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「青リンゴ」が教えたこと【しまさんの「読むRadio」】

先日、僕が割と気に入っていたバンドの活動中止が発表されました。(ちょっと前だね)

Mrs.GREEN APPLE。略称はミセスって言うらしい。大学時代の後輩が気に入っていて、「それどんなやつ?」って聞いて、アルバム教えてもらって買ったところからすっかり気に入ってしまった。

活動休止に伴って、というわけじゃなくて単純にウォークマン聴いてたら流れてきたので、書こうと思って書いてる。


出会いの話から今noteを書くに至るまで

最初教えてもらった曲は「StaRt」と「Speaking」だったんだけど、最初聞いた感想は「キラキラリア充」だった。何と雑な。(笑)


まあ、大学3年の時に教えてもらったところだったので、高校時代のブルーハーツのようなパンキーな曲を聴いていた頃からはだいぶ変わっていて、ミスターチルドレンやスキマスイッチなども聞くようになっていた時期だったんだけど、やっぱり気になった。ただ歌詞自体はめっちゃ好きだった。うーん。


そんな「キラキラリア充」と感じていたミセスに対しての違和感は、社会人になってより薄まっていた。多分だが、良い意味でも悪い意味でもあか抜けたんだと勝手に思っている。


だから、いまnoteで書く気になったんだと思う。

だって、なんか学ばせて来るんだもん。

なので、教えてくれたことでもまとめようと思った。

日々と「lovin'」you.

以前も紹介したんだけど、また紹介したくなった。

(前紹介した時の記事はこちら↓)

この記事ではこんなことを書いている。

「一緒にいようよ」がかなり「日常の中に組み込まれている」感覚を覚える、そんな曲である。サビがすごくいい。

そんな中で lovin' you
当たり前に be with you
めくるめく時代の中 種を植えてみる
どうか続くといいな
あなたに降り注ぐ愛のすべて

シンプルにLOVE SONGなんだけど、その中に植わっている「人生論的な」部分も気に入っている。

四季折々
カタチ様々ね
喧嘩をしたり
笑いあったり
離れない繋がり
篤(とく)と感じて

多分、恋愛って「恋」のときと「愛」のときで全く別だと思うんだけど、曲の前半はだいたい「恋」のときにはこうしようよ、という話をしているんだよね。

でもって、

人だからそりゃダメにもなるんだ
タメになるね
簡単なんかじゃないけど
今日はせっかくのHolidayさ
難しいことは置いといてさ

そんな中でlovin' you
当たり前に be with you

「愛」の時にはやっぱり「こういうときもあるけど、今日くらい、ね。」と伝えたいのかな、どうなんだろ。

教え上手じゃないけど、何か示唆をくれるような曲です。

あの日々の「庶幾」をわすれないよ

(残念ながら動画がない)

アルバム「TWELVE」の最後に収録されている「庶幾の唄」


そもそも「庶幾」とは、「こいねがうこと。切に願い望むこと。」とのこと。最初からそんなこと気にせず聞いてましたけども。(笑)


そんな「庶幾」の唄は、タイトルの通り、「日常の幸せをこいねがう歌」のようなフレーズがところどころにちりばめられている。

どうかずっとこの世界を大好きでいてね
朝も来たし夜も来たし変わりないよ
今日もいつもの様に
明日へと庶幾う(こいねがう)唄
happyなlifeはすばらしい
まだ始まったばかりだ
「まるで普段は目に見えぬ妖精みたいね」って
気づいてくれたから 未来のために
会いに来たんだよ

という感じに。

また、サビのフレーズもたびたび

good morning, good night
I love you で good-bye

と日々を想起させるような、あいさつを繰り返している。


じゃあ、「何の幸せをこいねがうのか?」という疑問があるんだけど、おそらくこれも「あなた」、もっというと「もう今は会えないあなた」ということになる。

歌詞のところどころ「you」が代名詞で使われている点と、過去を示すかのように歌詞の語末が過去形という点がそのように想像させる。


最後のサビのフレーズに来るまでは、ただ単に「会えないけど、あなたは幸せになって」という内容なんだけど、最後のサビのフレーズは完全に「ああでもやっぱり・・・」と主人公自身の話が出てくる。

good morning, good night
I love you で good-bye
傷は絶え間ない
お気に入りの服で
今日くらいは幸せになろう
ほら 愛に満ちたこの日々
では また会いましょう

結局、わすれらんないよ、という気持ちの吐露なんだよね、と思わされる。

日々の出会いは、日々の「傷」なのである。まさに「絶え間ない傷」


最初、特に気にせず聞いていた曲だったんだけど、ちゃんと歌詞を聞くようになって、改めてこの最後のフレーズの重さにびっくりした記憶がある。

good morning, good night
I love you で good-bye

こんなただの英語の羅列のフレーズに、重さを与えるスゴさに脱帽である…

僕らは命の日が消えるその日まで歩いてゆく

ミセスの曲は、甘々なものが多いんだけど、そんな中「ロック中のロック」のような珍しいナンバーがある。それが「インフェルノ」だ。アニメ「炎々ノ消防隊」のオープニングテーマでもある。

作詞した大森クンが意識しているかわからないけど、すごく甲本ヒロト感のある歌詞だと思う。

サビのフレーズである

永遠は無いんだと 無いんだと云フ
それもまたイイねと笑ってみる
輝けばいつかは光も消える
僕らは命の火が消えるその日まで歩いてゆく

は、THE BLUE HEARTS「ほんの少しだけ」の

永遠なんて いらないよ
僕が欲しいのは今
生きている 間だけ
ほんの少しだけ

をオマージュしている気がするし、最後の

音が出る玩具も
痛みを飛ばす魔法も
全部僕にとっての宝物

はザ・クロマニヨンズの「生きる」に出てくる

見えるものだけ それさえあれば
たどり着けない答えはないぜ

を聞いたんじゃないかと思うくらい。


ところどころ、「火」「炎」に関するフレーズが出てくるのも特徴的だが、なにより「何一つラブソング要素のない曲」であることが興味深い。

ちなみに、「インフェルノ」は訳すと「地獄」、具体的には「火焔地獄」であって、曲はもちろんアニメが「消防隊」だからなんだろうけども、それ以上に「現世は地獄だ」という考え方を持ち込むと、歌詞全体が急に「怒り」を持った内容に聞こえてくる、そんな曲でもある。ふだんそんな歌を歌わないから、逆にずっしりとした存在感を感じる。

「僕らは命の火が消えるその日まで歩いてゆく」なんて生き方、できるだろうか。


ここまで、ミセスグリーンアップルの曲を取り上げてみたんだけど、改めて学ばせてきたことって何?と思ったんだけど、多分「日常と刺激の拾い方」当たりじゃないかなと思う。

ラブソングの中にも、ロックナンバーの中でも、「日常」がすごく重視されてはいっている気がする。

日々に思うこと、をいかに拾って示すか?それが「幸せ」と見せれるか?ということを伝えているんだと思う。青りんごだけに「青い鳥の探し方」でも教えてくれてるんだろうか。(青リンゴは残念ながら「Green」だが)


過去の「読むRadio」はこちら↓



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