藍京なのは太陽だ。

藍京なのは太陽だ。藍京なのに面白いとか可愛いとかは似合わない。藍京なのは太陽そのものだ。

地上で感じる太陽じゃない。間近で見た太陽は、核融合を繰り返すバカでかい火力発電所だ。それは本人の意思に関係なく、寿命が尽きるまで爆発し続け、太陽系を照らす。まるで藍京なのみたいだ。


藍京なのはハイハイを覚えた赤ちゃんだ。ちょうちょが飛んでれば追いかけ、小指をぶつけたらギャーギャー騒ぐ。好奇心旺盛で、スレた所がない。藍京なのを通じて見る世界は輝きに満ち溢れていて、洗い立ての取れたてレタスみたいにシャキシャキしてるのだ。


藍京なのは麻雀アーティストだ。藍京なのは麻雀で自己表現をしている。

「竹集めたい。上がれなくなるかもしれんけど、竹集めたい」

「こんなんでりっちょくするかい」

「2万点?こんなもんか」

これらの言葉に藍京なのの麻雀は集約されている。ルールや点数なんて関係ない。藍京なのは麻雀を通じて、己の理想を表現しているのだ。目先のアガリに囚われない、究極の頂上を目指して藍京なのは崖を素手で登っていくのだ。

未だ見ぬ完成されたアガリ形を手にして彼女は何を言うのだろう?どうせ

「何やこんなもんか。次いこ次」

くらいになるんだろうな。とても楽しみだ。

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