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「男女別学」がいいのか、「共学」がいいのか。

"いい" 大学に行きたいなら、男女別学の方が良い??


 男子と女子とでは、
生物学的に脳の構造が異なるうえに、
得意な思考方法がそれぞれ違うんだから、
教育の現場では男女を分けた方が、効率良く偏差値を上げられる。


 実際の、東大合格者数ランキングは以下の通り。(2018年)
青が男子校、赤が女子校だ。

1位  開成 175人
2位  筑波大附駒場 109人
3位  麻布 98人
4位  灘 91人
5位  桜蔭 77人
5位  栄光学園 77人
7位  聖光学院 72人
8位  東京学芸大附 49人
9位  渋谷教育学園幕張 48人
9位  日比谷 48人
9位  海城 48人
12位  駒場東邦 47人
13位  浅野 42人
13位  ラ・サール 42人
15位  筑波大附 38人
15位  早稲田 38人
17位  女子学院 33人
18位  東海 30人
18位  西大和学園 30人
20位  武蔵 27人
20位  甲陽学院 27人


 やっぱり、こうしてみると東大合格者数を誇る高校は、男女別学が多い。

 東大合格者数というのは、あくまで指標のひとつにすぎないけれど、この偏りを見ると、男女別学の方が偏差値の高い大学に行く可能性が高いようだ。

 「男女別学」には、やはり批判も多い。

 成績が上がったとしても、男女共同参画社会の精神に反するのではないか、

 学校は社会の縮図であるべきだ、などだ。

 しかし、ここには大きな矛盾が隠れている。

 それは、
現在はいまだ、男女の共同参画が実現していない社会であるのに、
学校の教室を社会の縮図にしてしまったら、
現在の社会の男女不平等な概念を教育現場に持ち込んでしまう、
という矛盾だ。


 つまり、「男子は男子らしく、女子は女子らしくあれ」という暗黙の社会通念が教室内に入り込んでしまうことになる。

 例えば、音楽の時間に高い声で歌う男子は気持ち悪いだとか、料理や裁縫が苦手な女子は肩身が狭いだとか.......


 男女別学にはこうした"常識"が入り込む余地がないため、"男らしく"振る舞う必要も、"女らしく"振る舞う必要もないんだ!!

 さらに、男女別学校には「オタク」と呼ばれる生徒たちが生き生きとしている。


 異性の評価を気にしなくていいから、教室内では自分の好きなことに、わき目もふらず没頭することができる、

まさにオタクの楽園だ!


 女子の目を気にしなくていいから、思い切り馬鹿になって自分の殻を破り、「本当の自分」に出会うことができる。

 女子高でも、女子だけならではのキャリア教育に力を入れることができる。

 結婚、妊娠、出産と人生の大きなターニングポイントをどう過ごすか、ということをしっかり考えることができる。

 異性の目を気にせず、自分の可能性に向き合うからこそ、
旧来の"女性らしさ"や性的役割の殻を破り、自分らしく生きることができる。

ヒラリー・クリントンも
レディ・ガガも
オノ・ヨーコも
緒方貞子も

女子高出身なんだって。



 でも、男女別学の方が絶対的に共学よりも優れていると言いたいわけではない。


 共学校では、男女がお互いの足りない部分を補い合うことができる。

 例えば、女子がコツコツ日々の勉強を頑張る姿を見て、
瞬発力勝負になりがちな男子も、少しは日頃からやろうかな、と影響を受けたり、

 逆に、大学受験直前にものすごい集中力で追い込みをかける男子を見て、女子も追い込みのペースを上げられたり。

 

 男女別学、共学、どちらにしても大切なのは、「自分らしく」生きること。


 その人がその人らしく生きるために、共学では合わないという子は、もちろん多くいるだろう。


 どちらの方がいい、というのはまさしく個人差である。

 これからは多様性の時代、つまり自分で選択できるというのに価値が置かれていく時代である。


 「男女で分けるなんて、性差別の象徴だ。そんな同性だけで学ぶのは、今の時代にそぐわない!」
という意見が聞こえてきそうだが、

それこそ教育の多様性を損なうという矛盾をはらんでいるではないか!!

 「学校という場所に何を求めるのか?」

その答えが、あなたのミチシルベになる。

こんな時代だからこそ、男女別学も共学も大事なんだ。

大切なのは、選択肢があるということ。ただそれだけ。

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参考:

受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実 (新潮新書)
作者:おおたとしまさ
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2018/10/16
メディア: 新書

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