赤バラの花言葉は「情熱、愛情、美」 など。
西洋の赤バラの花言葉は「情熱、愛情、美、ロマンス」 など日本語でも英語でも、ロマンチックなものが多いようです。
魔術師の前のテーブルにはカップ、ソード、ワンド、ペンタクルの四つの小アルカナのスートが置かれています。魔術師の利用する4元素(火、土、風、水)を示しています。
魔術師の右手は空を差し、左手は大地を指しています。
彼は天からのエネルギーを受け、これらの道具を使いこなし、地上に新たなものを創造しようとしているのです。そのポーズからは、創造することに対しての確固たる意志が感じられるかのよう。
魔術師というよりも錬金術師のほうがあっていますね!
またこのポーズはお釈迦さまが生まれた時に七歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言った時のポーズです。
天上天下唯我独尊とはお釈迦さまが生まれた際に発した言葉で、「自分とは、この世界でただ一人しかいない尊い存在であるということ」という意味です。お釈迦さまが誕生した時に,右手を挙げて唱えたと伝えられています。
自分ほど偉く優れた者はいないという意味もありますが、個人の尊厳も意味しています。
魔術師の頭には無限を意味するインフィニティが。無限のエネルギーや可能性を秘めていることを表しています。
そして腰の周りの蛇がおり、永遠を示しています。彼の可能性に限界はなく、永遠に続くようですね。
魔術師は始まりのカードだからこその無限のエネルギーや可能性を感じられるカードですね!!
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