プロット:魔法少女まどか☆マギカ Another World

美滝原(はじまり)編


プロローグ


一の願いを叶えてもらうことと引き換えに呪いの化身《魔女》と戦う使命と力を与えられし乙女たち《魔法少女》。
 
 とある時間軸。
 美滝原にて最後の一人となった魔法少女暁美ほむらは、美滝原の街と大切な友人である鹿目まどかを護る為、最大の魔女《ワルプルギスの夜》に決死の戦いを挑むもその圧倒的な力により追い込まれてしまう。傷付き満身創痍となった ほむら、瓦礫に身を預け絶望しかかっていた彼女の前に、彼女が守ろうとした少女〈鹿目まどか〉が現れる。

 彼女と共にいたキュゥべぇが まどか に問う。

キュゥべぇ「さあ、まどか。君はどんな願いでその魂を輝かせるんだい?」

まどか「世界を私が思うように書き換えたい!現在から、過去から、見たいまで全て‼」

キュゥべぇは驚愕した。その願いの意味、そして彼女が望む世界に。

「さあ、叶えてよ!インキュベーター‼」

次の瞬間。ほむらの視界は光で包まれた。そして、目覚めた時、彼女はいつもの自分が時間を繰り返した場所。セーブポイントともいうべき病院の個室に居た。

第1話 新しい世界



 病院で目を覚ました ほむら は先ほどまでの出来事を思い出した。そして浮かんだ疑問。

 まどか の願いはどうなったのか?そして、

 自分はいつ戻ったのか?

 彼女の願いならもし正しく叶えられたのであれば、ここは自分が今までいた時間軸とは違うものになっているはずだ。また、自分は砂時計を逆さに戻した覚えは無い。

 疑問を解くため、彼女は変身して病院を抜け出した。

 変身したものの特に変化はない。試しに時間停止を発動して、魔法少女姿のままナースステーションを通過。時間はしっかりと止まっていた。
 盾の裏側に手を突っ込んで武器をチェックする。対戦車火器や迫撃砲などの威力の高い火器は全て先の時間軸で使いこんでしまっていた。

  • 「まさか、まどかが世界を書き換えたあの記憶は自分の幻覚で、今度も自分が時間を基に戻しただけだったんじゃないか?」という不安に襲われた。

 どうやら、自分は又別の時間軸に来ているらしい。火器は幸い自動小銃や拳銃などの小火器は十分残っていた。また、今度在日米軍基地などに潜入して調達しないといけないと思いながら、ほむらは病院を抜け出しこの世界を調査することにした。

 街を一通り散策した後、まどか の家の前まで来てソイツがいた。

 曲がり角で見えたのだ。見覚えのあるあの白い尻尾が.........。

 そのまま過度の向こうへ消えたそいつを追う。

 角をまがった先には一人の男がいた。

 背丈は165cm程、灰色のパーカーにジーンズ、フードをかぶっているので頭髪は見えない。特に何の変哲もないどこにでもいる格好をした男だった。街中ですれ違っても記憶に残らない類の。

 しかし、ほむら の目を引いたのはその男がかぶっているフードの両端から伸びた先端が赤く翼のような形に金のリングを付けた触手と腰から伸びた白い尻尾だった。

ほむら:(何あれ!?まさか‼)「ちょっとあなたっ!?」

ほむら 呼びかけでその男は振り返った。

 振り返ったことで見えた髪と顔。生糸のような白い髪、磁器のような肌、触手の生えた獣のような耳、何より目を引いたのは月食のような赤い瞳だった。間違いない、ほむら は直感した。キュゥべぇだ!人の姿をしているがこの男はインキュベーターだ‼

ヒトキュゥべぇ(?)「やあ、君は魔法少女だね?僕らの記憶には存在しないけど魔力で分かる。僕に何の用かな?」

ヒトの姿をしたキュゥべぇ(?)はにこやかな表情で尋ねた。やたら人間臭い。感情はあるのだろうか?いや、そんなはずはない。

ほむら;「あなたは何者?何をしているの?」

キュゥべぇ(?)「『何者?』、随分と抽象的な質問だ。それは僕の〈正体〉かな?それとも、僕の〈名前〉を答えればいいのかな?」

はぐらかされているのか?

ほむら;「両方よ!」

キュゥべぇ(?)「僕の名前はキュゥべぇ、多くの者はそう呼ぶ。奇跡の代償に少女たちに〈魔法少女〉として〈魔女〉と戦う使命を与える与える魔法の使者さ」と名乗る。彼女はこの世界が「人の姿をしたインキュベーターたちのいる世界」であると確信した。
 直後に盾に入っていた拳銃でそのキュゥべぇを射殺。他にもいないか探し街をさまよった。

 探し回った結果、この世界では全てのキュゥべぇが人の姿をしていると確信。一方、彼女の行動はインキュベーターのテレパシーネットワークにより共有され全個体の知ることとなる。

第2話(アニメ第1話)


 その日の朝、まどか は不思議な夢を見た。

  • (プロローグで書かれた時間軸の出来事をまどかの視点から)

 街を壊す強大な怪物、それとたった一人で立ち戦う少女。彼女は知っていた、その娘が自分の大切な《友達》だということを。

 あれから転校当日まで街中でキュゥべぇを狩りまわった。いずれも外見年齢は自分と変わらず。逃げ回るヒト型インキュベーターを追い回し無慈悲に射殺。最初は人を殺しているようで嫌だったがすぐに慣れた。どの個体も人間型で自分が知っているウサギとも猫ともキツネともつかない小動物型は発見できずやはりこの世界でキュゥべぇはあの姿が当たり前なんだと確信した。

 そうして迎えた転校当日、もはや自分にとって何の感動もなく済ませる習慣のようになった自己紹介を終えて、まどかに接近。淡い期待を抱いたもののやはり まどか は ほむら の事を覚えていなかった。

 放課後の まどか の行動は自分が最後に過ごしたあの時間軸と変わりがなかった。
 彼女を尾行して着いた先は駅のショッピングモールにあるバーガーショップ。そこで友人の さやか、仁美と談笑している(この直後、どうせ守るなら一緒に連れて行ってと声をかけるべきだったと後悔したが)。

 そこで、自分とは違う角度から まどか たちを監視していたキュゥべぇ(15,6歳程度)を発見。時間を止めてこっそり始末しようとするが、その個体は ほむら に気付いて逃げ出した。逃げた個体は人気のない改装中の区画に向かっていた。わざわざ人気のないところに入ってくれたので「しめた!」と思ったが、ドアの向こうに逃げ込んだところで、待ち伏せを受けてしまう。
 いずれも20歳ほどの成人した個体で、均等の取れた肉体にAKタイプの自動小銃で武装。さらには防弾チョッキと台湾製のケブラーマスク(これでキュウべぇだとすぐにわかったのは尻尾と耳、なにより紅い瞳のおかげだ)で体を守っていた。
 中国ノーリンコ製の7.62mmフルメタルジャケット弾数発が身体を貫いたが咄嗟に時間停止を発動し(あくまで魔法少女としての)致命傷を避ける。
 心臓こそ避けていたが貫通力を重視したFMJとは言え胸骨と肺をずたずたに引き裂いていた。

 痛覚を制御し、さらに肉体の操作と応急措置に魔力のリソースをそいて何とか立ち上がる。盾から拳銃(US M9)を抜き小銃(AKM)を構えた二体の後ろに回り込み、うなじに向かってそれぞれ2発撃ちこむ(ダブル・タップ)。
 直後に魔力の過剰な消耗を避けるために時間停止解除。
 頸に2発の9mmパラベラム弾を受けて血だまりを作り、動かなくなった2体のインキュベーターをみて人の姿を手に入れた彼らの脅威を改めて認識した。
 彼らは人の姿を手にした結果《武器》を使えるようになっていると。
 さらに2体のキュゥべぇの気配を察し、傷ついた体を引きずるようにして追跡。
 少年型を2体発見。こちらが構えるよりも早く向こう側も腰のホルスターから自分のものと同じM9(自動拳銃)を抜いた。
 時間停止を発動する間もなく撃ち合いに。一発がほむらから見て左に居た奴の頭に命中。しかし、ほむら も残った片方から左肩に一発食らった。

第3話(アニメ第2話)

 マミと合流したキュゥべぇ、まどか、さやか。
 キュゥべぇの依頼で、ほむら の傷を回復させた後、まどか と さやか はマミの自宅であるマンションの一室に案内される。

 そこで魔法少女の説明をキュゥべぇから聞く二人、二人には魔法少女の素質があるというキュゥべぇ、特に まどか の実力はこれまであった候補者の中でもかなり並み外れているとのこと。しかし、キュゥべぇは「残念だけど….」と前置きしてから まどか と契約することは出来ないと告げた。

 どうして!?と問う まどか 。キュゥべぇは答える「素質があり過ぎるからだ。強力な力を持つ魔法少女になるけれど、それ故に君は危険すぎる」
 落ち込む まどか だったが、キュゥべぇ はこれほどの素質がある娘(こ)は珍しいのでもう少し僕たちの近くにいてもらえないだろうか?と訊かれた。まどか も さやか が心配だったので(非日常への憧れも多少あった)その申し出を受け入れた。

 翌日、あれは夢だったのかな?と思いながら洗面所で母親と共に歯を磨くまどか。そこへ誰かが訪ねてくる。
「まどか、学校の友達かい?」と玄関より父が案内してきたのは、昨日マミと一緒にいた不思議な少年キュゥべぇだった。彼は見滝原中学校の男子制服を着ていた。
「委員会の用事で来ました」というキュゥべぇ、まどかの母の「うちの娘はやらんぞ」という冗談を受け流しながらまどかと会話。
 登校も一緒。まどかと一緒に歩いてきたキュゥべぇに驚く さやか と仁美。
 まどか は事情を説明する(仁美には別のクラスの転校生と紹介)。

 学校に入ったキュゥべぇはほむらの前に姿を現す。
 咄嗟に時間停止を発動し、背後に回って拳銃を突き付ける ほむら。しかし、自分の時間に引き込むために体に触れたのがまずかった。CQCの要領で関節技をかけられ羽交い絞めにされた上に拳銃を奪われてしまう。完全に立場が逆転したほむら とキュゥべぇ。ほむら に銃口を突き付けながらキュゥべぇは言った。「まどか をマジ法少女にする気はないよ。嘘だと思うなら まどか とマミに訊いてみると良い」

 放課後。
 マミ、まどか、さやか、そして同行を許された ほむら の4人は昨日と同じ駅のファストフード店にいた。
 マミ主宰の「魔法少の体験コース」に行くためだ。キュゥべぇが来るまで待つつもりだったが、急用で送れるとテレパシーで連絡が入ったので先に行くことにした。

バーガーショップを出発し、ソウルジェムを手に魔女を探す4人。
マミの説明を熱心に聞きながら歩く まどか、さやか に対しただ聞き流す ほむら。
もう知っている話だったし、それらはあくまでも事実の断片でしかない。
昔-魔法少女になった最初の時間軸では今の二人のように彼女(マミ)に対して尊敬と敬意のこもった眼差(まなざ)しを向けていたものだったが….。
一方で、マミはキュゥべぇから、彼女と話はついたと聞いていた物の、ファーストフード店からここに来る間、後輩たちに説明を続けながらも彼女への警戒を解いていなかった。
この点は さやか も同様で、マミの説明を聞きながらもあからさまにほむらに対して警戒の目を向けていた。唯一まどか だけは彼女を信用し疑っていなかった。
直後に、いまにも飛び降りようとしている女性を発見。
 身を投げた瞬間、間一髪マミがリボンで救出。首筋に『《魔女》の口づけ』があったことから魔女の潜伏を確信する。
 突入のため、マミは変身、ほむら も変身して盾から武器を取り出した。

魔女を探して、ソウルジェムの反応を頼りに廃ビルまでやって来た一同。

女性を助けた直後、いよいよ結界への突入を準備。

マミと ほむら は変身。マミがリボンでマスケット銃を生成すると ほむら は盾に利き手を突っ込んで武器を取り出した。
 彼女が取り出したのは自衛隊で制式採用されている豊和工業の89式小銃だった。銃刀法のある日本で市販されているわけでもなく、当然武器輸出三原則で輸出もされていない。
 さやかは詳細を知らなかったが、彼女が取り出したのが明らかに魔法少女が使うようのものではなく映画に出てくるような軍用銃だったので思わす尋ねた。
「何それ?」
ほむら
「豊和工業製89式小銃よ」
「いや、そうじゃなくて......どうしたのそれ?明らかに魔法少女の使う武器っぽくないというか......」
ほむら
「私は他の魔法少女と違って自分で武器を出せないから、どこかから調達するしかないのよ」

さやか は銃の握把よりやや上にある刻印に気付いた。
「それ、『陸上自衛隊』って彫ってあるんだけど.....アンタまさか?」

「背に腹は代えられないわ。それに、魔女を倒せば街の安全のためにもなるわよ」

手慣れた手つきで、薬室を開いて空であることを確認し、盾の裏から今度はノの字型の弾倉を取り出し装填、交換を引いて薬室に装弾した。
 その動きを見た さやか は以前に観たアクション映画の特殊部隊兵士を連想した。
 直後に、キュゥべぇからテレパシーで全員に連絡が入る。
 
「待たせて済まない。支援部隊の装備を整えるのに思いのほか時間がかかってね」

『支援部隊』という言葉に全員が頸をかしげていると、遠くから一台のトヨタ・ハイエースが走って来た。
 ハイエースはまどか達の前で止まると助手席のドアが開き、キュゥべぇが降りてきた。
 キュゥべぇは時間がなかったのか、見た機は中学校の男子用制服である灰色の詰襟の上から弾倉の入ったポーチを付けたファーストスピア社のプレートキャリアに太ももには昨日と同じベレッタM92Fが収まったブラックホーク社のホルスターを着けていた。
 スリングのような物を右肩から背中に通している。どうやら銃身の短い自動小銃を背負っているらしい。ほむら は彼の左わき腹から突き出した銃口のフラッシュハイダーの形状からそれがAKS74uだと分かった。
>ネットで調べた知識の賜物であり別に好きでもなんでもなく、ただ必要だと思って調べていたら詳しくなっただけだが、なんだかガンマニアになったみたいだと思い凹んだ。

 車両からプレートキャリアタイプの防弾ベストにAKMで武装したインキュベーターたちが降りてきた。防弾ベストには同弾倉が収まったポーチを取り付けている。
 顔は黒いホッケーマスクを思わせる防弾マスクで覆っており、頭部もFASTヘルメット(ほむら は武器の使い方を覚える過程でインターネットを使っていた時の知識からOPS CORE社の物だと分かった)。それらを動きやすい私服の上から着ていた。
 マスクとヘルメットで顔は見えなかったが目元から覗く赤い瞳と耳元の猫っぽいケモ耳、そしてお尻から伸びた狐のような尻尾でキュゥべぇの同族だと分かった。
 魔法とは程遠い、タクティカルで物々しい雰囲気の一団にマミを除いて気負される一同。 
 マミ曰く、彼らは成人したキュゥべぇの同族たちで経験の浅い魔法少女や今回のようにその候補が同行する場合は援護のために出動する部隊とのこと。彼女も昔はお世話になったそうな。
 先日彼らに風穴をあけられたばかりであったので警戒を解かない ほむら。同胞を殺されたせいか、インキュベーターの戦士たちも隙が無かった。

そこへキュゥべぇの《声》が入った。
皆待たせたね。
1台のワゴン車が入ってくる。トヨタのハイエースだ。車窓にはスモークが張られていて車内の様子をうかがうことが出来ない。
 助手席のドアが開きキュゥべぇが降りてきた。
 
 キュゥべぇの次に降りて来たのは、彼とは別の成人した5人のインキュベーターたちだった。

 全員がフード付の上衣にその上からタクティカルベスト、もしくはチェストリグ、プレートキャリア。ズボンはジーンズまたはタクティカルパンツ、太ももには拳銃が収まったホルスター。膝には衝撃吸収用のパッド。靴はワークマンで買ったと思わしき安全靴。

 敵はカラシニコフ型のアサルトライフル、プレートキャリアやチェストリグにはその弾倉を納めたポーチを取り付けていた。

 顔は台湾製のケブラー防護マスクで覆っていた。

 まどか と さやか はこの姿のインキュベーターを見たのは初めてだったがマスクの目元から覗く紅い相貌。特徴的な耳と尻尾、そして白い肌と髪で直ぐに彼の同族だと分かった。

 完全武装のインキュベーターの兵士たちに混乱するまどか、さやか、ほむら の3人。

 ほむら は何故こいつらが?と警戒していたが、まどか と さやか の二人は「大人の」インキュベーターが(しかも)複数出てきた事に驚いていた。

  • まどか たちはインキュベーターがどういう生態の生き物か知らず、そもそも外見が同一の個体が複数いることすら知らなかった。

 マミ曰く、彼らは成人したキュゥべぇの同族たちで経験の浅い魔法少女や今回のようにその候補が同行する場合は援護のために出動する部隊とのこと。彼女も昔はお世話になったそうな。

  • マミは「キュゥべぇの親戚みたいなもの」と言った。

 今回はゲスト(またの名を「役立たず」)が二人来ることになったので特別に手配してくれたとの事だった。

 先日彼らに風穴をあけられたばかりであったので警戒を解かない ほむら。同胞を殺されたせいか、インキュベーターの戦士たちも隙が無かった。

 マミに先導される形で、結界に突入する一同。
 ほむら は まどか に付きっきりになる形でガードしていた。
さやか
「何で まどか だけ?」
ほむら
「彼女が一番この中で弱いからよ」
まどか
「ひどい!?」

 キュゥべぇたちは まどか と さやか を取り囲むように隊形を組んでマミを結界内を前進した。途中、使い魔が大量に襲ってきたが。ほむら は89式小銃を発砲して応戦。繰り返されたループの中で鍛え上げられた射撃の腕は伊達ではない。無駄のない射撃で次々と仕留めていく。
 まどかとさやか2人のゴールキーパーはほむらが勤めていたが、彼女はどちらかと言えば まどか一人にリソースを裂いていた。
そのことをさやかに指摘されると「彼女が一番無防備よ」と返す。
 一方、キュゥべぇたちも応戦。
 先頭を行くマミが一番使い魔を倒していたが、インキュベーターのソルジャーたちも決して負けていなかった。
 彼らもAKを撃ち、迫り来る使い魔を撃ち倒していく。ダンスのようなマミの動きに対して彼らの戦い方はほむら以上に機械的だった。
 周囲にくまなく視線を向け、使い魔を見つけるとほむらが反応するよりも早く、AKMの銃口を向けて発砲。
 決して無駄うちはせず、2発から3発の短連射で次々と使い魔を撃ち倒していく。
 一切の動作に無駄がなく、極めて精密な自動銃座のような射撃。互いを援護し合いながら護衛対象=さやか に決して敵を近づけず、それどころかマミや ほむら にも援護射撃を行った。
 無駄がなく迅速な射撃。まさに戦闘マシンそのもの。
 
 まるで映画などに出てくる特殊部隊さながらの動き。彼らは軍や警察の精鋭に匹敵する実力を持っていると ほむらは確信した。
 ほむら は「この世界では今までのインキュベーターに関する知識や経験が通じない」と悟った。
 結界の仲は遺跡の様だったが、エレベーターもある幅の広い通路だった。そうした場所では、最近のリアリティを追求した映画に出てくる特殊部隊の様に、壁に張り付くように張り付くように前進し通との角では一列に並んで、戦闘が安全確認。何もなければそのまま前進し、敵がいれば先頭の先制攻撃に合わせて後続が動いた。
 ほむらは彼らの動きに舌を巻いた。また、見ていて気付いたが、彼らはハンドサインや会話御一切していなかった、皆テレパシーだけで必要な情報を共有しているらしい。 

やがて、魔女の待つ結界の最深部に到達する一同。 

 まどか を ほむら に、さやか を自分の相方のキュゥべぇに任せ、マミは突撃。インキュベーターの戦士たちは散開して魔女を包囲し、マミを援護できる配置に就いた。
 ボスを護る様に出てきた使い魔たちを駆除しつつ

 マミはグリーフシードを自分で使おうとはせず、ほむら に使わせようとした。
予想外の行動に驚く ほむら にマミは言った。
「私の後輩を守ってくれてありがとう。おかげで戦いに集中できたわ」
先の時間軸での嫌な記憶が蘇り、それを拒もうとする。
「別に、それが目当てに来たわけじゃないわ」

原作アニメ3話

 シャルロッテが本体を現して、マミの頭を食いちぎろうとした時、突然のことに体が凍り付いて動かなくなったマミは、その一方で自分の死を悟り走馬灯が頭の中を駆け巡り、今までの記憶がフラッシュバックした。
 先日の まどか 達との出会いから始まって今までの戦いやかつて袂を分かった初めての後輩との出会いへと今から過去へ記憶が遡り、自分が魔法少女になった日にまで戻った。

 車中での両親との何気ない会話から一転しての突然の事故。
 強烈な痛みともうろうとする意識ーー死を実感/逃れようとしてもどうにもならない絶望の中、何者かの声。
「君の願いは何だい?」

割れた車窓から除く少年らしき影、顔はよく見えないが赤い双眸が目に焼きつく。
とっさに助けを求めて/縋りつく想いで手を伸ばした。

――助けて!!

シャルロットがかみつく寸前。白い人影――キュゥべぇが赤い線を空に描きながらマミに飛びつき、彼女を庇う。
 
 そのまま彼女を押し倒すように覆いかぶさり、折りたたみ式銃床を肩に当てて、片手でM92を保持し、シャルロッテに向けた。
 しかし撃つまでもなく、シャルロッテは口から爆炎を吐いて結界の床に巨体を落とした。
 マミとキュゥべぇの傍らに立つ ほむら。

 彼女は時間停止で、とっさに魔女の口内に爆発物を投げ込んでいた。

 しかし、シャルロッテは更に再生。煙を上げる口の中から新しい身体が現れる。

 ほむら は盾の中から機関銃――米軍のMINIMIパラ・トルーパー取り出し、キュゥべぇもAKMSUを構えて発砲。

 二人の視点ーー将門/将星そしてマズルフラッシュの向こうで銃弾を浴びてのたうち回るシャルロッテ、噛みつく暇を与えない情け無用の銃撃。

 

原作アニメ第3話以降


 お菓子の魔女〈シャルロッテ〉との戦いでは、マミは ほむら と共闘したことにより生き残る。
 この一件から ほむら はマミ から一定の信頼を得ることになった。
 直後、マミはキュゥべぇたちから〈神浜〉市の調査を依頼される。
 暁美ほむら がそれなりに信頼できると分かったことや、美樹さやか という有望な候補者がいることから承諾。マミは神浜市に向かった。
こうして美滝原の魔法少女は現時点で暁美ほむらだけとなり、ストーリーの焦点は ほむら と美樹さやか に移る。

第X話「魔法少女の仕組み」



 魔女を産んだのち、呪いと魂が分離したことで人間に戻った さやか。
 ほむら はこの事件を通してこの世界の魔法少女システムについて知ることになる。魔女を産むと同時に人間に戻れる世界。今までの時間軸に比べれば随分と救われている。
全世界における まどか の想いは果たされたのだと。

第2x話「さやか、再契約」


 さやか の魂から分離した呪いの権化〈魔女〉=オクタヴィアは街のあちこちで人間を襲っていた。
 罪悪感に苛まれるさやかだったが、オクタヴィアはついに美滝原中学校を襲撃する。

 結界と化する学校。 
 溢れる使い魔、次々と襲われる教員生徒たち。

 巴マミが神浜に行って居ない今、唯一の魔法少女である ほむら が変身し応戦するもきりがない。
学校で魔女が結界を張って窮地に陥った経験ならある。と、ほむら は思い出した。

(3x話)

  • さやか 再契約

  • マミは見滝原から神浜へと調査に向かい不在

インキュベーターたちは、改変前の世界における記憶を朧気(おぼろげ)ながら持っていた。 

まどか 達との出会いを経て、その記憶は鮮明な物へと変わる。

二木市と神浜市、さらにはホオヅキ市でも、真実に気付いた魔法少女たちによる〈インキュベーター〉への〈反逆〉が起きていた。

幾つもの時間軸を巡り、すでにいくつもの激戦を潜り抜け、魔法少女やインキュベーターの本質に気付いた「ほむら」はそうした流れの中で脅威となる恐れがあった。

脅威の芽は摘み取るべきと考えたインキュベーター


  • これは、被膜が張られる以前に、偶然発見された〈鏡の魔女〉の結界が並行世界に通じることを発見。そうして、いくつかの並行世界を調査している内に見つけた前の時間軸と異なる分岐を辿った世界で ほむら が人智を越えた存在――「悪魔」に変貌したことを知り、彼女の抹殺が検討された。

彼らは、ほむら を襲撃し、捕らえることに成功する。

  • 捕獲に際して、散々抵抗され、多くの戦士“成人体”が失われた。

彼女を殺すべきか迷ったが、前世の まどか と交わした契約が生きていたことで彼女を殺すのではなく、この世界の法則に則り魔女を産ませるとともに力を奪うことを選択した。

インキュベーターたちは、彼女を監禁し徹底した拷問と屈辱の限りを与えた。それは米軍のアグヴレイブ収容所やかつてのナチスが行ったものにそっくりだった。

自由を奪われ彼女の尊厳を踏みにじる痛みと屈辱の数々を与えられても ほむら は決して屈しなかった。
 それは何か計算や計画があっての忍耐ではなく、インキュベーターに屈してはならないという彼女の強靭な意志によるものだった。


  • 「自分はまた、まどかに守られるだけの存在になりたくない」という想いもあった。

一方、ほむら がキュゥべぇ達に拉致されたことに気付いた まどか 達は、ほむらが監禁されている場所を探し当てる。


  • 一人の魔法少女、美国織莉子が彼女の前に現れて情報を提供してくれた

  • 彼女も予知を通して、何か未来――この世界の行く末を見たようだ。

さやか と 杏子のコンビが突入。インキュベーターと壮絶な死闘を繰り広げた。
倒しても、倒しても切りがないインキュベーターの軍勢。さやか と杏子は
「自分達がコイツラを食い止める間に ほむら を探せ!」

2人が分かれた まどか はインキュベーターのアジト内を駆け、ほむら を探す。
そんな彼女の脳裏に奇妙なビジョンが浮かんだ。

――曇天の空の下、破壊された見滝原。そこを恥じる自分。目的は一つ、最大にして最高の友を救うため――

そのヴィジョンの中の姿と心境が今の自分と重なった気がした。
やがて、一つの部屋にたどり着く。
まどか はドアを開けた。
そこには探していた友達――ほむら がいた。

服を脱がされ、両手は頭上からつられた状態。ソウルジェムはチェーンで頸から吊るされていた。顔は伏せていて見えなかったが細い体躯にはいくつもの傷=暴行の跡があった。
痛々しい姿に息をのむ まどか 。しかし、意を決して駆け寄る。

「ほむら ちゃん」
「まどか?」
まどかに気付いたほむらが顔を上げる。彼女の顔には傷が無かった。
それだけで安堵した。
しかし、直後に暗闇に潜んでいた無数のキュゥべぇたちに取り押さえられてしまう。
まどか は抵抗したが、体格も筋力も違うあいてに無力な女子中学生に過ぎない彼女では太刀打ちできなかった。


  • 絶望的な状況

「それほど気に病むことは無い。ほむら、君は以前の無力な女の子に戻るんだ。君の長い旅はここで終わる。人間として生きればいい。それは幸せなことなんだろう?」

ほむら も まどか も何も言い出せなかった。ただ、悔しいという想いはあった。

ほむら はここで屈して魔女をうんでしまえば、この世界ではそれが人間に戻る手段であるにしても、キュゥべぇたちが今後、人類に危害を加えないとは考えられない。彼らに対抗する力を手放すわけにはいかない。何より、こんなやつらに好きにされるのは不快だ!

ほむら 救出直後

まどか は自分が世界を改変してしまったと言う責任を取るために、杏子 ほむら さやか と協力して、共にインキュベーターに立ち向かっていくことを決意する。

また各地でインキュベーターのせいで窮地に陥っている魔法少女たちを救援するため、ホオヅキ市とあすなろ市を転戦。

そこで同志を募っていくことができた。

その後、神浜市へ調査に向かって以降、連絡の取れないマミのを捜索を開始。

あすなろ編

(終盤)


あすなろ市電波塔から「人類種の存続に有害」としてカンナを数人で投げ飛ばしたキュゥべぇ達。

テレパシー
『さらばだ、カンナ。君はよく役に立ってくれた。おかげで、プレイアデスの計画を失敗に追い込んだ。
ありがとう、本当にありがとう。
君は有望な魔法少女だが惜しむらくは君が人類の絶滅を目指したことだった。人類の個体数を考えれば、一人や二人もしくは100人や200人程度、大した数ではない。君にそれほどの力があるとは思えないが、放置しておくわけには行かない。人間にはまだまだ存在してもらわないと。
だから、君にはここで死んでもらいたいんだ。
じゃあね、カンナ。
落ち行くカンナの姿が、QBたちのルビーのような無機質で透き通った。ような赤い瞳に映る。彼女は追いすがるように手を伸ばしていた。
 その表情は先ほどまでの憤怒ではなく寂しさと絶望に満ちていた。 

 インキュベーターの戦士たちがジュゥべぇを殺すために放った銃弾をカンナが身を挺してかばった。 
 頭が真っ白になるジュゥべぇ。
 その時、
 ジュゥべぇの様子に突然変化があった。
 彼は体内に取り込んだグリーフシードのエネルギーをわずかに開放する。
 その結果、人間離れした動き獣のようなそぶりを見せ、素手でインキュベーターの戦闘部隊を全滅させてしまった。

 感情を獲得したインキュベーターは魔法の力を使うことができたのだ。

 戦いを終えて、瀕死のカンナに駆け寄る一同。咄嗟に さやか が治癒を施し一命を取り留める。

死の淵からよみがえったカンナはオリジナルの自分=神那ニコと対面する。

ニコは彼女に真意を打ち明けて、つらい役目を担わせて悪かったといい。カンナはニコに「自分の家へ帰るよう」に言った。
ニコは何も言わず、ただうなずき、それを承諾。
二人は名前と役目を交換、否、本来あるべき場所に返した。

その様子をみたジュゥべぇは黙って背を向けて、その場を去ろうとしたが、そこを駆けつけたまどかに呼び止められる。
「どこに行くの?」
「さあね、オイラはもう誰でもない。人間でもインキュベーターでもない中途半端な存在でさ、そんな自分に居場所なんか,,,,,,,」
しかし、そんな彼に声をかけるものがもう一人いた。
 ミチルだ。
 彼女は今まで通り家に居ていいといい、彼が本当は感情を持つインキュベーターとして同胞と自らの運命に戦い挑もうとしていることを察していた。
 ミチルに始まり、海香、カオル、そして里美やサキ、みらい も否定しなかった。

 プレイアス聖団がかかわった事件のいきさつを見届けた、まどか」達は この様子なら大丈夫だとうと あすなろ市を去ろうとした。
 しかし、今度はジュゥべぇがまどか達を止めた。
「待ってくれよ、神様。オイラの同族と戦うんだろ?だったらオイラも連れてってくれよ!

マギアレコード

神浜市へ潜入

  •  時系列はアニメ第5話以降

その街ではインキュベーターが侵入することができず市内にいた他の個体との連絡も途絶していた。

インキュベーターは まどか達と停戦することを提案し、町の調査に協力する事になる。

市内の拠点にある武器は好きにしていいと言われ、ほむは はインキュベーターのアジトから大量の東側製火器を手に入れた。

市内の調査には、ジュゥべぇやあすなろ市、ホオヅキ市の魔法少女たちの協力してくれた。

 分かれて、市内各所を捜索。
 まどか と ほむら はインキュベーターが隠れ蓑にしている民間軍事会社"PMC"の人間オペレーター(武装工作員)たちと接触。ここの状況を聞く。
 一方、さやか と杏子は「ふくろう印の幸運水」と言う奇妙な水を配り歩く男に出会い、さやか が「怪しいからやめなさい」と言うのも聞かず飲んでしまう。
 そこで偶然居合わせた神月フェリシアと言う少女と意気投合する。彼女も魔法少女だった。

 マギウスの拠点にたどり着き、洗脳されたマミと対峙する まどか達。
 アリナが構築した結界も、その効果を緩めることに成功し武装したインキュベーターの部隊が突入。
 マミと対峙したのは、幼い頃事故にあった彼女を助けまたこの数年間共に生活してきた個体だった。
 彼は
「僕は君に愛情を抱くことができなかったが、君が僕に注いでくれた愛情は本物だった。僕は君の恩人であり君に力を与えたいわば神様といってもいい。君は一体今まで誰のためにつながっていたんだよ本当はただ一言欲しかっただけではないのか?君はヒーローである必要もなければ誰かのために戦う必要もない僕のために戦ってくれてもいいはずだ」
そう説得し、彼女にキスをした。
 洗脳を解いた。と、言うよりもある種の洗脳の上書きではあったが、結果的にマミが味方になる。 

魔法少女ストーリー

巴マミ


 私が夜眠れない時、キュゥべぇはいつも私のベッドで一緒に寝てくれた。
その時、私はキュゥべぇに眠くなるまでお話を聞かせてくれるようにせがんだ。
彼はいつも昔話をしてくれた。
多くの魔法少女たちの戦い。ずっと昔から続くキュゥべぇと魔法少女たちの関係。

古町みくら

  1. 契約した暫く後に、みくら の元をキュゥベぇが訪れる。場所は裏山で、彼女が発掘作業が行われている様子を見学しているところにふらっと現れて、「久しぶりだね」と彼女に話しかける。

  2. 彼女と最初に出会ったときの回想が始まり、彼女が古墳の存在を予感した後に探究心にひたすら動かされる形で調査を行ったことが語られる(短く、簡潔に)。しかし、それがもしかすると実を結ばないかもしれないと言うところになって落胆しているところを不思議な少年=キュゥベぇに声をかけられる。

  3. 彼女が契約したところで回想が終わる。みくら はキュゥべぇに謝辞を送った。

  4. 発掘の様子を見ながら問答。キュゥべぇの疑問「どうして人間は自分の痕跡を未来に残したがり、そして後世の人間はそれを知ろうとするのだろう?」 みくら「

 

第2部

  各プロローグ
   
   深碧の巫

ユラユラ様との決戦に挑んだ静香たち。しかし、その圧倒的な力の前に挫けそうになってしまう。
心が折れそうになった時に、無数の銃弾がユラユラ様に降り注いだ。
キュゥべぇの武装部隊だ。先頭を切るのは神子柴久兵衛だった。彼は戦闘員の中でもひときわ大きいのですぐにわかった。
彼は通心術(テレパシー)で静香に伝えた。
「挫けるな、今まで多くの魔法少女も戦いの中で涙を流して来た。無力の涙は魔法少女の産声なんだ。それに、僕はまだ君に死んで欲しくない」
彼らの行動は実に勇敢に見えた。彼らに感情は無いが、故に恐怖もなく忠実に自分がやるべきことを実行できた。
彼らは確かに少女の願いをかなえ魔法少女にし、心に直接問いかけることも出来るがそれ以外は人間と変わらない。
左右に迅速に展開し、自動小銃(89式)とロケットランチャー(RPG-7)をむけ発砲。
銃撃と320mmの鋼板を貫けるロケット推進てき弾を受け、怯んだもののユラユラ様は健在だった。しかし、動きを止めることは出来た。
その隙を突き静香はとどめを刺した。

第10章


 街の全域に暗示を広げることに成功したネオ・マギウス。
 合同作戦を行っていたネオ・マギウスの腕章をつけたインキュベーターたちーー聖戦士隊は速やかに作戦行動を次のフェーズに移行した。
 街の完全な封鎖である。私とその外側をつなぐ幹線道路を爆破。さらに、ことが日本政府を調べるところとなった場合に備え市の外周部周辺にミラーズを利用して、国外から持ち込んだ移動式の中距離地対空ミサイル(FM-90)を設置。沿岸には水陸機動団やアメリカ海兵隊の上陸を警戒して対艦ミサイル、機雷を設置した。
 放送が開始されると同時に武装した部隊を展開し警察署やNTT、さらには市役所地下にある防災センターの占拠が準備される。

 追い詰められたひめなは罠を起動し、自分を除く市内全域にいた魔法少女を全滅させることに成功する。しかし、その直後避難命令を出していたはずのネオ・マギウスのメンバーが近くにいたことを知り、助けようとしていたはずのサーシャを始めとする大切な仲間たちを自分のミスで殺してしまったことに気づく。
 これがきっかけで魔女を生んでしまうと共に力を失って人間の少女に戻ってしまった。
 インキュベーターたちは彼女の周辺に集結。目障りな反逆者を攻めさせてくれてありがとうひめな にお礼を言い、それから彼女に再契約を促した。
 自己嫌悪と罪悪感そして友人を殺してしまったと言う事実から、半狂乱になりながらも混乱した状態で彼女は願いを言った。
当初こそは死んでしまった幼なじみ=ヒコを生き返らせてほしいと願うつもりだったが、それらを修正して「ヒコ君と死んじゃったみんなを生き還らせて‼︎」と、願う。
インキュベーター、いつものお決まりのセリフ
「君の願いはエントロピーを凌駕した」
願いが叶いヒコ君の他、ネオ・マギウスのメンバーは生き返ったが、何をどう間違えたのかマギア・ユニオンの魔法少女たちも生き返ってしまった。
どうやら、ひめなも潜在的には彼女らを殺すことに抵抗があったらしい。無意識にもそれが願いに影響してしまったのではないかとキュゥべぇは判断した。

(第10章 番外編)
l 時女一族はすでにキュゥべぇ達と縁を切っている。
l ネオ・マギウスの計画が判明したのが、かなり後だったのでマギア・ユニオン(以下N.M.)とプロミスド・ブラッド”P.B.”の対応が後手に回っている。
(市を占拠したネオ・マギウス――以下N.M.はインキュベーターの戦闘体からなる私設軍を市内に入れ、完全に街を制圧する。外に繋がる道路を爆破し街を封鎖。逃げようとする市民には容赦なく銃撃を加えた)

「魔法少女」なる集団が街を占拠し、独立と自治を要求するという事態に、日本政府は自衛隊を治安出動させるも、市民を人間の盾にしている上、地対空ミサイル(旭曰く「中国製のFM-90」とのこと)まで配備していて、空から近づけない。
 魔法少女たちは独自に行動を開始する。
 騒ぎを聞きつけた見滝原の まどか達も駆けつける。

オリジナル・イベントストーリー
 「ヨルムンガンド」パロ
(ガンメタル・キャリコロード 前編)
連邦に隣国が侵略されるなか。軍事力の増強に動いた東欧のある国。
R.E.Sは表向きの業務として、この国の軍部に対し西側製の最新兵器の提供を行っていた。
 インキュベーターと共同戦線を市区ネオ・マギウスと時女一族は、日本国内からの一時的な雲隠れ(これは主にネオ・マギウス)と社会見学からこの仕事を見学させてもらうことにした。
 今年の二月に始まった〈連邦〉のy共和国に対する侵略。西側各国及び西側寄りの東欧周辺国はy共和国に兵器の提供を開始した。
 この国は現在〈連邦〉に対して、さらなる強硬姿勢に出るべきという軍部と、これ以上の防衛力強化とy共和国への兵器提供は慎むべきと言う内務省及び外務省の二つに割れていた。 
 港に陸揚げされたF-16(分解されている)を回収しようとするも、軍事力の強化に反対する内務省中央関税局の長官が投入した特殊部隊〈旭日第6大隊〉の妨害を受ける。
 しかし、これと一戦交えた末に撃退した。
(ガンメタル・キャリコロード 後編)
 内務省高官が差し向けた特殊部隊を撃退し、無事に戦闘機を確保したインキュベーターと魔法少女たち。
 しかしその翌日、別の武器商人が顧客であるその国の空軍に戦闘ヘリを売り込もうとしているという情報があった。
 この国の市場に他者の参入を許す気がないインキュベーターたち、彼らは別に構わなかったがR.E.Sとビジネスパートナーで、この国の次期主力戦闘機導入にも関わっているHCLIはこれを問題視し、早急にこれを中止させるように求めてきたのだ。
 件の武器商人ーークロシキンと交渉に出向くキュゥべぇの一人に、ひめな が護衛に付く事になった。
 キュゥべぇは彼女にマカロフPMが入ったホルスターを渡した。

ひめな
「(あ、これメタルギアS3でオセロットが持ってたやつだ)私チャンなら自分で戦えるけど?」
キュゥべぇ(#QB擬人化)
「今回君は魔法少女ではなく......そうだな、秘書もしくは妹を演じてもらおう」
「......それどんなプレイ?」
(ドラゴン・スレイヤー)
 HCLI社からR.E.Sへの新しい依頼として、輸送機を使い、紛争が続くバルカン半島T共和国正規軍へ野戦砲の砲弾を届けるように依頼されるが、そのついでに現地で難民への医療支援を行うNGO団体〈人権のために発現する医師団”ODH”〉の医師たちを移送することになった。 
 
〈ミラーズ調査〉
【異世界‐クイーンズ・ブレイド編】
【共和国の死闘編】

 白い死神/赤い目の悪魔たち
 ミラーズの調査で誤って東欧の戦場――世界最大の領土をもつ大国〈連邦〉とその侵略にさらされている〈連邦〉の西側に位置する小国、〈共和国〉に来てしまう。
静香
「ここはどこなんですか?久兵衛様…...」
「У共和国の南東だね……となると不味いな……」
二人の監視する複数の影。
伏せた状態で双眼鏡を 覗く、フローラ・パターンの迷彩服にヘルメット・防弾チョッキ姿の兵士たち。
双眼鏡を除く兵士の傍らには黒光りするAK-74M 5.45mm自動小銃があった。
他の兵士たちはPKM汎用機関銃やドラグノフ狙撃銃を持っていた。
 双眼鏡の向こう側にはAKMを手に周囲を警戒する久兵衛と、呑気に周囲を見回す静香の姿があった。

「前方に人員2。一人は男、兵役適性年齢、小銃で武装。もう一人は女......子供だ、東洋人の模様。…...いや待て!」
隣でPKMを構えて伏せていた兵士が訊いた。
「どうした?」
「男の方は目が赤い。髪も顔も手も、雪みたいに真っ白だ」
「〈奴ら〉の仲間か!?」
「らしいな」
ドラグノフのスコープを除いていた兵士も肯定した。
「こっちでも確認した」
PKMの兵士
「じゃあ、一緒に居る女の子も……」
双眼鏡を覗いていた兵士は、冷汗をかきながら
「アイツらと同類だろう。外国人義勇兵と同じで、国外から仲間を呼んだのかもしれない」

「!?」

 M市で、海軍歩兵と民兵隊からなる守備隊の拠点である製鉄所にやってきた久兵衛と静香。

 民兵隊には現地の魔法少女たちも居た。
 日本"ヤポンスカ"から来た魔法少女と聞いて、たちまち珍しがられる静香。
「すごーい!コスチュームはキモノなのね」
「武器はカタナ?やっぱりサムライなんだ!」
「ツインテールはなんだかセーラームーンっぽいなぁ」

 守備隊の脱出に向けて、インキュベーターは〈連邦〉の支配地域の内部に部隊を潜入させていた。
 3カ月前にM市が包囲されつつある中で部隊の浸透は行われており、各所に武器弾薬の集積所やバンカーが偽装されて設置されており、連邦軍は包囲網に獅子身中の虫を抱えていたのであった。
 潜入したインキュベーターが包囲網内部で奇襲攻撃を開始し、その混乱に乗じて守備隊と市民は包囲網をすり抜けるように脱出した。
 先鋒をなけなしの戦闘車両と共和国の魔法少女が担う。
 共和国軍守備隊が脱出する中、インキュベーターたちは製鉄所や市の要衝に残り抵抗を続けた。
 当初の計画通りの行動である。
 守備隊と市民が脱出した中、連邦軍は街や製鉄所に残ったインキュベーターにかかりっきりになり、追跡や他の戦線に部隊を回す余裕は無くなった。

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